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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第六章 Perfect Breaker
  希望を繋ぐ

これまでのあらすじ

冬木市にて、バーサーカー・神奈備命を撃破する観鈴。


一方の蒔風は、ネガ電王へとターゲットを定めた。
街のギガンテスは、仲間に任せる。


とはいえ、彼は動きの自由がきかない。
動き回れないこの状況、彼が思いついた事とはいったいなにか?


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蒔風が構える。

ネガ電王が、直接突っ込んできて剣を振るった。


今の蒔風は響と手錠で繋がれた状態だ。
もしこの状態でいつも通り動けば、彼女の身がもたないし、そんなことをするほど蒔風もバカではない。

だからと言って最小限の動きで回避すれば、こちらの反撃よりも早くネガ電王の凶刃はそのままの勢いで標的を変え、響へと差し向けられるだろう。

故に、蒔風がとる行動は一つしかない。
響を抱え、手錠が彼女の体に負担を与えないようにしてその場から跳び退くだけだ。


「―――――だろッッ!」

それを想定し、厭らしい笑いと共にネガ電王が叫ぶ。
剣が大きく振り上げられ、蒔風の脳天目掛けて落ちていった。





「――――スゥ」

蒔風は短く、しかし深く呼吸を取っただけでその場から動かない。

驚愕するネガ電王だが、自らの身体を犠牲にして剣を止めるのならばそれでもかまわない。
そのままぶち抜き、脳天をカチ割るだけだ。


そして、刃が振れる一瞬前に、蒔風の左足が動いた。
後ろに下げ、半身を返す。響を庇うように背中に回しながら、上半身の正面部分を剣が通り過ぎていく。

――――ゾンッッ

「チッ!!」

回避された。
たが、ならばやることは変わらない。

そのままネガ電王は剣を握る両手、その手首を捻り、蒔風の向こう側にいる響へと剣の切っ先を向けた。

蒔風が反撃に出ればネガ電王は吹き飛ぶが、同時に刃は響にも到達する。
いくらなんでも響を犠牲にしてまで勝とうとはしまい。

故に、結局は跳び退くしかないのだ。
そしてそれがわかっているならば、追撃も容易というもの。


これが悪の戦い方。
どうしようもない袋小路で、これ以上のない追い詰め。

だが、その目論見は淡くも外れる。



(お前の考えは正しい。ネガタロス)

蒔風は、そっと拳をネガ電王のアーマーに押し当てた。

(多少なりとも――――攻撃を振りかぶっては遅い。だが振りかぶらないと、お前への攻撃にはなりえない)


だが、彼は知っている。

その攻撃のために存在する多少なりの「引き」
言いようによっては攻めの際の隙。

それを極限にまでどころか、完全にゼロにしたある流派を。


(見よう見まねの―――――)

「あ?」

「不動拳!!!」

ドンッッッ!!!


蒔風の気合と共に、ネガ電王が吹っ飛んだ。
刃は当然、響どころか手前の蒔風にすら届いていない。

大通りの中心、車線をわける中央分離帯のブロックに突っ込んだネガ電王は、仰向けのまま倒れていた。
瓦礫に埋もれ、こちらには投げ出された下半身しか見えていない状態だ。

明確な一撃。
これならば紙一重で回避し、尚且つ一寸の隙もなく奴を叩ける。


勝てるか?
否、実はそう甘い話でもない。


「イっ――――――」

打ちこんだ等の蒔風はと言うと、そう短くいって言葉が続かない。

見ると打ち込んだ右腕はダラリと下がり、ワナワナと痛みに震えていた。


「痛ってェェェエエエエエエエ!!!??」

「じ、自分も手首痛めたゾ・・・・なんで今右手弾けたんだ!?」

骨が軋み、関節が痛む。
ゴキゴキと肘や肩を捻って解消しようとするも、治るどころかそのゴリゴリやゴキゴキで余計に痛む。



不動拳は、中国拳法で言う「寸勁」とは違う。

寸勁は大地に対する脚の踏み込みの勢いを、体内で練られた内功と共に拳から発するものだ。

対し、不動拳は脚が地についている必要がない。
理屈で言うと、学園都市第一位の力に近い。

ようは、全身から発することのできる力――パンチ一発放つ際の、踏み込みや引手、腹筋や広背筋の力と言った拳以外の動き――を、全身を伝わらせて放つ一撃だ。

修得した最初は、それこそ「動かないで出すパンチ」程度の威力だが、極めればこれ一つで普通に放つパンチ以上の威力が出せる。


だが、そう簡単なら苦労はしない。

出身世界はともかく、自身は“No name”であった唯子は死に物狂いの実験で、最初は本人も自覚してなかったが、無理矢理「鍵」で扉を開いて。

幼いころから道場で鍛錬し、不動の理を知った翼刀ですら、5歳から始めてこれを体得したのは17歳。
全身からの衝撃をまとめる――――不動の理の第二段階には、18歳。実に13年かかっているのだ。

