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レーヴァティン

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第五話 神殿でその八

「いいことだ、大小の国のことも聞けた」
「国だけれどな」
 二つの島の中の国々のことをだ、久志は聞いた限りのことから英雄に話した。
「何か都市とか限られた地域とかな」
「そうした国ばかりだな」
「人口もそんなに多くなさそうな」
「戦国時代の日本は神聖ローマか」
「領邦国家か」
 久志は高校時代の世界史の授業で覚えた言葉を出した。
「そうした国ばかりか」
「人口にして数万か」
「そんな国ばかりなんだな」
「そして互いに争っていたりする」
「何か色々大変な国だな」
「そしてあちこちにならず者やモンスター達がいる」
 英雄はこの情報のことも話した。
「かなり物騒な世界だな」
「どちらの島もな」
「それでだ、俺達が刀剣を抜けたらだ」
 神殿においてだ、彼等が目指している場所において。
「海の魔神を倒すにしてもだ」
「この島でどうするか、か」
「そこが大事だ」
「魔神もな」 
 目指す敵のことも話し出した。
「どうやら二つの島がそうした状況に付け込んでいる様だしな」
「何かモンスターとか送り込んでるらしいな」
「奴のいる場所からな」
「それで二つの島を乱しに乱してるか」
「そうした状況とのことだ、ではだ」
「俺達が魔神を倒すには」
 久志は考えを巡らせていた、この存在と戦い倒してそうして大陸を解放したうえで世界を救うにはどうするかとだ。
「まず奴にだ」
「付け込まれないことだよな」
「ではだ」
「何だ?俺達がそれぞれの島を統一すべきだっていうのかよ」
「それも一つの考えだ」
「この島も東の島も統一して王様になってか」
「そのうえで魔神に向かう」
 英雄は淡々とさえして言った。
「刀剣を手に入れてすぐに向かうこともいいだろうが」
「いきなりか」
「どうする」
「というか魔神の強さどれ位かだよ」
「少なくとも神だからな」
「その強さも聞いたな」
 久志は町で仕入れた情報のことも述べた。
「この世界を壊す位か」
「流石は神と呼ばれるだけあるな」
「ああ、そんなに強いなら」
「今の俺達ではだ」
 その辺りのならず者やモンスター達を倒せる位ならばというのだ。
「無理だ」
「強くなることか」
「その方が絶対にいい」
「いきなり向かうよりもか」
「二つの島の統一は俺達の仕事ではないかも知れないが」
「魔神を倒すことはか」
「刀剣が抜けたならそうなる」
 その場合はというのだ。 
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