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オズのトト

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第六幕その八

「夜に宴会されるとね」
「ああ、寝られないね」 
 このことについてです、猫又はすぐに気付きました。
「そのこともあるね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「この山はちょっとね」
「ううん、私達はよくても」
 前足を組んでです、猫又はドロシーの返事を聞いて言うのでした。
「あちらの事情があるのね」
「法律もね」
「それで駄目なのね」
「そうなの」
「世の中難しい事情もあって」
「オズの国の法律は基本的なことしかないけれど」
 それでもとです、トトはドロシーに応えました。
「どうしてもね」
「守らないことはね」
「守らないとね」
「それが法律だから」
「法律を守らないとね」
「大変なことになるから」
 それこそです。
「もうね」
「無法になるから」
「若し法律を守らないと」 
 ここで恵梨香はこう言いました。
「北朝鮮みたいになるわ」
「あの国やりたい放題でね」
「とんでもない国だからね」
「法律を守らないとああなるんだね」
「北朝鮮みたいになるのね」
 四人も言いました、恵梨香に応えて。どうも世界の子供達から見てもいい国ではないみたいです。
「昔のノーム王よりも酷いわよね」
「ちょっと以上にね」
「一緒にいたくない感じだよ」
「ああした国とはね」
「ああなるのね」
 あらためて言った恵梨香でした。
「法律を守らないと」
「僕は外の世界の国々のことは知らないけれど」
 それでもと言った教授でした。
「法律は守らないとね」
「どうしてもですね」
「そう、やっぱりね」
「だからだね」
 それでと言った天狗でした。
「その鳥さん達もだね」
「法律は守らないとって言ってて」
 それでというのです。
「どうしても」
「成程、なら仕方ないな」
 天狗もここまで聞いて納得しました。
「我々もオズの国の住人、それなら」
「法律を守って」
「彼等の主張を受け入れよう」
「それじゃあ」
「一緒に住めないというのなら仕方がない」
 これが妖怪側の結論でした。
「彼等には別の山で暮らしてもらおう」
「そういうことね、それじゃあ」
 ドロシーは天狗の言葉を受けてでした、頷いてです。
 そのうえで皆で別の山を探すことにしました、そのことを決めてそのうえで次の山に行こうとしましたが。
 ここで、です。カエルマンがタキシードから懐中時計を出して時間をチェックしてからドロシーに言いました。
「もうお昼だよ」
「あら、そうなの」
「うん、そうだよ」 
「それじゃあ」
 お昼と聞いてです、ドロシーはすぐに言いました。
「お昼にしましょう」
「それでは」
「ええ、妖怪さん達と一緒に」
「よし、お豆腐だ」
「葡萄も出そう」
 赤鬼と青鬼はすぐに言いました。
「他にも美味しいものを出して」
「皆で食べるとしよう」
「胡瓜は欠かせないね」
 河童はこれをお話に出しました。
「何といっても」
「よし、きつねうどんを出そう」
 狐が言いました。 
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