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オズのジュリア=ジャム

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第二幕その五

「本当にね、ではね」
「今からだね」
「そのマンチキンに入るね」
「皆で」
「そうなるよ、さて人魚の国はね」
 モジャボロは目指すその国のこともお話しました。
「果たしてどうなっているかな」
「どうなってるか?」
「っていいますと」
「何かあったんですか?」
「人魚の国に」
「いや、特に聞いていないけれど」
 モジャボロは五人に答えました。
「僕があの国に前に行ったのは随分前だからね」
「それで、ですか」
「今はどうなっているか」
「そのことからですね」
「そう言われたんですね」
「そうだよ」
 その通りだというのです。
「だからこう行ったんだ」
「そうね、オズの国も変わっていってるから」
 ジュリアも言います、着ているのはいつもと同じメイド服です。
「だからね」
「あの国もね」
「今は変わってるかしら」
「前にお邪魔した時よりもね」
「そうね、人魚の女王もどうされているかしら」
 ジュリアはこの人のお話もしました。
「今は」
「お元気なのは間違いないけれどね」
「それでもね」
「うん、どうされているかまではね」
「わからないわね」
「そうだね、真珠を見せてもらうにしても」
 それでもというのです。
「あの人は今はどうされているのか」
「このこともね」
「気になるわね」
「そうだね」
「人魚の国は女王様が治めておられるんですね」
 神宝は二人のやり取りからこのことを尋ねました。
「そうなんですね」
「ええ、そうなの」
 ジュリアが神宝に答えました。
「あの国はね」
「そうなんですか」
「そして女の人が強い国なの」
「男の人よりもですか」
「女の人魚の人はマーメイド、男の人はマーマンといって」
「そしてですね」
「女の人が強い国なの」
 こう神宝にお話するのでした。
「そして国家元首は女王様なの」
「人魚姫は」
「ええ、いるわ」
「やっぱりそうですか」
「けれど消えたりはしないから」
 そうしたことはないというのです。 
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