一旦修得すればそこからの発展はいかようにもできるが、門下生のほとんどはそこに至るよりも早く諦め、鉄流道場を続けても不動拳には手を出さなくなってしまうのだ。


ともすれば、見よう見まねでやってみてできた蒔風は、それこそやはり凄まじい。

だが、やはり無茶ことは無茶だったようだ。


打ちこんだ瞬間、流し込めきれなかった衝撃は暴発し、拳正面からだけではなく上腕外腕部と、同じく腕の脇側でそれが爆ぜた。
そうなれば、手錠で繋がった響の右腕でも振り回される。


響はちょっと手首が赤くなり、皮膚が擦れた程度。

だが蒔風の腕は無茶苦茶に振られ、関節を変に痛めてしまったのだ。
さらに弾けた皮膚も痛む。まるで鋼鉄のハリセンで、濡れた肌を叩いたようだ。

戦闘に不備はないが、違和感はぬぐえない。また打って無事に済むとは限らない。

だからと言って、左手で打つ気は無い。というか左手でできる気がしない。
しかも右腕はすでに負傷しているうえにやってしまったのだ。今回は大丈夫だったが、また一発撃って無事である保障も、その一撃でネガ電王を仕留められるとも限らない。


「・・・・ごめん。行けると思った」

「む、無茶すんな!!」

最初はおどおどとしたフランクさだったが、だんだんと自然体になってきた響。
蒔風はビシビシと厳しい指摘と突っ込みを受けていた。


「わかったわかったって!!もうあれはなし!!それでいいっしょ?」

「む・・・それならいいゾ・・・・」


その話の向こうでは、ガラリとネガ電王が上半身を起こしていた。

いま意識を取り戻したのか、立とうとして足がふらついている。
それでも剣や膝で体を支えずに、脚で立ち上がったのはさすがのプライドだ。


不動拳は撃てない。
というか撃ちたくない。

寸勁では弱い。
というか出来るけど意味無いくらいの威力。こんなことならちゃんと修練すればよかったかも。



いよいよもって、素手でこいつを倒せるか――――


「ちょっと不安。行けると思う?」

「ないさー」

「・・・・それはありってこと?なしってこと?」

「なんくるないさってこと!!」

「そっか~・・・・為せば成るってことだな!!」

「し、信じてるからね!?」

「ああ・・・・・なら大丈夫だ!!!」



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「ちっきしょー!!舜の野郎、「EARTH」にはいねーのかよ!折角持ち出したのに!!」

「行き先は解ってるんですから大丈夫ですよ!!」


東京上空。
蒔風達のいる場所まで、まだ距離はあるその場所を時空管理局のヘリが飛んでいた。


四角いボックスのような形をしたその輸送ヘリには、ヴァイスとアルトの二人が乗り込んでいる。
操縦桿をヴァイスが握り、アルトは通信士として隣の席に。

チラリとアルトが後ろを見ると、そこには四つのアタッシュケースが。
同じ形のものが二つずつ、計四つ。

二つは通常のアタッシュケースの形と大きさ。
もう二つは、管楽器でも入っているかのような長さのある形だ。

中に何が入っているのかは、それそれに書かれた「風林」「火山」「天地」「陰陽」の字からはっきりとわかる。


「にしても下は大変なことになってんな・・・・」

下を見ながら歯ぎしりし、忌々しそうにヴァイスが呟く。
まだ遠くの町からは、今も黒煙が上がっている。

遠く、とはいってもヘリならあと三分もしない距離だ。
だがそれは敵戦力も同じこと。まだこの程度の距離では安心ではない。

一つ二つの街を逃げたところで、あの巨躯の怪物は軽く踏破してくる。



「とっととこいつを――――おっとぉ!!」

「へ?うわぁっ!!ヴ先輩!!敵が」

「見えてるっての!!!」

唐突な旋回に下の回らないアルトが、ヴァイスの名を呼び損ねながら叫ぶ。

操縦桿をグンッッ!!と傾け、それと同じようにヘリが大きく揺れた。
冷や汗を流しながらヘリが上昇しながら右にそれていくと、その空間を巨大な針がヘリを射抜こうと数本飛来していった。

アルトがその方向を見ると、そこには数体の怪物が。空を舞うギガンテスヘブンに、蜷局を巻いて威嚇してくるギガンテスハデスだ。


だが、冷静に見れたのはその一瞬。
再び視界が揺さぶられ、ヘリが無茶な軌道でその攻撃を回避していく。

「ちょ」

「しゃべんな!!舌噛むぞ!!」

「でも」

「チッ・・・・これじゃ先に進めねぇ。アルト!!」

「なんですか!?」

「変われ」

「え・・・はいぃ!?」

軽く取り乱すアルトに、ホイ、と操縦桿を握らせるヴァイス。

言うまでもなく、ヴァイスの方がアルトよりも操縦技術は上だ。なんといっても彼はヘリ操縦資格の中でも最上位のライセンスを持っているのだから。
だが、この中であれを相手にできるだけの射撃能力を持っているのもヴァイスだ。

