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ドリトル先生と悩める画家

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第一幕その四

「この外見でしかもスポーツは全然駄目だから」
「もてないっていうんだね」
「女の人は好きになってくれない」
「恋愛対象じゃない」
「そうだっていうんだね」
「そうだよ、だから今も独身なんだよ」
 あくまでこう考えている先生です。
「自分のことは自分がわかっているからね」
「自分のことは自分が一番見えないよ」
「先生一度自分を見詰めなおしたら?」
「そうしたらきっとわかるから」
「そうしたら?」
「ちょっとね」
「先生は駄目過ぎるよ」
 皆は自分達が見ている先生のことから先生に言うのでした。
「恋愛についてもね」
「とにかく今のままじゃ駄目だよ」
「先生もてないってことじゃないから」
「先生がそう思っていてもね」
「いや、僕はもてないから」
 それはとです、先生はまた言いました。
「子供の頃からそうだったからね」
「どうだか」
「もう先生はそうしたことは全くだから」
「何ていうかね」
「そこを理解しないとね」
「日笠さんも可哀想だよ」
「何で日笠さんが可哀想なのかな」
 先生はそう言われてもわかりません、首を傾げさせるばかりです。
「僕日笠さんに悪いことしたかな」
「悪いことはしてないよ」
「ただね、駄目過ぎるだけでね」
「そうしてずっと気付いてこなかったんだね、先生は」
「そうしたことについては」
「そうしたテーマの小説の論文を書いても」
「皆何を言ってるのかな、とにかくね」 
 あらためて言う先生でした。
「また論文書くよ」
「何の論文なの?そういえば」
「先生の今回の論文は何がテーマなの?」
「どんな学問の論文なのかな」
「シェークスピアだよ」
 イギリス文学の代表の一つです。
「ロミオとジュリエットについて書いているんだ」
「恋愛ものの定番だよね」
「それの論文書いてるんだね」
「じゃあ頑張ってね」
「ただ、ちゃんと読んでね」
 そしてというのです。
「そして勉強してね」
「そうしてよね」
「いや、本当にね」
「恋愛を学んでね」
「ロミオとジュリエットもそうだけれどね」
 先生は二人の若い恋人達に深いものを見て悲しいお顔で言うのでした。
「家同士のしがらみ、政治的対立で報われないなんてね」
「あってはならない」
「そう言うんだね」
「先生にしても」
「うん、あと恋愛に階級とかが入ることもね」
 それもというのです。 
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