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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1734話

 サンクキングダムにヒイロとドーリアン達を送り、中東連合にカトルとトロワ達を送り、同時にそこで行われていたトレーズ派の殲滅――殺してないけど――も終了し、その場から離れた俺は、当然のようにシステムXNを使って宇宙に戻った。
 ピースミリオンのいる場所に転移し、格納庫に入る。
 ここまで、カトルと別れてから5分程。
 地球上から宇宙にやってくるのに5分程度なのだから、これがどれだけ特別な事なのか、このW世界の人間なら理解出来るだろう。
 この世界でも何だかんだと地上から宇宙に向かうには相応の時間と設備、金が必要になるしな。
 ともあれ、こうして宇宙に戻ってきた俺は格納庫に入って機体から降りる。
 すると、次の瞬間には待ってましたと言わんばかりに整備員達がニーズヘッグの方に駆け寄ってくるが……次の瞬間には、ニーズヘッグは空間倉庫に収納されてしまう。

「なんじゃい、ケチじゃな」
「いや、ケチって言われてもな。この機体はこの世界には過ぎた物だ。下手に機体性能を分析したりした場合、色々と不味い事になりかねない」
「ふむ……じゃが、お主の機体も兵器なのは変わらんのじゃろう? 補給や整備の方はどうするじゃ?」
「整備はともかく、補給は特に必要ない」
「……は?」

 俺の口から出た言葉が余程に衝撃的だったのだろう。
 ハワードは大きく口を開けたまま、その動きを止める。
 そもそも、ニーズヘッグはテスラ・ドライブを使って移動しているので、推進剤は必要ない。勿論その移動にはテスラ・ドライブを動かす為のエネルギーを消費するが、トロニウム・エンジン、ブラックホール・エンジン、時流エンジンと動力炉を3つも積んでいる。
 ぶっちゃけ、普通の機動兵器ならこの中の1つだけでも十分に運用が可能だ。
 トロニウム・エンジン何かは極度に高エネルギーを生み出す事が出来るし、ブラックホール・エンジンもシャドウミラーの技術班による最高級品、時流エンジンにいたっては、タイムスリップする可能性すらある代物だ。
 ……もっとも、そんな動力炉3つがあってこそ、ニーズヘッグは本来の性能を発揮出来るのだが。
 また、装備している武器はその殆どがビーム兵器であり、実弾兵器の補給はフレイヤを除いて必要ない。
 そのフレイヤに関しても、空間倉庫の中にそれなりに大量に弾が収納されているし。
 そんな訳で、基本的にニーズヘッグには弾薬の補給というのは考えなくてもいいのだ。
 その辺りを、シャドウミラーの機密に触れないように上手く誤魔化しながら説明すると、ハワードは大きく目を見開かせて動きを止める。
 いや、サングラスを掛けているので本当に目を大きく見開いているのかどうかは分からないんだが。
 だが、それでもこうして見る限りそういう雰囲気を放っているのは間違いない。

「動力炉から兵器に直接ビームを……? じゃが、それだと色々と問題も大きくなる筈じゃが」
「だろうな。だからこそ儂等が開発したガンダムは、武器の方にエネルギーを充填しているのだから」

 ハワードの言葉に老師Oがそう呟く。
 だが、このW世界でも機体の動力から直接エネルギーを武器に流すという形式のものが皆無という訳ではない。
 俺が知ってる限り、エピオンのビームサーベルがその筈だ。
 その影響か、エピオンのビームソードはかなりの威力を持っていた。
 原作だと、バルジを真っ二つにしていたしな。
 勿論、この世界では一般的ではなかった技術だけに、色々と不具合とかもあったのかもしれないが……少なくても俺が知ってる限りだと、そういうのはなかった。
 敢えて欠点を上げるのなら、エピオンの武器はビームソードとヒートロッドの2つしかなかったという事くらいか。
 だが、それはエピオンの欠点ではあっても、動力炉からエネルギーを流用する技術の欠点ではない。
 そもそも、エピオンの仕様はトレーズの美意識から決まったものらしいし。