この中を突っ切るには、方法は一つ。


「突っ込めアルト!!」

「あ、あのですね。私はまだそんな高度な操縦技術は」

「為せば成る」

「そんな!?」

「こういう現場で身につくんだよ、そんなのは!!まあ――――ガンバ」

「ちょっと!!!」


そう言って、ヴァイスはヘリの側面スライドドアを開けた。
一瞬風が舞い込んでくるが、すぐに気流は気にならなくなる。

十五天帝残り八剣が入ったケースは肯定されているから落ちる心配はない。

そこからヴァイスは相方デバイス「ストームレイダー」を取りだし、それをライフルのように構えた。


「気にせず突っ込め、がんばって躱せ!!避けきれないのは俺が落すから安心しろ!!」

「あぁもう行きますよ行けばいいんでしょーーーー!!!」


このヘリはあくまでも輸送ヘリだ。機動六課時代のJF704式にはあったが、これにはそんな武装はない。
向こうには使役獣やデンライナー達が見えるが、こちらに気付いていないのか余裕がないのか。

それでも今は、やるしかない!!!


「少しでも進めよ・・・・じゃなきゃ意味がねぇ!!」

一気に進みだす輸送ヘリ。
その自らの持つスペック以上の無茶な軌道を描きながら、敵の攻撃や敵自身を回避しながら先へと進んでいく。


「良いぞアルト!!やればできるじゃねーか!!」

「話しかけないでください!!」


飛来する巨大な針、炎弾を回避し、ヘリは先へと進んでいく。
ヘリを通過し、上空や後方でそれらが爆発するが、幸運なのは破片などの攻撃はないと言うことだ。

この攻撃さえ回避すれば、それだけで済む。


とはいえ、先に進んでいるかと言えばそうとは言い切れない。
進んだと思ったら大きく旋回、大回りした挙句に結果、下がってしまっていることもある。

最初の空域から、ようやっと百メートル進んだか。

どうやらあの針はともかく、あの炎弾は高エネルギー体らしく、威力の足りないヴァイスの魔力スフィアでも当たれば爆発してくれる。


「アルト!!最悪弾はいい、針避けてけ針!!」

「了ッ・・・解!!!ゥあっ!?」

敵の攻撃を判断し始める二人。
だが、ここにきて第三の攻撃が。

二人は回避と前進に気を取られ、真下からの攻撃――――ギガンテスヘルによる、巨大な黒煙に包まれた岩石の投擲に気付かなかったのだ。

気付けば、ヘリは地上にまでかなり近づいていた。
ギガンテスヘルの攻撃範囲内に入る程に。


「こ・・・・のっっ!!」

だがアルトは、ほとんど根性でそれを紙一重で回避する。
ヘリにまでそれが伝わるあたり、高性能なのかなんなのか。

しかし、そこまで。
回避した先で尾翼部に、ギガンテスヘブンの巨大針が掠めた。

ガギィ!!という高い金属音を鳴らし、火花を散らして破損される尾翼部。

そこが破壊されたことによりヘリはバランスを崩し、プロペラに振り回されて、荷台部を中心に独楽のようにグングンと回転していく。


そして

「うわぁぁあああああ!?」

「クッ、アルトッッッ!!」

ヴァイスは彼女を抱えて、バックパックを握って飛び降りた。
背負い込んでいる暇はないと、握りしめたままで勢いよく飛び出した。




「ォウフッ!!!」

パラシュートが開く。

同時に、飛び降りる前にスイッチ一つで固定器具が外された、ロープで彼の腹に括りつけられている四つのアタッシュケースがぶら下がった。
一歩間違えば二人も墜ちたヘリに巻き込まれてしまうのだが、結果オーライだと言ってヴァイスは笑う。


