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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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課外授業のデイウォーカー
  第一ラウンド・ダブル鎌&ダブル近接格闘術

城外での攻防は激しさを増してたが、流れ弾が飛んできても城の内と外が破壊されても俺がタイムリバースすれば問題無し。治安維持部隊も配置させてるからか、結界装置を守りながらの後方支援と近接戦得意な奴が撫で斬りだもんな。

弾薬無限で相手によって弾が変わるが、吸血鬼相手には瞬殺しそうだ。合流後、一つ目の階層へ出たのか広い空間へと出た。

『俺達は待機か?』

『相手によってだが、この広い空間は暴れても平気そうだ。アイツらは俺達を歓迎ムードの様子ではなさそうだし』

『確かに。私やルフェイ相手よりもここはヘラクレスが相手した方がいいようね』

『ヘラクレスもだがシトリーの二人に任せるつもり』

鎧を着込んだ吸血鬼兵士達、この空間の半分ぐらい居るのでは?と思う程に。吸血鬼兵士達全員の手には、得物が握られて数は数百と言った所か。全員元人間の吸血鬼だからか、並大抵の身体能力持ってるがアザゼル相手には早い相手。光の槍を出すが、手で止める。

「ここは前菜だ、だからまだここでメインを出しても意味がない。この下に手練れが居ると考えた方がいいし、アザゼルは最下層で仕事あるから出番ではない。総督で俺らと同じ前線タイプだし、ここで使えば後々後悔するがリアス達で何とかするか」

「そう言うと思ったよ一ちゃん。で、誰を出すんだ?」

ここは俺の指揮の元、アザゼルは俺が言った事を肯定と受け取り、光の槍をしまった。さてと、どうしようか。デュランダルを肩に担ぎながらフライングスタートしそうなゼノヴィアだが、ここでデュランダルのオーラを出したら非常にマズイ展開となってしまう。

「アレはそう連発出来るものではないし、邪龍クラスに使う方が妥当ね」

「それにアレを少しは使い熟してるように見えるが、余り調子に乗らない方がいいぜ。何せ少しは扱えると思えば調子に乗るからな」

「ゼノヴィア、少しは考えた方がいいわよ。いくらここに一真君がいたとして、パワー思考で考えない方が身の為。即ハリセンの刑になるかも」

「それは嫌だから止めておこう。と言っても、私は畏怖したとしても思考は変わらない。ここにはテクニックタイプの木場がいるから、少しぐらい考えても平気だろ?」

「・・・・何度も言うけど、その思考はどうかと思うよ。帰ったらベルゼブブ様と一緒にミーティングしようか?よろしいでしょうかベルゼブブ様?」

そう言ったらベルゼブブは静かに頷くが、コイツの思考はいくら言っても変わらんのか。リアスの『騎士』には問題点がいくつかあるが今はいいが、イリナやベルゼブブが祐斗に謝ってたが逆に謝罪を止めさせたけどね。人手不足だと途端に抜けてしまう癖があるらしく、日々思考を止めてるように見えてしまうのは俺の気の所為か?

「この状況を打破できるのは、ルガールとベンニーアの力を見せても構わんか?何、この手勢なら余裕だろう」

「・・・・ああ、この程度の数なら問題ないだろう。それにCB側から共闘するのも悪くない」

《へい旦那。ここはあっしらの出番でっせ!ここで働かないと連れてきた意味がなくなりやすから》

そう言った後、俺らの前に出るルガールとベンニーア。亜空間から自身の鎌を取り出したが、身長よりも長い得物と思うと緊張感の無い声音発しながら小柄死神少女と前魔王ルシファーは音もなく飛び出して行く。走ると言うより滑るように吸血鬼兵士一団の方へ行き、斬り込みと同じく鎌使いのルシファーはベンニーアに合せた速度で斬り込む二人。

《ほらほら、死神っ娘のお通りですぜ!》

「前魔王ルシファーが通るわ、果たして私の相手が出来るかしら」

《おやルシファー様との即興鎌ダンスが出来るとは光栄でっせ》

「鎌使いは他にも居るけど、ここは私とベンニーアで刈らせてもらうわ」

軽い口調のままルシファーと共に行ったけど、分身と言うより残像を幾重にも出現させて兵士達を翻弄して行く。ベンニーアは残像を残しながらだが、ルシファーはクロックアップしながら目に見えない速さで斬り込んで行ってる。

ベンニーアの強さをこの目で見てみたいらしいし、随分前冥府を壊滅させたぐらいだからかも。兵士達は自ら持つ得物で振ろうともそれは分身と残像であるから、ハズレとなった後に本体が葬る。

「・・・・あの残像、ベンニーアのなら何とか目で捉えるのは可能だけどルシファー様のは捉えられない。超高速過ぎて、最早僕の領域を超えているくらいだ。実際捕獲しようとしても二人を捕まえるのは酷だね」