「じゃが……ビーム兵器以外は……」
「それも心配はいらない。基本的に俺の機体はビームだけだからな。実弾兵器は殆どない」
「ぬぅ……」

 そう言われればハワードも黙り込むしかない。
 実際、今までの戦闘で実弾兵器を使っていないのは、明らかだったしな。

「では、整備の方は……」
「そちらの方も問題はない」

 そう言いつつ、実は整備の方は必ずしも問題がない訳ではなかったりする。
 ニーズヘッグは、別にメンテナンスフリーの兵器という訳じゃない。
 一応T-LINKシステムを使えばどこかに異常が現れた場合にはすぐに分かるようになっているが、それでも判明したらしっかりと整備しなければならないのは間違いないのだ。
 だが、ニーズヘッグの整備を頼むという事は、当然その技術を公開する事にも繋がる。
 それこそ、連合軍がトールギスやガンダムの整備を任され、そこから技術を吸収しようとしたように。
 ……まぁ、リーオーやエアリーズを使っていた連合軍にとって、トールギスやガンダムは同じMSという体系上にある機体だ。
 使われている技術体系が同じである以上、そこから技術を習得するのも難しい話ではないなだろう。
 実際、原作ではツバロフがデスサイズとシェンロンガンダムを分解して技術を奪っていたしな。
 それに比べると、ニーズヘッグに使われている技術はこのW世界のMSとは大きく違う。
 ……ああ、でもT-LINKフレームに使われているPS装甲技術とかなら、SEED世界のMSの技術なんんだし、同じMSという事で……いや、ないか。
 ともあれ、ニーズヘッグはこの世界のMSと比べると技術レベルでも圧倒的に勝っている。
 それを見せるというのは、色々と不味いのは間違いない。
 ましてや、MS技術云々と考えたが、ハワードを始めとした科学者達ならそこに使われている技術を幾らかでも入手出来たとしても不思議ではないのだから。

「ぬぅ……そうか」

 だが、幸いハワードは俺の言葉をそこまで疑うような事はなかったらしく、呻くように頷く。
 まぁ、普通のMSなら色々と違和感とかがあったのかもしれないが、ニーズヘッグの場合は見た目からして異形と呼ぶに相応しい姿をしてるしな。
 特に背中にあるバリオン創出ヘイロウとか。
 また、俺自身も転移魔法とか、姿を変える魔法とかを見せているし。

「まぁ、シャドウミラーの技術を見たかったら、このW世界が正式にシャドウミラーと国交を結んでから、ホワイトスターに来ればいい。そうすれば、多少の融通くらいは利かせるさ」

 実働班の戦闘訓練とかは見せる訳にはいかないし、技術班の本拠地と貸している魔法球を見せるというのは論外だ。
 だが……精霊の卵の訓練風景くらいなら、見せてやってもいいだろう。
 まぁ、精霊の卵が使用しているのはウィンダムとザク系統だ。
 勿論シャドウミラーの技術で改修されてはいるのだが、それはあくまでも内部の事。
 ザクの方はともかくとして、ウィンダムは思い切りガンダム顔なだけに……この世界でガンダムを開発した連中がそれを見て、どう反応するのかはちょっと気になるが。
 ただ、ガンダムの世界というのは、このW世界とSEED世界だけではない。
 俺が知っているだけでも、他に幾つもある。
 そうなると……まぁ、色々と面白い事になりそうな気がしないでもないな。

「ふむ、なるほど。……アクセル、その件についてはもういい。それより、もう1つ聞きたい事があるんじゃが」
「うん? まだ何かあるのか? こっちはなるべく早く中東連合の件とかをノベンタに知らせる必要があるんだが」

 サンクキングダムはともかく、中東連合の方はカトル達を送っていったら、既に戦闘になっていた。
 それに参加したのは俺の判断だが、現在のシャドウミラーは連合軍に雇われている外部の傭兵組織という位置づけなのだ。
 力関係で言えば、決して連合軍の方が強いという訳ではなく……どちらかと言えば、雇われてやっているといった表現の方が正しいかもしれないが。
 それでも、こちらとしてはその辺りの事情を話しておくに越した事はないのだから。

「いや、そう時間は取らせん。そこまで深刻な疑問でもないしの」
「……出来るだけ手短に頼むぞ」
「うむ。では、質問じゃ。お主はこの世界をW世界と呼んでおるが……それには何が理由があるのか?」
「……」

