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星河の覇皇

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第六十三部第三章 気付いている者といない者その三

「そこからもですが」
「発展もですね」
「エウロパのそれもですね」
「為すでしょう」
 復興の後のそれもというのだ。
「必ず」
「世論は殆ど復興は成ると思っていますが」
「復興を為すことはです」
「どうにもです」
「難しいとの意見ですが」
「確かにエウロパは行き詰まっています」
 そのエウロパ領内でだ、閉塞的状況にあるというのだ。
「そのことは間違いないです」
「しかしですか」
「ここから、ですか」
「大きく前に出ます」
 つまり発展するというのだ。
「あの国は」
「発展、ですね」
「それを為していくのですね」
「まずマウリアから技術援助を受けるでしょう」
「惑星の開発、開拓のですね」
「その技術をですね」
「これまでエウロパは惑星開発、開拓技術は未熟でした」 
 連合と比べると遥かにだ、これがエウロパの技術のネックであった。
「だからこそサハラにも侵攻しました」
「エウロパの惑星開発、開拓の技術は」
 鋭い目になりだ、マックリーフが言った。
「サハラと同程度ですね」
「スペースコロニーの開発技術はいいのですが」
「しかし惑星開発、開拓技術は」
「我々に遥かに劣ります」
 連合のそれと比べると、というのだ。
「どうにも」
「それが為にエウロパ領内での開発、開拓が出来ず」
 また言うマックリーフだった。
「サハラに進出しましたし」
「そして今は」
「そのサハラから百億人が戻っています」
 連合にとっては百億は四百人に一人の割合だ、しかしエウロパでは十分の一の割合であり相当なものだ。
「深刻な人口問題にもなっています」
「それの解決の為にも」
「領内の開発、開拓を行いですね」
「移住を進める必要もある」
「エウロパ領内の」
「連合は冥王星や水星も居住可能に出来ます」 
 それだけの惑星開発、開拓技術があるというのだ。
「しかしエウロパはです」
「そこまではない」
「とても、ですね」
「精々月や火星位ですね」
「それが出来るのは」
「木星位ならどうでもなるでしょうが」 
 エウロパの惑星開発、開拓技術でもだ。
「しかし」
「それ以上の星はですね」
「開発、開拓が出来ませんね」
「だからですね」
「人口難にも陥っていますね」
「しかもエウロパは地球レベルからです」
 この星を基準として考えて、だった。 
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