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フルメタ妄想最終回

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最終会?

 陣代高校
 下駄箱からスルスルと延ばされて行く発火線。ある程度の距離を取り遮蔽物に身を隠すと、制服姿の生徒はいつものようにスイッチを押して不審な下駄箱を爆破した。
 キープアウトの黄色いテープが張り巡らされている外から、生徒めがけて女子生徒が走り込んで、あいさつ代わりのドロップキックをした。
「何をしとるかっ、このボケナスはっ、このこのこのこのこのっ!」
 爆風を被った少女は、少年に何度も蹴りを入れてからハリセンでも殴り倒した。
「痛い、痛いじゃないか、テッサ」
 ソースケを殴り倒していたのは、カナメと半分ぐらい混ざってしまったテッサだった。
 あのまま帰って来ても出席日数が足り、卒業なんかできなかったが、時間も一年程度巻き戻されて、テッサまで転入して来ていた。
 多少運動神経が良くなった代償に、気が強くなり怒りっぽくなって、非常に暴力的に成り果てていたチドリ・テレサ・テスタロッサさん。
「あんたは何かある度に下駄箱爆破しないといられないのっ?」
 そこに紙切れが舞い落ちて来て、拾い上げたソースケが解説した。
「うむ、先日アルバイトで美樹原組の敵対組織を壊滅させてから、下駄箱に猫の死骸を入れるような悪質な嫌がらせが頻発してな、これもそうだ、ロウブレイターだ」
 そこには血文字で「必ず殺しに行く」と書かれた断片があった。
「バイトで暴力団を壊滅させるなっ!」
 テッサのハリセンがスパーーンと快音を発し、一件落着したように思えたが、物陰からオッサンが走り寄ってきた。
(タマ)取ったる~~っ!」
 ドスを腰だめに構え、手の甲で柄を押し、体ごとぶつかって来る。ヤクザご用達のアサシンスタイルであった。だが残念なことにその人物は、包帯まみれでやけどの治療跡も痛々しく、まともに走っているのが奇跡のような状態である。
「タン!タン!タン!」
 その包帯まみれの人物にも、ソースケは情け容赦なくグロッグで制圧射撃をして、9ミリで足の甲を撃ち抜かれたヤクザはその場に倒れた。
「うぼうっ」
「兄弟っ!」
 さらに物陰から、やけど治療中のオッサンとか、松葉杖、クラッチ、車いすのオッサンが現れ、ミイラかゾンビの襲撃のように、ワラワラと低速度で近寄ってきた。
「タン!タン!タン!タン!」
 多勢に無勢でも無いが、哀れな怪我人のオッサンを制圧するには少し弾数が足りなかった。
「いかん、弾切れではないか」
 余裕で次弾装填を済ませようとした所に、オープンボルトでサイレンサー付きの短機関銃の発射音が響き渡り、火力の違いを感じてオッサン達は怪我人を連れて逃げ去ってしまった。
「カシム、こんな時、予備弾倉に弾を残しておくのが賢い兵士のやり方だ」
「おお、ザイードではないか、心強い」
 保管?された世界にはアームスレイブが存在せず、ブラックテクノロジーが無いので、アフガン戦争では、ランボー怒りのアフガンが公開される寸前にソビエト軍は撤退、ランボーの興行は振るわなかった。
 もちろん中国とソビエトの内戦もなく、SDI構想とか嘘のスターウォーズ計画でハッタリをかまされて軍事費も足りず、レーガンにモラトリアム宣言までされて、穀物輸入が停止して92年にはソビエトも崩壊した。
 何だかんだでザイードの村も全滅せず、ガウルンの捕虜になって、らき☆すたで「かがみん」が読んでいた同人誌みたいにメスイキスイッチを教えられて快楽堕ちさせられて手下になったりせず、カシムも捕まらずに無事生き残って、メリダ島でレーバテインの対人装備で肉の塊にされていたカリーニンとかも生きているらしい。

「助かりましたわ、相良さん」
「うむ、二人ともご苦労」
