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オズのジュリア=ジャム

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第十一幕その六

「広くなったわね」
「死の砂漠だった場所は農耕地とかになって」
「人も移住して」
「いい感じになったね」
「そうよね」
「そのせいで、ですね」
 人魚の兵隊さんも言ってきました。
「私もこうしてジュリアさん達と一緒にいるんですよね」
「そうなるわね」
「はい、オズの国に入ったお陰で」
「そうよね」
「この世のあらゆるものは変わっていっていて」
 神宝が言ってきました。
「オズの国もどんどん変わっていっていますね」
「うん、ドロシーさんが最初に来た時なんかは」
 ジョージは本で読んだその頃のオズの時代について思いました。
「今よりずっと素朴だよね」
「そうだね、今思うと」
 カルロスはジョージのその指摘に頷きました。
「あの時もかなり不思議な国だったけれど」
「どんどん不思議な人達が参加して」 
 ナターシャはそうした人達を思い出しました。
「不思議なものも出て来て」
「オズの国はどんどん賑やかで素晴らしい国になっていってるわね」
 恵梨香の口調はしみじみとしています。
「こうして人魚の人達ともお会い出来て」
「そうだよね、僕も君達と出会えたことはね」 
 兵隊さんは五人にも言いました。
「オズの国が変わっていったからだよ」
「それで人魚の国もオズの国に入って」
「そしてですね」
「その中で暮らしているから」
「そうなれたからですね」
「その通りだよ、昔はオズの国の存在はね」
 それ自体もというのです。
「知らなかったしね」
「それが、ですね」
「人魚の国も加わったんですね」
「オズの国を知って」
「うん、使者にドロシーさんが来てね」
 兵隊さんはこうしたお話もしてきました。
「オズの国に入って皆で仲良く過ごさないかってね」
「あっ、ドロシーさんがですか」
「あの人が最初にこの国に来られたんですか」
「そうだったんですか」
「そうだったんだ、トトを連れてね」
 彼も一緒だったというのです。
「それでオズの国に入ったらどんな楽しいことがあるかってね」
「お話してくれて」
「そして、ですね」
「オズの国に入って楽しく過ごそうってですね」
「お話してくれてですね」
「入ったんだ」
 まさにこの国にというのです。
「そうしたんだよ」
「それで魚人の人達もですね」
「一緒に入ったんですね」
「オズの国に」
「あちらにはベッツイさんが行って、他の海の種族にはトロットさん達が行ってね」
 そうしてというのです。
「オズの国の周りにあった海の種族は全部オズの国に加わったんだ」
「そうなったんですね」
「そしてオズの国は海にも広がったんですか」
「うん、今じゃ本当にね」
 兵隊さんはにこにことしてです、五人にさらにお話しました。
「楽しく過ごしているよ」
「オズの国の中で」
「そうされているんですね」
「そうだよ、それで女王様はね」
 この人はといいますと。
「君達みたいにお邪魔してくれた人に真珠を見せてくれるからね
「その虹色の真珠ですね」
「それをですね」
「見せてくれるんですね」
「そうしてくれるんですね」
「そうだよ、だからね」
 それでというのです。 
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