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シャットアウト

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第三章

 そしてだ、喫茶店を後にした。彼に背を向けて。
 そのまた次の日だ、私はまた友達と会って話した。今度は喫茶店じゃなくて大学のキャンバスの中に並んで座った。
「終わらせたわ」
「そうなのね」
「そう、言い訳しようとしてたけれど」
「聞かなかったのね」
「一切ね」
 本当にそうしたことも伝えた。
「そうしたわ、それでね」
「もう聞かないで」
「コーヒー飲んでお金置いてね」
「それで終わりね」
「そうしたから」
「あっさりしたのね」
「ええ」 
 実際にとだ、また友達に話した。
「聞くこともないって思ったし」
「じゃあ今は」
「誰もいないわ」
 交際している相手はだ。
「また誰かと会えればいいわね」
「惜しいとも思っていないのね」
「全く」
 心からこう思っていた、というか完全に吹っ切れていた。
「何一つとしてね」
「そうなのね」
「じゃあね」
「ええ、それじゃあよね」
「今度また合コンするわよね」
「来るのね」
「そうするわ、それで誰かと出会えたら」
 その時はとだ、私はあっさりとした気持ちのまま言った。
「それでね」
「新しい恋愛はじめるのね」
「もう終わったことはね」
 私は後ろを振り向かないことにしていた、それはこの時もだった。
「振り返らないから」
「それじゃあ」
「これで終わらせて」
「もうなのね」
「新しい相手と会う様にするわ」
「またすっぱり切ったわね」
 友達は私のその顔を見て微笑んで言ってきた。
「いい感じに」
「そうね、じゃあね」
「新しい気持ちで」
「合コンにも行くわ」
 私も言いながら微笑んでいた、そしてだった。
 友達と二人で合コンの話をした、呆れて終わった恋のことはもう振り返らなかった。完全に自分で断ち切ったから。それで終わらせて前を見ていた。


シャットアウト   完


                     2017・2・11 
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