そうしてヘリは墜落。
四階建ての小さなビルの屋上に落下し、鼻の頭でフェンスを壊して少しはみだして止まる。

その脇に着地するヴァイスとアルト。
そして直後にその場からダッシュで逃げた。

逃げ出した直後にヘリは漏れ出した燃料に引火し、派手に爆発して粉々に散ったのだ。


伏せてそれをやり過ごす彼らの頭上を破片が飛び、ズガン!!と彼等の真上を通過してギロチンのように鉄板が飛来し、屋上の扉部分に突き刺さった。
冷や汗を流す二人。


「い、生きてるか?」

「何とかですけど」

「そか・・・・いっつ」


括りつけたアタッシュケースを抱え、何とか階段を下りて地上へと降りる二人。

街はいまだに反乱狂状態。
この人々の濁流を抗って、彼らはこのケースを届けねばならない。


「・・・・嘘だろ」

だが、それが出来る状態ではない。

ヴァイスはすでに足を痛めている。
届けたとして、たどり着くまでに日が沈んでしまう。

だからと言って、アルト一人で運べる重さでもない。
しかも四つだ。最低でも二人か三人の人手は欲しい所。


「先輩・・・・」

「ヘリじゃ一分しねぇで着くってのに、途端にこの難度かよ」

だが行かねばならない。
そう奮い立ち、痛む足を踏ん張って、おぼつかない足取りで街をビル沿いに進むヴァイス。

車で移動しようとする者はいない。
というか、それよりも先にギガンテス共はそう言った移動手段を率先して潰してきているのだ。

よって、人々は自らの足で駆けなければならない。



しかもヴァイス達は、それを逆走だ。
肩がぶつかり、罵倒されながらも先に進む。

だが


「ぐっあ!?」

ガシャン、と
アタッシュケースを放り出して倒れてしまう。

居酒屋の物だろうか、倒れた看板に足を取られたのだ。

アタッシュケースを手に、もう一度立ち上がろうとするも、膝に力が入らない。

「ここまでかよ・・・・?」


このまま倒れていては、踏み潰されてしまう。
アルトは彼をビルの路地裏に引き込み、大丈夫ですかと声をかける。


「あー、意識はハッキリしてんだけどな。立てねぇ。クソ・・・情けねぇぜ」

「じゃあ・・・じゃあ私一人で運びます!!」

「お、おい・・・・」


そう言って、アルトが強引にアタッシュケースを握る。

だがこれは箱型だ。
取っ手は掴めても、ガツガツとぶつかり合ってしまう。

先に進めば、それは余計に。
案の定、バラバラと四つのアタッシュケースは落ち、ガラガラと音を立ててしまう。


「あ、このッッ!!」

だが、アルトはそれを集めてもう一度持ち上げようとする。


一つ、二つを片手ずつ。
三つ目を掴み強引に引っ張り上げ、四つ目に手を伸ばした時―――――


「大丈夫ですか!?」

「時空管理局の人ですよね?」

「それ、舜さんの?」

「だったら、俺たちに任せてくれ!!」

「ボクたちが・・・・届ける!!」


ガシャガシャと、アルトの持つケースにも手を伸ばし、四人の少年少女が一つずつ抱えた。
それと同時に、二人がヴァイスとアルトの怪我の具合を見る。

制服からして、高校生。

その彼等は―――――


「ところで、どこに持っていけばいいのじゃ?」

――――木下秀吉


「舜のところ・・・じゃないの?」

――――島田美波


「ど、どこにいるんでしょう?」

――――姫路瑞樹


「じゃあ「EARTH」?」

――――霧島翔子


「いや、こことは反対方向だから、違うだろ」

――――坂本雄二


「こっちの二人は大丈夫そうだよ」

――――工藤愛子


「・・・・問題ない」

――――土屋康太


「じゃあ、あの騒がしい方かな?やっぱり」

――――吉井明久


そう言って話を進めていっているのは、文月学園の生徒たち。

明らかな危険な行為。しかも一般人だ。
止めようとするヴァイス。しかし、動けない自分よりは希望がある――――


「チクショウ・・・・任せた」

『はい!!!』

全員が声をそろえる。

そして、彼らはまた走り出した。


「大丈夫ですかね?」

「さあな・・・だが、舜の知り合いに並の奴は一人もいねェからな」



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「大通りは避けるぞ!!」

「こっち!!こっちの道、人が少ない!!」

「わかった・・・ってうわ!!それでもいっぱいいる!!」

「あっちよかマシだろ。しゃべるよりも足動かせ足!!」

明久、雄二、秀吉、美波の四人がアタッシュケースを抱え、他の四人が先導して道を調べる。
そしてもっとも進みやすそうなルートを選んで、去り際にヴァイスが教えてくれた方向へと進んでいった。


