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オズのトト

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第八幕その一

           第八幕  誰もいないので
 ドロシー達は今入っている山を見回っていきました、その山は幾ら回っても本当に誰もでした。
 いません、それでドロシーはお昼御飯を食べている時に皆に言いました。
「夕方まで観て回るけれど」
「それでもですね」
「誰もいなかったら」
「その時はですね」
「ええ、この山にしましょう」
 実際にとです、五人にお話しましょう。
「是非ね」
「わかりました」
「私もそうしたらいいと思うよ」
「僕もだよ」
 ムシノスケ教授とカエルマンはドロシーに同意でした。
「適度に広くて景色も奇麗で」
「あの鳥君達が暮らすには丁度いいよ」
「午後も調査をするにしても」
「最適じゃないかな」
「そうね、じゃあこの山にしましょう」
 ドロシーは二人の言葉に笑顔になりました。
「本当に誰もいないと」
「うん、ただね」
 ここで教授はこうも言いました。
「時間があれば周りの山をもう少し巡ってみないかい?」
「学問として?」
「そう、日本の山も見ていると興味深い」
 それでというのです。
「私はそう思ったけれどね」
「そうね、今回の冒険は順調だし」
「鳥君達を案内したうえでね」
「そうしたらいいわね」
「しかもだよ」
 教授はドロシーにさらにお話しました。
「生きものの山、妖怪達の山そしてこの山の間にとても大きな山があるね」
「真ん中にね」
「あの山も調べよう」
 そうしようというのです。
「是非ね」
「あの山にも誰かがいるのかな」
 トトが言いました。
「やっぱり」
「だったらそれでいいしいなかったら」
 そうだった場合もです、教授はトトにお話しました。
「あの山をこの辺りのオズの住人達共通の憩いの場にする」
「公園みたいに」
「それはどうかな」
「あっ、いいわね」
 ドロシーは教授のその提案にお顔をぱっと明るくさせて応えました。
「それも」
「ドロシーとしては賛成だね」
「ただお家があるだけじゃなくてね」
「皆の共通の憩いの場所もあれば」
「余計にいいわ」
「私もそう思って提案したのだよ」
「それじゃあオズマの意見も聞いてみましょう」
 携帯でオズマに連絡をするとすぐにでした、お話を聞いたオズマは笑顔でいいと言ってくれました。
 その返事を聞いてです、ドロシーは皆に笑顔で言いました。
「オズマも賛成よ」
「あの山に誰もいないとだね」
「そう言ってくれたわ」
「それは何よりだね」
 トトも笑顔で応えます。
「オズマも賛成なら」
「もう決まりね」
「そうだね」
「それとですが」
 恵梨香が言ってきました、今日のお昼のメニューの一つスパゲティカルボナーラを食べています。他のメニューはハンバーグにトマトとアボガド、バナナと蕪のサラダそれにパンとフルーツのミックスジュースにアイスクリームです。
「日本の生きものと妖怪の山がそれぞれありましたけれど」
「ええ、そうね」
「北海道や沖縄は」
 そうした地域の名前も出すのでした。 
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