「「サー!イエス!サー!」」
「お、お蓮さん、会長……」
 今回は、美樹原組への嫌がらせから生徒会長に相談、その夜の内にアルバイト二名を伴って敵対組織を爆破掃滅、お蓮さんとカナメが誘拐されるような下手を打たなかった会長だった。
「テスタロッサ君。最近「何故か」美樹原君への嫌がらせが多くてねえ、猫の死骸とか蓋を開けた瞬間爆発する手榴弾とかを下駄箱に入れられて困っていたのだよ、理解してくれたかね?」
「あ、ハイ……」
 バイラテラル角3.5で2万ドル程度のボン太君が大量に出動して「アルファワン、ゴー!」して爆破エントリーしたのではなく、アルバイトの二人がコマンドーみたいに、やくざ者や傭兵が屯しているような中華料理店とか組事務所ごと爆破して、お蓮さんがコールサインコマンドーを送ったり「何が起こってるんですか?」「第三次世界大戦だ」が一夜にして行われたのだと納得したテッサ。
 面子をつぶされた組織は警察に解散届を出して、安い暴走族みたいに解散式をして泣いたが、職と身分を失っても諦めが付かない人物が多数いた。

 教室
 始業式が行われ、三年の最終学年が開始された。担任は前任者が逃亡辞退して、体育会系の男性教諭が担当することになった。
「諸君、私は隠し事が嫌いだ。なのでここに宣言、いやカミングアウトしておこうと思う。私はゲイだ」
「「「「「ええ~~~?」」」」」
 結構な男前の外国人教師が、ゲイのカミングアウトをして女子は大喜び、男子はたくましい男性教師が恋愛対象だと知らされて妙な気分になった。
 名は体を表すと言うが、黒板には競芸、仮位人(セルゲイ・カリーニン)と書かれ、売り専バーでゲイとして売っているような名である。
 銀髪のスラブ系の人物が今年の担任だと知り、それも誰の仕業なのかストレートからゲイに書き換えられていて、何かの記憶が思い起こされて震えて汗を流し続けるソースケとテッサ。
「始業式は以上だ、後ほど話があるので、テレサ・テスタロッサと「ソウスキー・セガール軍曹」の二名は生徒指導室に出頭しろ」
 呪いの籠った眼で強く言い渡され、いろいろと説教を食らう羽目になった二名。
「テッサ、俺は帰る。何故なら呼ばれたのはソウスキーセガールという知らない人物だ、俺ではない」
「何言ってるの? カリーニン少佐は記憶を失ってない、それもゲイに書き換えられたのを怒ってる、ユー、シー?」
「それを実行したのは俺ではない」
「だ~か~ら~、それを弁明しなさいっ」
 汗を大量に流しているソースケは足早に逃げようとしたが、出入り口で不審人物に遭遇した。
「相良君……」
 生徒が退出し始めた教室の外には、思いつめた表情をして目の下にクマがあり、手にリスカ跡とかも多数、自分の髪の毛や血を混ぜ込んだ「恋のホワイトマジック?」のクッキーまで焼いて来た、まさにヤンデレと表現するのがふさわしい、亡霊のような少女が佇んでいた。
「「クダン、ミラ……」」
 ミラは本来ならテニス部員で「相良? え~~? あの軍事ヲタク? 風間とデキてるんじゃない~? ギャハハ」とか言うクズ系の思い上がった女子高生キャラに戻るはずが、恋心を捨てないために、過去の苦痛を全部背負い込んだまま転生?した。
「うふふふふふふふ」
 性格はすっかり陰キャになってしまい、オカルト研究部とかを立ち上げて「ムー」なんか購読するぐらいイタい女になっていた。
「相良君とテレサさんって仲が良いのね……」
 でもミラの呪いだけはモノホンだったので、虐めたりすると毒電波食らって窓から飛び降りさせられたり、毎夜ハインドとかサベージに追われる夢を見させられて、病んだ末に自殺させられる。
「やめるんだ、クダン、人前で手首を切るのはやめろ」
 左手を出してカッターナイフも当て、ソースケとテッサが仲良く?会話しただけで手首を切ろうとするミラ、もう常習犯らしい。
「相良君、貴方と私は前世からの恋人なのに…… どうして浮気するの?