「ハァ・・・ハァ・・・つ、次は・・・・」

「姫路さん、大丈夫!?」

「あ、はい・・・わ、私もまだまだ大丈夫ですっ!!」

汗を流しながら、一番辛いであろう姫路は、それでも元気そうに笑う。
ムンッ、と気合を入れ直し、再び先へと脚を進める。


大通りを外れ、車二台分の幅がある、別の路地を走る。

そこから先に進み、右、左と下がってから、直進しようとして愛子が叫んだ。


「わぁ!!ダメダメダメ!!戻ってそこ曲がって!!!」

「ッッッ!!!」

走っていた彼らはコンクリートを踏み、急ブレーキ。

ビルの陰からぬぅっ、と現れたのは、ギカンテスヘルの巨躯だ。
来た道を少しまた戻り、曲がってから別の道を駆ける。

逃げる人々の密集する道を、掻き分けて横断していく。

そして反対側に出ると、曲がって目的地へと――――


「んな!?」

「そんな」

川沿いの道。
そこを駆けて行こうとした彼らの目の前に現れたのは、三メートルはあろうかという巨大な柵だ。

足を掛けて登ろうにも、横の鉄棒が一メートル間隔ではにべもない。


「ムッツリーニ!!」

「・・・・無理だ。開く柵じゃない」

どうやら向こう側のショッピングモールとを仕切る柵らしく、もともと開かない様になっている。

戻って違う道を行くには、距離がありすぎる。


ここまで運んで、先に進めないのか。


と、その時。



「いた!!吉井さん!!」

「え・・・・」

柵の向こうから、声がした。

その数人の少年少女は、柵の向こうから手を伸ばしてきた。
明久たちは頷き、アタッシュケースを柵の向こうへと押し込む。


「任せたよ・・・前原君!!」

「任せてくれ!!こっからは俺達、雛見沢分校部活チームが届けてみせるぜ!!」


蒔風の戦闘区域まで、あと700メートル。


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駆ける駆ける。
街中を、雛見沢分校部活チームが駆け抜ける。

魅音、レナ、圭一、悟史がケースを持ち、詩音をはじめとして沙都子、梨花、羽入はそれらをサポートして駆ける。


中心部に近づくにつれ、この辺りになって来ると、逃げる人々の方向性もまばらになってくる。
ギガンテス達は街中にバラバラと投下されているため、どっちの方向に逃げればいいのか、解っていないのだ。

逃げた先にギガンテスがひょっこり、なんてこともある。

ただ逆流する人々を掻き分けるよりも、更に疲労と時間がかかるのだ。
だが、その先を彼等は目指す。


倒れる人々をも捨てることもできず、その場で簡単に手を貸してから、また先へ。

すれ違いざまに、そっちは危険だと怒鳴るように声をかけてくるものもいたが、それも一瞬で遠ざかって行く。

ぶつかった人に罵倒されるが、相手の余裕はないのかそのまま行ってしまった。


「も、森の中とはまた違うねぇ・・・・」

「この人ごみの中を奔るのは大変なのですよ」

「みんな、ふぁいと、おー!!ですよ!!」

「よっしゃ!!」



そうして、彼等は遠く遠くの道の上。
そこに、煌めく翼の男を視界にとらえた。


「あれ・・・・あれって?」

「舜さんだ!!」

「よく見えるな・・・俺には見えねェぞ」

目を細めて、ようやく見える程度だが、あれは確かに蒔風だ。

この大通りを、一直線に突き進めば―――――


ドンッッッ!!!!


「ウわっ!?」

「きゃぁああ!!」

「下がって!!危ない下がれェ!!!」

轟音と、倒壊

魅音が腕を広げて急ブレーキし、勢いの止まらない皆を留めた。
右側から、巨大な岩弾と共に、ビルが崩れて大通りを塞いでしまったのだ。

中に人はすでにいなかったようだが、物凄い土煙が晴れた後には、道が潰された大通りだけがあった。


「くそ・・・・ここを登るのか!?」

「まって!!時間がかかりすぎちゃう。あっちから回り込んでいこう!!」


目の前にして、なんということだ。
だが、また活路はある。

崩れたビルの向こうを、右からギガンテスヘルが現れた。ならば、すでにあちらには何もいないはず―――――



「ビンゴ!!」

「こっちから一気に・・・・」



キィャァァアアアアアアアア!!!!

「!?」

「な・・・・んてこった!!」


と、そこに飛来するギガンテスヘブン。
巨大な翼に蜂のような巨大な針を有した怪物が、彼らの目の前に降り立ったのだ。


「こ、こいつ・・・・」

「下がってくださいです!!」

「へ?」

「オ・ヤ・シ・ロ・・・・ビーーーーム!!!!」

ドッッ!!!


いつの間にか巫女服へと変状していた羽入が、その眼前から放つ砲撃によってギガンテスヘブンの胴を打つ。

その攻撃を真っ向から受け、二、三秒程こらえるヘブンだが、ブルブルと震えてから一気に後ろへと吹き飛ばされていった。


その先で大爆発するが、そちらに気を回している場合ではない。


「行ってください!!」

「羽入、ナイスだ!!!」

羽入の援護を受け、そのまま街を駆けていく。

ギガンテスヘブンを、更に二体ほど撃破する。


しかし、そうして50メートルも進まないうちに


「ゴルルルルルルルル・・・・・・」

「なぁ・・・・」

「牛・・・・!?」

ギガンテスヘルが現れた。


「ゴルァッッ!!」

喉を鳴らすような唸り声から、一気に咆哮して駆けてくるヘル。
羽入の砲撃が襲い掛かるが、その巨躯からは想像もつかないような身軽さで左右に飛び退き回避されてしまう。

ヘルと彼等との距離は、70メートル程。
あの巨体が30メートル進むごとに、一発しか打てない砲撃は、二回をもを軽々と回避されてしまい――――


「梨花ッッ!!」

その剛腕が、一団に向かって振るわれる。

だが、いくら無力であろうともそれを許容するわけがない。
梨花は両腕を広げ、皆を守るかのように立ちふさがる。

今の彼女はただの少女。
それを防ぐ術はなく――――――


「か・わ・か・み――――」

しかし

「波ァッ!!!」

ズドンッッッ!!!


