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『Dear...』

作者:零那
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『Memory』



ねぇ君は覚えてる?
キラキラの海を目の前にして、砂浜を走って転んだ時の事。
泣きそうで泣かなくて、其の顔が可愛くてたまらなかった。

離れ離れになる前の事、すごくすごく大切にしてる。
私には其れが宝物だから。
其れがすべてだから。
だから消えないでいて...。

また必ず君を迎えに行く。
そんな身勝手なこと、想ってても言えない。
君を幸せに出来る保証も無いのに振り回せない。

遠慮の必要はない。
誰かはそう言ってくれた。
でも、そんなことしたら其れこそ君を苦しめるから。
だから堪えるしかないんだ。
今以上に傷つけたくない。
そう想うから。

でも、サヨナラだけは言いたくないから言ってないんだ。
そんな強くはないって改めて思い知ったんだ。
君の為だけど、君の為ならと、笑えるほど強くはない。
それでも勇気を振り絞った決断をした。


 
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