「ベンニーアはまだまだ修行で動けそうだが、前魔王ルシファーの速度を教えたのは俺。クロックアップは俺の専売特許だが、仲間全員の内一部の者は使えるらしい。俺より遅いが、速度一にするなら今の内に見てとけよ」

「クロックアップ、アレを習得するには骨が折れたが実際使うと敵がいくら素早くなったとしても遅く見えてしまう。『騎士』には必要な技術だが、一真の芸当を真似る事は出来んよ」

「そりゃそうだ。クロックアップは自然と使える俺と教え込んだお前らでは。もし教えるとしてもまだだな」

目で追えるがそれはアイツらが遅く動いてるのみだし、分身や残像を消すだけで隙から生まれる死角による攻撃。祐斗はベンニーアのような芸当可かもしれんが、俺ら側が使えるクロックアップは教わろうとしても無理。

それに近い速度なら習得できるかもしれんが、死神悪魔と元魔王の動きを封じる事は出来ない。実力者として見てたが、どうやらルシファーも強さについて興味持ったみたい。

《死にやすぜ・・・・あっしとルシファー様の姿を見た者は皆死んじまいやすぜ》

「そうそう、私とベンニーアの姿を見たら皆死ぬんだから」

《あっしの鎌とルシファー様の鎌、どちらの鎌で死にたいか聞いてみたいッスね》

「ま、今はどうでもいいわ。今は楽しむのみ」

死神の鎌なら兵士に外傷無く魂だけ刈り取られるが、ルシファーの鎌は量産型聖剣エクスカリバーを擬態させたから外傷有りで刈り取られる。痛み無しと痛み有りだが、どちらか選択するなら一体どちらを選ぶか。黒の駒は色々と隠し要素あるし、俺以外の者らは知らない機能がある。

「にしてもベンニーアのデスサイズは外傷無しだが、ルシファーのデスサイズは外傷有りとは。どちらか選べと言われればベンニーアの方だろうし、痛覚感じないから魂抜けた兵士達。ルシファーの戦い振りを見るのは戦争以来だが、あの時よりも滅茶苦茶パワーアップしてないか。一ちゃん」

「当たり前だ。俺達との鍛錬にもよるが、黒の駒のお陰でステータス底上げするんだからな。それにルシファーのデスサイズは聖なる力によるもんだから、吸血鬼達を斬撃しながら進んでいる。ベンニーアは『騎士』で更に速度を上げてるが、ルシファーはそれ以上に出せるけど追い付けられるよう合わせてるんだ。特にゼノヴィアは見てろよな、アレが本当のテクニックタイプだ」

「聖杯で強化された吸血鬼兵隊を一太刀で沈めてるが、ベンニーアの実力を見たルシファーは気に入った顔してるよなぁ~」

皮肉成分一杯だが、それは事実。ゼノヴィアの速度も前よりかはマシになってるけどまだまだパワー思考にある。エクスカリバーを鞘にして使ってるが、ほぼパワーで押し切ろうとしてる。

破壊以外も使えるなら使え、と言いたいが二人の戦い振りもいいけどこちらも始まるみたい。テクニックによる戦いもいいが、パワーによる戦いも見てみたい。

「・・・・行くぞ」

「ついでに俺もな」

互いの上着を脱ぎシャツの上からでも分かるような鍛え上げた肉体を晒す。体の変化が始まり、体の節々が脈動し隆起していき盛り上がる変化を見ていた。衣類が耐え切れずミチミチと音を突き破れて、ルガールの口に鋭い牙が生え揃って獣のような口元。爪が鋭利に伸びて行き、全身に灰色の体毛が出現した。

『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォン・・・・っ!』

「ほう、ヒトではないと思ってたがそう来たか」

地下室に響き渡る獣の咆哮、それは狼の鳴き声でもある。姿形も狼へとフォルムチェンジし、ルガールは人間から変貌できる狼男となった。隣に居たヘラクレスも何となく分かってたそうだし、日々鍛え上げた肉体披露としてはいいかもな。

「ヘラクレスとルガールよ、互いの力を見せつつもどちらが多く倒せるかだ」

「乗った。英雄チームの近接格闘戦専門の俺と勝負しようぜ、ルガール」

『いいだろう、俺もシトリーの者としてその勝負乗った。ヘラクレス』

構えるルガールとヘラクレス、こういう肉弾戦は大の得意だもんな。ヘラクレスは。吸血鬼の兵士達にどよめきが生まれるが、狼男と吸血鬼は天敵だったはず。認識してるようで、奴らも相当驚いてたようだ。

