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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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51部分:第五話 張飛、馬超、顔良及び文醜と競うのことその五


第五話 張飛、馬超、顔良及び文醜と競うのことその五

「吊るしてるバナナに椅子にマジックハンドか」
「何なんだ?」
「人にやるものじゃないな」
「あの領主は何をするつもりだ」
 三人にはわからない。全くだった。
 そしてだ。試験を受ける者と相手がそれぞれ出て来た。
「さあ、いよいよはじまります!」
「何か妙なことになってるな」
「そうなのだ?」
 張飛は馬超に対して平然と返す。
「何か楽しそうなのだ」
「これ何なんだ?」
 馬超はその場所を見ながら話す。
「何か椅子があるな」
「バナナもなのだ」
「ってことはあのバナナ食っていいのか?」
「そうみたいなのだ」
 二人がわかるのはここまでだった。それから先はわからない。
 そしてだ。そこには顔良と文醜もいた。二人もそれを見て言う。
「あの、これって」
「バナナ食っていいのか?」
 文醜の考えていることは張飛達と一緒であった。
「つまりは」
「そうみたいね。ただ」
「あのバナナどうやって取るからだよな」
「そうよね」
 こう話してだった。それぞれバナナのところに来た。張飛と馬超はそのバナナを見上げながら二人であれこれと話をしている。
「このバナナどうして取るのだ?」
「椅子のところに立つか?」
「鈴々の背では無理なのだ」
 実際に立ってみるが届かない。そして馬超が入れ替わって椅子の上に立って背を伸ばしてみる。しかしそれでも無理なのだった。
「あたしでもだ」
「このマジックハンドも無理なのだ」
「だよな。どうやったら取れるんだ」
「ジャンプして取れるか?」
 文醜もわかっていない。
「どうなんだ?斗詩」
「あの」
 しかしここで顔良が言う。
「このマジックハンドでね」
「ああ」
「まずは持って」
 実際に持っての言葉である。
「そしてこうして」
「椅子のところに立ってか」
「ええ、それで」
 今度は椅子の上に立つ。そしてマジックハンドをバナナに近寄せてだ。そのうえで言うのであった。
「こうすれば取れるんじゃないかしら」
「あっ、そうなのか」
 文醜はここでわかった。
「それで取れるのか」
「凄いのだ、あいつ天才なのだ」
「ああ、あんな奴がいるのか」
 それは張飛と馬超も同感だった。二人を見て驚いてすらいる。
 だがそれを見た田豊と沮授はだ。呆れながら言うのだった。
「あの、わかったのは斗詩だけなんですが」
「あの三人は幾ら何でも」
「私もつい最近までわかりませんでしたわ」
 それは袁紹自身もなのだった。
「こういうことは苦手でしてよ」
「あの、麗羽様幾ら何でも」
「戦争と政治以外のこともしっかりとして下さい」
「貴女達がいるからいいのでしてよ」
 しかし袁紹は人の話を聞かない。
「そんなことは」
「全く。御自身の興味のないことや必要のないことにはそうなんですから」
「それじゃあ曹操に負けますよ」
 主にも呆れてしまう二人だった。そしてであった。
「続きましては」
「まだやるのかよ」
「好きだな、あの領主も」
「全くだな」
 また三闘士が呆れながら話をしている。
 
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