| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

提督していない提督による騒がしい日常

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

過去編、艦娘に対する提督の想い

 
前書き
はい、ブチギレます、提督が
語彙力ありませんのでなんとなくで察してください
若干この時の生活とこの先の1個の伏線です
シリアスの伏線ではなく他のですけどね... 

 
「飛龍」
「ん?なぁに?」
俺は氷のように冷たい言葉で喋っていた
「明日、少し他の鎮守府に行く事になった、秘書も連れてこいとのことだ」
「わかった、明日ね」
俺は飛龍にそう告げると椅子から立ち上がり執務室を後にした
いまの時刻は夜の2時、おそらく鎮守府内でも起きているのは俺ら二人程であろう
俺は自室に戻ると薬を飲み、ベッドに倒れ込んだ
「俺がやるしかないんだ...父さんのしたかった事を...俺...が...」
俺はすぐに眠りについた
〜翌朝〜
「ん...朝か...」
ベッドから体を起こし、時計を見る
いまの時刻は5時...
「3時間か...いつからこんな生活になったんだろうか」
もう覚えていない、というか忘れようと決めていたことだった
「さて、準備しないとな...」
この時の俺は自室しか心の安らぐ場所がなかった
いつも通りの白い制帽と軍服を着て、今は亡き父と母そして子供の自分が写った最初で最後の家族写真を胸に入れ、自室を出た
それから執務室に行き、書類を少し済ましてから起床のラッパを鳴らした
艦娘達の起床は6時、そして7時に食堂にて朝礼をやるのがうちの習慣だ
本来の提督はその1時間の間に朝食を先に済ませる
だが、俺は違った
その1時間を執務に当てていた
よって朝食は摂っていない
この生活もいつからやっているのか覚えていなかった
執務をして少し経って...
「7時...朝礼か」
執務を止め、食堂に向かった
食堂につくと各々が話ながら朝食を摂っていた
俺が前に立つとそれに気づいた艦娘が周りに声をかけ、一瞬にして静まり返った
「これから朝礼を始める」
全員が椅子から立ち上がり、敬礼した
「今日、俺は少々用があるから留守にする、各自で対抗演習などをすること、出撃はなしだ」
それだけを伝え、飛龍を連れて鎮守府を出た
「そういえば今日はどこに行くの?」
「呉で会議」
簡潔に伝えて話を切った
それ以降は特に会話も無く、船で呉へと向かった
呉に着き次第すぐに本部へと行き、全員集まったところで会議が始まった
「会議の進行は私が勤めさせていただきます」
1番奥に座っていた白髪のいかにもベテラン、みたいな姿をしている人が進行の様だ
「今回、集まってもらったのは他でもない、深海棲艦の行動の活発化についてだ」
集まった人間が1人を除き、全員真剣な表情になった
「行動が見られたのは2箇所、横須賀とトラック泊地、特に横須賀は大きすぎる被害を受けた」
完全崩壊だからな、大きすぎる
あまり思い出したくない
「次の被害を被る前に、深海棲艦の主力級を仕留めようと思う」
「主力、というのは大体どのくらいの戦力だったのでしょう?」
「おおまかでしか判明していないが姫に鬼、flagshipにレ級まで出てきている」
おそらく、それが敵の全力なんだろう
幸い、あちらにも陣形の問題はあるようで1度に6隻までしかでてこない
はずだったんだ
「こちらは6隻で出撃しているが、あちらは横須賀総攻撃時は陣形も意識せずに一斉攻撃をしてきた」
「それを考慮するとこちら側が攻めるとあちらは防衛で6隻以上でてくるだろう」
これをどうするかが問題、とのことだ
「こちらも連合で出せば艦娘達の負担は減るんじゃないか?」
俺はそう意見を提示した
すると耳を疑うような答えが返ってきた
「艦娘の負担?なにを言ってるんだ、あいつらはただの道具だろう?」
........は?
「おい、今なんて言った?よく聞こえなかったんだが...」
疲れてんのかな...俺
俺は幻聴かと思い、聞き返す
「だから、道具の負担なんて考えるんじゃねぇって言ってんだ」
「誰が...道具だって?」
俺はひたすら聞き返す
自分の耳がおかしくなったんだろう
そう思いたかったんだと思う
だけど人の価値観の違いというものは...無慈悲だった
「てめぇ!!聞こえねぇのか!?艦娘は道具だっつってんだろ!!」
はっ、何かの冗談だろう
そう自分に言い聞かせようとしたけど、俺の中で何かが切れた音がした
「艦娘が道具だと?ふざけんな!!」
「てめぇは人をなんだと思ってんだ!!」
俺は机を両手で音を立てて叩いた
相手も机を叩き、主張をする
「艦娘が人だ!?あいつらは人の形をした兵器だろう!!」
相手側もすかさず反論してきた
「兵器じゃない!!ましてや人以外のなんでもない!! 」
俺は言葉を連ねた
「艦娘が沈めば人としての人生もそこで終わりなんだぞ!!」
「なのに国のために死ねだと!?ふざけんな!!お前が突撃して死んでこい!!」
すると相手側も反論を返してきた
「指揮官が突撃したら意味がねぇだろうが!!指揮官がいればいくらでも立て直せるんだよ!!」
と俺に怒号を浴びせた
それに対し反論しようと口を開けた瞬間
「よせ!!」
と一喝された
俺は相手に反論するのを止め、席についた
「いざという時は艦娘を捨てる方針で行こうと思う」
そんなの...してたまるか
俺はその言葉を胸に話を聞いていたが俺は苛立ちを隠せずにいた
飛龍とも話すこと無く鎮守府へと帰ってきた
すると早々に駆逐の子達が出迎える
「あ、提督!!おかえり!!」
江風が1番最初に来たが、俺は特に反応もせず執務室へと向かう
それを見ていた駆逐の艦娘が1人いた
帰ってくるなり執務を開始しようとしたが苛立ちを抑えきれておらず、集中できない
すると部屋の扉が突如開け放たれた
そんなことをする艦娘は2人しかいない
俺は顔をあげ、その艦娘の用を聞く
「なんだ、曙」
「あんた、かなり怒ってるわね」
「用件は?」
「何があったかは飛龍に聞いたわ、お説教よ」
「手短に頼む」
俺は曙にこっぴどく叱られた
なんのことで説教を食らったのかは口喧嘩ではなくその後の艦娘の対応の悪さだった
「せめて反応ぐらいはしなさい!!」
俺は短くわかったと言って執務を開始
「あとなんでお土産ないのよ!!」
忘れてた...
「普通に忘れた」
包み隠さずに言う
「はぁ、もういいわ、それだけよ」
そう言って曙は部屋から出ていく
1人黙々と執務を進めていたらいつのまにか時間は4時
「寝る時間は今日は無しか、まあいいや」
寝る時間がないと分かればのこりの書類をコーヒーでも飲みながらのんきに進める
執務が終わったのは6時
もう新しい書類は手元にある
ほんとに寝れねぇのか...
俺はぼやきながら淡々と執務を続けていった
秘書艦とは飾りで基本は俺1人、秘書艦が仕事をしていない訳ではない
やらせていない
俺1人といって手を抜くつもりはない


こんな生活を続けて、いずれぶっ倒れるかもしれないな...

そう思っていた提督だった 
 

 
後書き
この時は思い詰めていて心体的にも余裕がないです
睡眠も短く、ご飯もろくに食べていない
こんな生活しながら仕事したらどうなるか...
まあ皆さん想像つきますよね?
では次回...提督、ぶっ倒れる!! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