圧倒的な、冗談の様な高威力の砲撃にギガンテスヘルは全身を焼かれて爆散する。

呆気にとられれる圭一たちの前に、ザッッ!!と現れたのは、上着を羽織ってマントのようにはためかせる女性。


「川神さん!!」

「いいないいなぁ・・・・相手は魑魅魍魎の化け物揃い。そして、護る対象は可憐な美少女。そそるじゃないか!!」

「姉さん、手は出さないでね」

「む」

現れたのは、川神百代や直枝大和たち。
他の風間ファミリーの面々も散っているようで、更にギガンテスは倒されていっている。


「来てくれたんですか!?」

「うーん、ジジイが「なんか悪い奴の気配あるから倒してこい」って言ってな?」

「川神さん家の爺さんすげぇ・・・」



「ゴぁッッ!!」

「姉さん!」

「ぬんっっ!!」


唖然としていると、新たなギガンテスヘルの一撃が見舞われる。
それを正面から受け止めた百代は、背後の圭一たちに叫んだ。


「行くなら早く!!ここは私が楽しむから!!」

「楽しむからって・・・」

「川神さんらしい。行こう!!」


そう言って、新たに先に進もうとする彼ら。

しかし、これっだけ近くでの激化した戦いでは抜け出すのも苦労する。
そんな中。



「おーい!!」

「え・・・あ、たしか君らは――――」


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「さて、いっくぞーーー!!!」

アタッシュケースを、抱える少年たち。
再びその担い手は変わる。


「でもさ、まさかあんなところで会えるなんてね!!」

「何言ってるんだ。「EARTH」が大変そうだと言って駆けだしたのはおまえだろ、勇者!!」

「まあまあ、エクレもそんなに目くじら立てること無いでござるよ」

「おうさ!!だがこっちの世界にはフロニャ力はねぇ。怪我しないように気を付けろよ!!」


シンク、ガウル、ユキカゼ、エクレールの四人がアタッシュケースを、レベッカとミルヒオーレがその後をついて走っていく。


「な、なんでこんなことに・・・・」

「だってさ、あそこからこっちに来るのあの人たち大変そうだったし、これ蒔風さんに届けなきゃいけないから!!」


そうしてギガンテス達の足元を投げ込み、アタッシュケースを受け取った彼等は、バトンを受け継いで今こうして駆けているのだ。



「はあ、はあ、はあ・・・・」

「にしてもフロニャ力ねーのにこの世界の人間はイカれてるぜ!!」

「え?」

「だって下手したら死ぬかもしれねーんだぜ?うちらの世界と違ってよ」


その通りだ。
この世界にフロニャ力は通っていない。

つまり、怪我をすれば血を流し、脱落は死を意味するのだ。

だが、それでもシンクの瞳に宿っている炎は、フロニャルドの時の物と一切変わっていない。


「同じだよ」

「なにが」


「誰かのために、全力を尽くす!!その時から、僕らは全力で駆けだすんだ!!」

「・・・・そうか・・・そういうもんか!!」

「そうさ!!」

男同士、何かを感じとったのか勝手に納得しあう二人。

だが、フロニャ力がないと言うことは、そのまま輝力が使えないと言うことでもあり・・・・



「うぉお!?」

「出たな化け物!!」

「まってまって!!紋章砲使えないんだよ!?」

「あ・・・やば!!」

ドンッッ!!!


踏み出した一歩。
ギガンテスヘルにとってはそうだろうが、彼等にとっては踏みつけと変わらない。

その前足を回避し、散って逃げ出す彼等。
先に進もうとするが、後ろ脚に蹴られてしまいそうで進めない。


左右に別れ、攪乱しようとするがそこに二頭目が現れ―――――


「嘘!?」

「上からも来たぞ・・・・!!!」


更に飛来するギガンテスヘブン、ギガンテスヘル。
皆バラバラになって、蒔風のもとで落ち合おうか。


そう言いかけたところで―――――


「北帝勅語――――千鳥や千鳥。伊勢の赤松を忘れたか・・・・!!!」

ザァッっ!!!

