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オズのトト

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第五幕その一

            第五幕  鳥達の言い分
 一行は麓に降りました、見れば近くに沢山の鳥達が集まっています。その彼等を見てです。
 恵梨香がです、最初にこう言いました。
「ペンギンさんに駝鳥さんにね」
「うん、鶏や鶉もいるね」 
 カルロスは彼等を見ました。
「そうした鳥もいるんだ」
「あの鳥はモアだね」
 神宝は大きな後ろ足で立っている鳥を見ました、駝鳥と似た外見ですがまた違います。
「オズの国にはいるんだね」
「あれは確かオオウミガラスよ」
 ナターシャはペンギンに似た鳥を見て言いました。
「本当にペンギンに似ているわね」
「ドードー鳥もいるね」
 ジョージは太って曲がった嘴の鳥に気付きました。
「オズの国だからいるんだね」
「外の世界にもういない鳥も」
 また恵梨香が言いました。
「オズの国にはいるから」
「うん、いいね」
「他の生きもの達と同じで」
「外の世界にいなくなってもオズの国にはいる」
「またこのことがわかったわ」
「オズの国では普通でもね」
 トトがここでドードー鳥達を見て笑顔になった五人に応えました。
「外の世界では不思議な奇跡なんだね」
「魔法みたいよ」
 恵梨香はこうも言いました。
「このことは魔法じゃなくても」
「それでもだね」
「ええ、本当にね」
 実際にというのです。
「魔法みたいよ」
「そこまで不思議だね、ただ魔法もね」
「オズの国では普通なのね」
「そうだよ」
 そうなるというのです。
「そのことも覚えておいてね」
「場所によって不思議なことが違うってことね」
「お伽の国では全然不思議じゃないよ」
 恵梨香達が今言ったことはというのです。
「本当にね」
「恐竜もいて」
「そうそう、ドラゴンもいてね」
「四霊獣もガルーダもいて」
「凄いよね」
「本当にね。ただね」
 ここでふとこんなことを言った恵梨香でした。
「オズの国ってあまりインドの色がないわね」
「ああ、外の国の一つだね」
「映画の中で絶対に踊ってカレーの国よ」
「カレーはあるよ」
「けれどインドはね」
「それはアメリカにインド系の人が少ないからじゃないかしら」
 ドロシーが言ってきました。
「他の国から来た人よりもね」
「だからですか」
「ええ、インドの色は薄いのよ」
「そうなんですね」
「そう思ったわ、じゃあいいわね」
「はい、今から」
「鳥さん達のところに行きましょう」
 こう言ってでした、皆は鳥さん達のところに行きました。すると彼等はドロシー達を見て言いました。
「あっ、ドロシー王女」
「トトも一緒だね」
「ムシノスケ教授にミスターカエルマン」
「あの子はオジョだね」
「それに」
 今度は恵梨香達五人を見て言いました。
「あの子達は噂の」
「あの五人の子供達だね」
「外の国から来ている」
「オズの国の名誉市民の」
「あの子達だね」
「そうよ」
 その通りとです、ドロシーが鳥さん達に答えました。 
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