 ミラの場合中二病とかじゃなくて、世界を革命した中心部にいて、以前の記憶もガッツリ持っている多重人格?の病人なので始末に負えない。
「アタシもキタヨ!」
 ベトナムからの留学生なんかも来てしまい、本人に落ち度は無いのに孤立無援の窮地というか、修羅場に追いやられる。
「アラ、貴方まで来たの? わざわざ共産主義のベトナムから? よくホー・チミンおじさんが許してくらたわね? 売春組織に体でも売って来たのカシラ、オホホホホ」
 早速棘のある言葉でナミを罵倒し始めるクズのチドリ・テッサ。女の戦いでは相手を容赦しないように方針転換していた。
「サベージ無かったカラ、出獄?してカジノと株で一勝負してやったヨ、確率計算ならマカセルね」
 こいつらだけウィスパードの計算能力とか知能を隠し持って、レインマンより強力な記憶力でカードを全部記憶したり、9ミリ弾をかわす反射神経でスロットを目押ししたり、ある程度資金ができると株とかで儲け、日本に学生として留学してきた。
「オマエこそママやパパにイタズラされてキレイな体じゃナイダロ、ソースケの前からキエロ、ビッチが」
「ママの話をするなっ」
 ナミの後ろから、女子の制服を着たセミロングでテッサそっくりの女が話しかけた。もちろんレナードである。
「アラ、姉さん何の用カシラ? まさかサガラさんに会いに来たんじゃないでしょうね?」
 実の姉に対しても、氷のような冷たい視線で見る双子の妹。敵やライバルから、恋敵の泥棒猫になり果てたのは知っている。
「うっ」
 違う価値観を持っていて性格も違う同性は仲が悪く、大喧嘩になるが、異性だった場合は宇宙戦艦ヤマモトヨーコのデコ女みたいに、気になって気になって仕方なくなり、同性だったら大嫌いなライバルなのに、魚肉オーセージ食ってる同じ顔で同じ声の男にはベタ惚れになったように、女にされてしまったレナードは、テッサと男の好みが同じで、大嫌いだったソースケが気になって気になって仕方がなかった。
「ぼ。僕はお前なんか大嫌いだからなっ、か、勘違いするんじゃないぞっ」
「「「ツンデレだ」」」
 僕っ子のレナード、レナきゅんは、前世?の思い出で素直になれず、雪山で一人遭難して助けに来たソースケと山小屋で一晩温めあったり、臨海学校で離岸流に流されて溺れたところをソースケに助けられて、マウスツーマウスで人工呼吸とかして、心臓マッサージもして貰ってからでないと素直になれなかった。
「せ、戦術的撤退を行う」
 テッサを伴って速足で生徒指導室まで撤退するソースケ。
「待って~~、私の王子様~~、ウフフフフフフフフ」
「マテ、ソースケ、ドコイク?」
「お、お前なんか気にならないんだからなっ、違うんだからねっ」
 そう言いつつゾロゾロと生徒指導室まで付いていき、待っていたカリーニンに鬼のような目で睨まれて一応外で待った。

 生徒指導室
「さて、二名とも、なぜ呼ばれたか理解しているだろうな?」
 鬼軍曹状態で直立不動の二名の周囲を歩き回り、ハートマン軍曹のような洗脳トークはしなかったが、重苦しい重圧を感じさせながら、正しい姿勢で歩くカリーニン。
「ネガティブ、理解しておりません、ご指導をお願いしますっ」
「ネ、ネガティブ」
 必要ないのに、テッサまで軍隊用語で否定する。
「よろしい、私の妻は今もロシアで生きている、その事については感謝しよう」
「「はっ!」」
 カリーニンの一番の心配事が叶い、最愛の妻は生存していた。しかし、現在のカリーニンはゲイである。
「そう、私のライバルでもあった嫌な上司と結婚して、幸せな生活を送り、子供も成して外貨預金口座なども持って、貧しくても幸せに暮らしているそうだ」
 カリーニンと結婚して子供を産もうとすると、腐ったソビエトで医療事故で死ぬか、生き残れてもロクな死に方ができないので、夫をゲイにして別人と結婚させると、絵に書いたような幸せな生活ができてしまったので、まどかマギカの「さやかちゃん」のように円環の断り?に導かれて始末されたカリーニン。
 自分で妻の幸せを望んだので仕方がないはずだが、よりにもよってクソ上司と結婚させて幸せにして、自分をゲイにするとか有り得なかったので怒っているらしい。
「この結果を望んだのは誰かね?」
「はっ、ミラとナミでありますっ、サー!」
 デ・ダナン関係の人物はテッサが担当して、カリーニンの家族の事情まで知り、兄も女にしてしまえば? と思ったはずだが、サクっと逃げ出してナミとミラのせいにして逃亡したテッサ。