 ハワードの言葉に、一瞬言葉に詰まる。
 そう言えばこの世界をW世界と呼んでいる理由は、誰にも言ってなかったか。
 だが、まさかこの世界がガンダムWという原作からそんな呼び方をしているなんて風に言える筈もない。
 ウイングガンダムから? いやいや、主人公機のウイングガンダムだが、実際に俺がウイングガンダムと遭遇したのはオペレーション・デイブレイクの時だ。
 ウイングガンダムより先に、シェンロンガンダムに遭遇している以上、そんな言い訳が出来る筈もない。
 だとすれば……
 少し考え、結局俺は小さく肩を竦めてから口を開く。

「特に理由なんかないさ。適当にフィーリングからだよ」
「フィーリング……? それでW世界なのか?」
「ああ」
「他にV世界とか、X世界とかがある訳じゃなく?」
「そうだな。SEED世界とかマブラヴ世界、ギアス世界、マクロス世界……変わったところではネギま世界とかナデシコ世界とかもあるな」
「……なるほど。アクセルのネーミングセンスが色々と壊滅的なのは理解した」
「おい」

 呆れた様子のハワードだったが、取りあえず話は誤魔化せたようで何よりだ。
 それに俺のネーミングセンスが色々と壊滅的だというのも、決して間違っている訳じゃないしな。

「とにかく、話はこれで終わりだな。俺はもう行くからな」

 そう告げると、ハワードの返事を待たずに影のゲートを展開し、そこに沈み込んでいく。
 俺とハワードの話を聞いていた者達が、いきなり影に沈むといった信じられないような行動をしている俺を見て、大きく目を見開いていたが……魔法とか、シャドウミラーの真実についてとか、その辺りを一度きちんと全員に、しっかりと詳細に話しておく必要があるな。
 他の組織の連中はともかく、シャドウミラーのメンバーは俺と行動を共にする以上、魔法とかを見て毎回驚くような真似はちょっと……
 それと、ニーズヘッグも必要以上に使わない方がいいな。
 下手にニーズヘッグを使っているのを見られて、それが原因でOZが妙な技術を得るなんて事になったら、色々と目が当てられない。
 いやまぁ、既にピースミリオン防衛戦や、中東連合で行われた戦いでニーズヘッグの力の一端を見せてはいるんだが……それでも、情報とかは少ない方がいいに限るし。
 そんな事を考えている間に、俺の姿はピースミリオンのブリーフィングルーム……ノベンタ達にシャドウミラーについての説明をした部屋に戻っていた。

「うおっ!」

 いきなり影から姿を現した俺を見て、セプテムが驚きの声を上げる。
 ノベンタやベンティ達も、声こそ上げていなかったが、驚きの表情を浮かべていた。
 特にデルマイユなんかは、これ以上開かないといった程に目と口を大きく開けている。

「別に、そこまで驚くようなことはないだろ? お前達も影のゲートを使った転移は経験してるんだし」
「そうは言うがな……そう簡単に驚くなという方が無理だと思うぞ? 実際にこうして見ると、色々と……その、凄いしな」

 言葉を濁すセプテムの様子を見ながら、改めて周囲を一瞥する。
 そうして、凛の姿がないことに気が付く。

「あれ? 凛は?」
「ああ、凛とシルビアはピースミリオンのブリッジの方に戻ってるよ。またいつトレーズ派が攻めてくるかわからないでしょ?」

 綾子の言葉で、そう言えばシルビアがいないという事にも気が付く。
 凛も魔法……いや、魔術については色々と隠している事があるんだが。その辺りは一体どうなんだろうな?
 シルビアとかはその辺あまり気にしないのか?
 お姉様って慕ってるし。

「そうか。なら、後で凛の方にも報告を入れておいた方がいいか。……とにかくだ。サンクキングダムの方は特に問題なく送っていった。けど、中東連合の方に転移した時は、トレーズ派との戦いが行われていた」

 中東連合とトレーズ派の戦い。
 その話を聞いた面々は、表情を引き締める。
 魔法云々、シャドウミラー云々、ホワイトスター云々という問題よりも、今はとにかくそちらを何とかする方が先決だというのを思い出したのだろう。
 特にロームフェラ財団をトレーズに乗っ取られた形のデルマイユは、他の者達よりもより一層厳しい表情を浮かべている。

「それで……地球、宇宙を含めて現在は色々と戦いが起こっているが……連合軍としてはどうするつもりだ?」

 そんな面々に向かい、俺はそう尋ねるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1330
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1368 
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