大量の人型の紙――――式神が彼らの頭部に張り付き、その視界を奪って攪乱する。
各々が顔を掻きむしり、それを剥がそうと躍起になっているギガンテス達。


と、ビルの屋上から一人の女性が飛び降りて

「火車切広光、一の閃!!」

ドンッッ!!とギガンテスハデスの頭部をゴトリと切り落とした。

「二の閃!!」

着地、更に切り上げてギガンテスヘブンを屠り

「三の祓い、急々如律令!!」

横一線の斬撃が飛び出し、火焔の一閃はその二体を爆散させる。


「君達、大丈夫か!!」

「あ、はい・・・えっと・・・・」

「私は草壁美鈴。舜の友だ」

「あ、よろしくお願いします!!うわ!?」


自己紹介をしてくれた美鈴に、シンクたちはあいさつを返すも今だ暴れるギガンテスヘルに驚く。
それを見て、しかし美鈴は慌てることなく冷静に携帯へと語りかけた。


「おい賢久。早く仕留めるんだ」

『リョーカイ』

ドドンッッ!!!

軽快なその声と共に、圧縮された火炎球―――ローゲフィンガーによって、ギガンテスヘルは粉々に吹き飛んでしまう。

同時、広瀬雪子と共に賢久も現れ、彼等と簡単にあいさつを交わした。


「さて、おめぇら早く行きな!!」

「え、でも」

「ここは私たちに任せてもらおう」

「なぁに、年上の言うことは聞くもんだぜ?」

「賢久先輩、オヤジっぽいですよ~?」

「んな!?俺ァまだ全然若いっての!!」


漫才繰り広げる彼等だが、シンクたちはここからどのように抜け出すかそれにも迷っている。
それを察し、美鈴はクイ、と親指でビルの隙間の路地裏を指した。


「あっちにいるお姉さんたちに付いていくと良い。あとはどうにかなるだろう」

それに従い、彼らの援護を得てシンクたちは駆ける。


すると、その先にいたのは


「待ってたわよ!!」

「やーやー諸君。んじゃ、いこー!」

ハルヒとキョン、そして泉こなたの三人だった。
流石にみんな集まるのは無理だったそうだが、それでも彼等は来てくれた。


「えっと・・・」

「四の五を言わずについてくるの!!団長は私!!間違いはないわ!!」

「おいハルヒ、困らせんな・・・・すまんね。とにかく、俺らについてきてくれ」

「どこにですか?」

「そろそろ落ち合うはずなんだが・・・・・」

ズズン・・・・・・



「!!どうやらここも危険みたいね」

「どする?動く?」

「そうね・・・・まあこの私を見つけるなんて、簡単でしょうから!!」

そりゃあな、お前みたいな「騒がしい」が人間になったような人間だからな、お前は。


そう思っただけで口に出さないキョン。

ともあれ、ここはすでにギガンテス達の比率も高い危険区だ。
待ってるだけではしょうがないとして、彼等も独自に動き出す。


「それが舜の剣?開けてみれば?」

「それが、本人じゃないと開けられないみたいで・・・・」

時空管理局側の掛けたロックはすでに外れている。
あとは、蒔風が触れればこの箱は開く。

なので、そこまで運ばねばならないのだ。


「まったく、面倒ね・・・・今度何か強請ろうかしら。キョン、あんたも何か考えときなさい」

「勘弁してやれよ」

「僕はあの地下闘技場で遊びたいです!!」

「いいわねそれ!!三ヶ月くらい借りてキャンプでもしましょう!!」

「あー、じゃあ私は冬コミの人手借りようかな~~~」

「それはむしろ乗り気になりそうだ」


そう言いながら、ゆっくりと先に進む彼等。
この中で一か所に立っていられないのは目に見えているので、合流地点はいくつか決めてある。

その中の一つに足を延ばすと―――――


「あ」

「あ」

ズルズルと、地面をギガンテスハデスが蛇のように這っていた。

そしてハデスがこちらに振り返り、ぱちりと目と目が逢う。

瞬間、ハルヒは叫んだ。


「逃げるわよ!!!」

脱兎のごとく駆けだした彼等。
ヌぅ、と上半身(?)を持ち上げるハデスは、その口内に火炎を溜めて今まさに吐き出そうと構えている。


あれが放たれれば、ここら一帯ごと彼等は吹き飛び―――――


「―――――掴まれ!!!」

「!!みんな、跳んで!!」


そして、その直前に三台のワゴン車が突っ込んできた。
三台は一列になって続けて彼等の横を走り、去り際にそれぞれ車の中から伸びた腕が彼等をバラバラに引きいれた。

直後に火炎弾が放たれ、爆発をバックに三台のワゴン車は揺らされながらもなんとかその場から逃げだす。



「あ、吉井っち!?」

「やあ泉さん」

「「うん/はい!!」」

「明久。確かどっちも「いずみ」だ」

一台のワゴン。
その中で彼らを迎えたのは、吉井明久と坂本雄二だ。