「本当だろうな? サガラ軍曹?」
「サー!イエス!サー!」
 マジでキスする5ミリ前ぐらいに接近され、ゲイの人に唇を奪われてしまいそうで怯えるソースケ。
 もし「オッス」とか答えれば、ケツにホーミング魚雷をブチこまれて大破炎上して撃チン?される。
「それでは次の用件だ、私の「友人」からビデオレターを預かっている、謹聴せよ」
「「サー!」」
 ここでマデューカスが表れてネチネチと嫌味を言われるのだろうと思ったが、意外な人物が出た。
「よ~う、カシム、お前もしぶとい野郎だな、まあ人のことは言えんな、HAHAHA!」
 ガウルンがビデオ出演して、半裸の男の兄弟を侍らせているので、顎が外れたままテッサと顔を見合わせ、倒すのに苦労した人物が生き残っていたのに不平を漏らしそうになる。
(誰がガウルンを……)
 ウィスパードの中に、ソースケがカリーニンとガウルンに捕まって鎖で縛られて拷問され、前と後ろからとか上と下の口からとか、らき☆すたでアニメ店長の店で、かがみんが立ち読みしていた同人誌を現実の物にしようと画策しているホモーで腐った、ガッデムなファッキンビッチがるのを感じた。
「まあ用事が済んだら挨拶に行ってやる、楽しみに待っておけ、じゃあな」
 他にも先代ミスタカリウムとか、嫌な人物の挨拶が満載のビデオレターを見せられ、これが不幸の連鎖を断つ対価なのかと疑うぐらい、狂って嫌な顔を見せ続けられた。
 そこでやはり、マデューカスまで現れて額に血管を浮かべていた。
「サガラ軍曹、先日はご苦労だった。だが私との約束を破ったようだな? あろうことか大佐殿に口付けをして、レディチャペルでは全裸にひん剥いて台に縛り付け、気道確保から心臓マッサージ、人工呼吸まで仕出かしたな? 私は決して貴様を許しはしないぞっ! 必ず貴様のケツに「デカいホーミング魚雷」をご馳走してやるっ!」
 父親の顔で、親友の愛しい娘がドサンピンに穢されたのを知った表情で罵られ、自分の命より大事な娘を汚されてしまった父親ように、血の涙を流しながら何かのスイッチを押された。
「私の「サジタリウスの矢」は必ず君を捕らえる、首を洗って待っていろっ!」
 命令されて実行したはずが、視点や立場が入れ替わっている所からも、情報源は隣に立っているクソビッチだとすぐ判明した。
「大佐殿……」
「アラ、父親代わりの人物にまで自慢話が過ぎましたわ~、王子様~、ウフフフフフ」
 先ほどから、ミラやナミとも混ざっているはずなのに、的確にキャラを切り替えて、意地の悪いテッサと直情的なカナメ、病んだミラなどのペルソナを被り直しているクソビッチ。
 しかし水と油なのか、犬と猿なのか、敵同士なのか「混じってたまるか」と境界線を引いて、多重人格物になって人格が切り替わっている。
(腐っているのはこいつら全員だ……)
 周囲の全員が敵で、マオも一枚噛んでいるらしい。その意味は「男達に犯されるのが嫌なら、女達に保護されて抱かれろ」と言う事らしい。
(孤立無援……)
 そこでソースケは素早く携帯を出し、ウルズ6に救援を求めた。
「アレ?」
 ソースケは肝心なことに気付いた。「改変された世界なのにミスリルが存在して、自分とウェイバー軍曹はそこに加入している」と…
「アラ~~、ソ~スケ~? マオお姉ちゃんだよ~、もう誰に抱かれるか決めた~? やっぱりテッサ? まさかミラかナミ? レナちゃんとか無いよね~、結構大金賭けてるんだからシッカリやんなさいよ~、ケタケタケタ!」
 ウルズ6の電話は酔ったマオに没収されていて、戦友も困った状態にあるのか、電話には出られなかった。
「スマン、ソースケ、俺が女とお前の命とどちらを取るか、理解してくれるな?」
 マオとウェイバーの声は同じ距離から聞こえた。二人は霊距離射撃をしているのと、仲間に売られたのを理解した。
「了解した、お前はそういう奴だ」
「じゃあな~、テッサタソに宜しく~~」
「ああんっ」
 素早く電話を切られ、「続き」に没頭する二人。
「インシアラー」
「ざ、ザイード、なんのつもりだ?」
 ソースケは「神の思し召しのままに」とか言っているザイードに、腕を捻り上げられて後ろ手に手錠を掛けられた。
 この男もガウルンの「味」が忘れられず、中国人兄弟のように快楽落ちして闇落ちしていて、仲間を売ったと言うよりも、元から心も体もガウルンの物で下僕だった。

「あはは~~」
