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マイ「艦これ」「みほ2ん」

作者:白飛騨
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第36話<海軍の兵士>(改2)

 
前書き
ついに敵空母機動部隊の攻撃が再開され撤収部隊が襲われた。同時に境内には憲兵が踏み込んできた。
 

 

「この娘は、艦娘……海軍の兵士です」

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マイ「艦これ」「みほ2ん」
 第36話 <海軍の兵士>(改2)
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 境内に駆け込んできた日向は報告した。
「司令! 敵空母機動部隊が大淀の撤収部隊に攻撃を開始しましたっ!」

「なに!」
それはマズい。

「もう一隻の空母からは飛行編隊が発進!」
彼女が言い終わらないうちに空襲警報が鳴り始めた。

「クソ、この忙しいときに!」
だいたい面倒なことは同時多発的に起きるんだ。

すると神社の外からバタバタという足音がする。
「あ……」

「全員、そこを動くな!」
こっちもマズい! 陸軍……憲兵だ。

 強面(こわもて)の憲兵と銃を構えた兵士が7、8人。神社の鳥居の辺りに一瞬のうちにズラリと並んだ……悔しいが彼らの陸上における統率感は、さすがだ。

 直ぐに指揮官らしき憲兵が胸を張って出てくる。彼は手を後ろに組んだまま、ゆっくりと私たちに近づいて来た。
「海軍の方々と、お見受けするが?」

「そうだ」
慌てても仕方がない。それに軍属は違っても階級は日向も私も、こちらの方が上だ。

 見るからに態度がでかくて偉そうな奴……新顔だな。彼は、こちらを一瞥(いちべつ)した後に続けた。
「本部より今朝の市街戦で敵の残党が旧市街に逃げ込んだという情報が入った」

そう言いながら憲兵は境内に寄りかかっている深海棲艦を疑い深い目つきで睨んだ。

「ん……そこの者は、誰だ?」
警棒で指しながら彼は、どんどん近づいてくる。だが顔を上げている深海棲艦は全く動かない。

(これはヤバイ)
私は頭の中が真っ白になる。こういう肝心なときには機転が利かないのだ。

すると突然、日向が深海棲艦に駆け寄って彼女の手を取った。
「誤解させて申し訳ない、この娘は艦娘……海軍の兵士だ」

深海棲艦は目を丸くしているが日向は構わず続けた。
「地上で敵と戦った後、境内に逃げ込んだのを我々で確保した。彼女に傷を負わせた敵は、そのまま旧市街へ逃げた」

 一瞬、境内は沈黙した。だが憲兵の足はそこで止まった。彼は疑い深く鋭い目つきで日向たちを睨んでいたが直ぐに肩をすくめた。

「フン」
やや拍子抜けしたのだろう。少し表情が緩んだ彼は半分照れ隠しのような咳払いをすると鳥居の方へ向き直って手を挙げた。

「撤収だ」
すると銃を構えた陸軍兵士たちは一斉に銃を下げた。

「撤収!」
両側の兵士が号令すると彼らはキビキビとした動きで銃を構え直して境内の外へと出て行った。

(ひょっとして上手くいったのか?)

それから憲兵は日向に向き直ると改めて質問をした。
「その敵は、どちらへ?」

「アーケードを駅の方向へ逃げたらしい」
日向は即答した。彼女もある程度、地図情報を持っているのだろう。

 最初は疑っていた憲兵も日向の堂々とした態度に、少しは信用したらしい。
「ご協力、感謝する」

敬礼をすると境内を後にした。

 一瞬の沈黙。やがて少しずつセミが鳴き始める。

「ホッとした」
私は脱力した。いやはや、一時はどうなることかと思った。

 そういえば深海棲艦の実物の姿を見た者は海軍でも少ない。まして陸軍なら、なおさらだろう。

「うるさいぞ!」
ちょど瑞雲が何か言って来たのだろう。日向が無線で反論をしている。その剣幕に一瞬、驚く深海棲艦と私。

だが艦娘といえども、さすが戦艦クラスは肝の据わり方が違うな。
「頼もしいな日向」

「いえ」
そう答えながら恥ずかしそうな表情を見せる。このギャップ感が艦娘の特長だ。

そんな日向の顔は清々しかった。


 
 

 
後書き
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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サイトも遅々と整備中~(^_^;)
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PS:「みほ2ん」とは
「美保鎮守府:第二部」の略称です。
 
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