「狼男だと!?」

「くっ!?悪魔に転生した狼男が居たと言うのか!」

「それにCB側英雄チームのヘラクレスが相手とは聞いてないぞ!」

天敵同士でも狼男と人間が相手、モニカ側の吸血鬼達がルガールを余り良い目で見てなかったのもそれの所為。あとは戦い方を熟知してそうだし、ヘラクレスも負けてられないだろう。

「ヘラクレス、ルガールは吸血鬼相手とは手慣れてる様子。手加減すんなよ?」

「分かってるさ、それに勝負事は俺も好きだしな。行くぜ行くぜ行くぜ!」

『同じく行かせてもらう!相手が誰であろうと、一真様の指示には従うように言われたのでな』

ルガールとヘラクレスは高速で飛び出して行き、拳や蹴りを放つと爆破が起きるヘラクレスと紙屑のように引き裂いて狼男は獣人の中でも上位と聞く。ルガールも戦い慣れてる様子だし、アイツら惑星魔に居る魔族兵士達もヒトの言語分かってたしな。たまに惑星魔へ行き、英雄チームの鍛錬としてやらせてる。

「おのれっ!」

「狼男もだがアイツも剣や槍での攻撃が効かない!」

吸血鬼らの言う通りで、攻撃受けても無傷のまま逆に攻撃を受けて死ぬ。ルガールは『戦車』の特性を使った戦い方、ヘラクレスは単なる身体的技能と神器のみでやってるようだ。二人共、素でも頑丈そうだし剣や槍を折らして使用不能にさせてる。

《一真の旦那達は知っていますが、ルガールの兄ちゃんがただの狼男じゃありませんぜ》

「その通りだけどまだまだ修行不足ね、でもまあこちらは終わったから観戦しましょうか」

もう終わったのかテクニックによるダンスは。ヘラクレスは触れた相手を爆発させるが、ルガールの両腕に紋様が浮かび上がり魔法術式を手元に発動。拳が炎となり豪快な殴り方をし、吸血鬼達の全身が燃え上がる程の炎のパンチ。ヘラクレスが爆散ならルガールは溶鉱炉以上の熱量を浴びせる、これがソーナの言ってたルガールの魔法か。

《高名な魔女と、灰色の毛並で有名な狼男一族の間に生まれたハイブリッドチートウルフガイですぜ。まあ旦那は知っていたそうですが》

「当たり前、シトリー眷属の能力を知っておくのも総司令官兼『王』の仕事だ。攻守共に身体能力が優れた狼男は、そんじょそこらには居ないレア物。まあウチのヘラクレスだって負けてないけどな」

そう言うとヘラクレスが量子変換して出現させたのは、脚に装備出来る奴で当たると棘棘が出てからの刺殺。あとはクロックアップで速度を上げてからのパンチ、蹴り技を多く繰り出す。

「一真のも驚きだけど、とんでもない逸材を『戦車』と『騎士』に据えたものよね。ソーナったら」

「二人もまだまだ修行すれば伸びるタイプだが、この強さなら問題なく付いて来れそうだな。速度に追いつけられる者なら歓迎する」

ある程度把握してるし、修業場所が人間界本家地下にある修行専用フィールド。地上と地下での時間軸が違い、地上が一秒なら地下が一時間から一日経つよう設定されてるがな。

見ただけで即興パートナーを組めるから出来た事だし、リアス達は四人の戦い振りにやる気を感じた。実際ルシファー達が相手した吸血鬼一団は居ないから観戦してたようだけど、俺らの後方からの気配感じたので指示を飛ばす。

「後方から禍々しいオーラを感じるが、恐らく敵の増援みたいだから引き続き四人で足止めを頼む。ベンニーア&ルシファーとルガール&ヘラクレス、俺らは最下層へ向かうから。俺らが行った後の指示をルシファーに任せる」

「ええ、ここは任せて早く最下層へ向かって。ベンニーア、私との即席コンビによる鎌ダンスを続けましょうか」

《合点ですぜ、ルシファー様。旦那達は先に行ってくだせえ》

「ここは俺達に任せろ一真。曹操、先に行ってろ。すぐに片付けておく」

『右に同じく。即席コンビによる近接格闘術で葬らせてもらう、ヘラクレスと共にな』

「じゃ、後は任せたぜ。と言う訳でリアスにアザゼル、俺らは先に進むからグレモリー眷属は俺達に付いて来い」

新人とコンビを務めるルシファーとヘラクレスなら、色々と対処できるから心配はない。それにソーナ曰くさっさと悪魔として場馴れして来いとの事、グレモリーとは違いシトリーは意外にスパルタなのだろう。

俺を先頭に先に行く俺達、ダブル鎌とダブル拳とのコンビによる足止めと能力の初お披露目らしいが。ま、後程ルシファーに報告してくれる。 
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