 11歳ぐらいのソバカスだらけのテッサタソは「理論は分からないけど、この設計図通り作ったら動く」と言って海軍のオジサマとか知り合いの貴族を誑かし、記憶に残っていたパラジウムリアクターを動かし、ネジ一本まで記憶していた強襲潜水艦の設計図も書いて建造させた。
 姉の弱みも握っていて「べっ、別にサガラの為じゃないんだからねっ」とか言いながらも、ベリアルとかエリゴールの設計図や強度計算した資料まで書かせ、ラムダドライバとかも作らせた。
 ミラはレーバテイン、ナミはサベージの設計図を書いて提出、両名とも隅々まで知り尽くしていたので、王子様のために建造にも関わった。バニとかも生きていてアルもどこかに存在するらしい。
 こうしてソースケだけが知らない間に、アマルガムは存在しないのにミスリルだけ再建されて、本当に世間では知られていない技術で潜水艦とアームスレーブが製造されていた。
「うそ~~~ん」
「さあ、カシム、誰を選ぶんだ? お前が選ばなければ俺たちがお前を選ぶぞ」
 下着に六尺ふんどしを装備していたカリーニンとザイードに迫られ、世界を革命?したうちの誰かから薔薇の花嫁?を選ばなければ、ケツにホーミング魚雷をお見舞いされてしまう。
「らめええっ」
 そこにマデューカス副長が発射したトマホークミサイル?が到着し、傘開してから校庭に着弾したが、警告だったのか弾頭は搭載されておらず、運動エネルギーだけで爆風が広がり、窓ガラスが吹き飛んだりした。
 マデューカスが送り込んだ本当の「弾頭」とか「魚雷」は、カリーニンとガウルンとミスタKとザイードの股間に搭載されているらしい。
「グハッ!」
「逃げるぞサガラッ」
 騒ぎに乗じてレナちゃんがスカートを翻してザイードにドロップキックを入れて蹴り倒し、ソースケを奪取して逃げ出す。
「レナード……」
「その名で呼ぶなっ、あたしはレナだっ! べ、別にお前の為じゃないんだからなっ(///)」
「待て~~~」
「マテ、ソースケ、ドコイクカ?」
「カシム、お前は俺と結ばれる運命なのだ、俺の腕の中に戻って来い」
 格闘性能が低いミラの毒電波に攻撃されながら、東南アジア系の武装勢力や中国系の闇社会の人物にも追われる二人。
 レナは戸惑うことなく地面に突き刺さったミサイル?のハッチを開けて搭乗した。
「バイラテラル角3.5、他は省いて緊急始動!」
『搭乗者の登録を行いますか?』
「さっさと動けっ、このロシア製がっ」
 ソースケは非常に聞き覚えがあるAIの声を聞いた。それはウルズ6みたいに田村ゆかりの声では無かった。
「アル……」
 手錠を掛けられたまま操縦できないソースケは、操縦席の隅に放り込まれ、相棒とレナのやり取りを聞いた」
『サベージ3機接近、ガトリング砲の回転音とエリゴールの起動音を確認、緊急始動を開始します』
「外殻パージだっ、早くしろっ」
『サベージのカッターによる被害軽微』
「うおおおおっ」
 レナちゃんの雄叫び?が響き、レーバテインが始動してサベージを1機破壊する。
 ソースケのフルメタルな学園生活は始まったばかりだった。

 トゥアハー・デ・ダナン
「潜航用意」
「アイ・マム」
 肝心のカナメは、艦長席に座って自分の三つ編みを弄びながら潜航命令を出した。
 テッサが「まっぴらごめんです」と断ったので、レディチャペルに接続できるカナメが連行された。
 人類の破滅を願ったカナメだったが、オムニスフィアに接続しなければ「清潔」な人物と判定されて、当時の記憶もなかったので艦長職をこなしていた。
 多少体が不自由?になり、平地や廊下のパイプですっころんで転倒する、どこかの老人のような少女になってしまったが、多少冷静になって落ち着き頭脳明晰になったらしい。
「クラッシュダイブ、護衛艦に追われないうちに、この海域を緊急離脱、最大船速」
「アイ・マム」
(確かにこの世はガウルンが言ったみたいに汚く穢れているのかも知れない。でも私達は抗う手段を持たない人達のために戦う、この「ミスリル」がテロから人々を守って行く、素晴らしい明日のために……)
 初代のオープニングでも流れてきそうな感じできれいに纏めたが、自分が世界と人類を滅ぼそうとしたテロリストだったのは記憶していないカナメ。
 悪役はガウルンとミスタKとカリーニンだと思っていた。

 終わり。 
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