ちなみにほかの二台の方は


「俺は荒事になれてるわけじゃねーんだぞ!?」

ユキカゼ、レベッカ、エクレールを捕まえた車のハンドルを握る岡崎朋也が叫び


「ハハッ!!こりゃあ楽しくなって来たぜ!!」

ハルヒ、キョン、ガウルを捕まえた車で、恭介がハンドルを回しながら楽しそうに叫んでいた。



岡崎の方には、他には土屋や姫路、翔子が乗っており、恭介の方には鈴と小毬、それと愛子に秀吉が乗っていた。


そして、明久の乗っている車には―――――

「き、危機一髪だったね!!!」

「あははは!!ハニー、スタントマンみたいなの!!」

「プロデューサー、大丈夫ですか!?」

なんと、天海春香と星井美希、そして菊池真が乗っており、運転するのは彼らのプロデューサーだ。

どうやらバトンタッチした後も街中を駆けていた彼等を見つけ、面識のあった彼女たちが引き留めて事情を聴き、協力してくれたらしいのだ。



「お、俺は普通一般の運転しかできないんだからな!!?」

「でも来ちゃうあたり、ハニーは人がいいの」

「私、そう言うプロデューサさん、好きですよ!!」

「あー、これ保険降りないだろうなァ・・・・」

「プロデューサー前前、前!!!」


恩義と勢いで来てしまったことを後悔するプロデューサーだが、真の言葉にハッとしてハンドルを切る。


三台のワゴン車は直列だった動きから各自が波打って走行し、ギガンテス達の攻撃や砲撃を回避していく。

本当に映画の中のようなワンシーン。
だが、当たらないのは決してご都合主義のというわけではない。


「ワハハははははははーーーーー!!!!」

ズドォン!!!



ビルを蹴り飛ばし、駆け抜けてきた川神百代。
その笑い声に驚き、そちらを見てさらに彼等は驚く。


なんと、完全に伸びたギガンテスハデス。その尾を掴んで、ズルズルと引っ張って行っているのだ。
そのハデス腹の上には、圭一や美鈴たちも乗っている。

そして、百代の脇には弓を構えた椎名京は、こっちに向かってピースをしてきていた。
無表情っぽいが、あれでドヤ顔らしい。



「京!!ドンドン射て!!」

「大和の指示が身体に染み渡る―――!!!」

大和の命令口調にモジモジしながら、それでもまったく外すことなくギガンテスの目を狙って矢を放つ。
それのせいで、彼らはワゴン車を狙えないのだ。


役者はそろう。
もはや障害と言えるものは何もなく。


「寄こせ!!」

「はい!!!」


百代の言葉に、ワゴン車からアタッシュケースが投げ出された。
道を塞ぐのは、ギガンテスヘル、ヘブン、ハデスの三体。

その各々と百代のライン上に、アタッシュケースが墜ちてきて―――――


「イっけぇ!!!」

勢いよく蹴り飛ばした。

三つは正確に三体の怪物へと飛来し、その身体を貫いて撃破する。
そして真ん中の物の跡を、四つ目のアタッシュケースが追って飛ぶ。



その先にいるのは、悪を背負ったライダーと戦う、銀白の翼―――――



「キタァッッ!!!」

バシッッッ!!!


蒔風が、それを受け取る。
襲い掛かるネガ電王。


その剣をアタッシュケースで受け止め、後から飛来してきたのをネガ電王の顎の下に当てて蹴り上げる。

当然、ネガ電王はアタッシュケースと共に上空へ。


コンマ数秒後に背後からやってきた左右のアタッシュケースを振り向かず掴み、それを上空へと放り投げ―――――


「お前ら、サンキュー!!!」

グッッ!!と、親指を上げて感謝を述べる。



上空を見上げ


「さあ悪よ、幕を閉じよう!!!」


光り輝く銀白の翼。
その手に天帝、ついに十五揃う。

多くの人々の助けを、そして 願いを受けて。




to be continued
 
 

 
後書き

ヴァイス達から引き継いだあたり。
そっから脳内でアニマス「CHANGE!」が流れてきました。

疾走感ありますよね!!


皆のバトンで、ついに蒔風は十五天帝をゲット!!!

この展開、元ネタはいろいろありそうですが、私が思い出したのは「小さき勇者たち~ガメラ~」のシーンですね。


蒔風
「見たことない人にとってはチンプンカンプンだぞ」

最後に百代が蹴り飛ばしてますが、三方向に蹴って、それで全部が蒔風の一点に行くのはおかしくない?という突込みはナシで
き、きっと彼女ならそこら辺のコントロールもできるのさ!!







蒔風
「次回。決着」

翼刀
「そして、俺の方も・・・・行くぜ!!」


ではまた次回
 
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