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転生とらぶる

作者:青竹
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ガンダムW
  1653話

 中東連合の話を聞いてから数日が経ち……その間も、特に宇宙の情勢は動いていなかった。
 OZの残党……というのはまだ少し早いかもしれないが、とにかくOZは何とか戦力を整えようとしており、連合軍との間では何度か小競り合いが起きた程度に過ぎない。
 バートン財団の方は相変わらず逃げ隠れしており、姿を見せる事はない。
 そして宇宙の情勢が動いていない最大の理由としては……連合軍がトーラスの量産に全力を注いでいる為だ。
 リーオーでトーラスに……それも有人機ではなくMDのトーラスに勝つには、どうしても大量に数が必要になる。
 回避場所がないくらいに火線を集中させる必要があるのだから、当然だろう。
 また、そんな風になった場合でも、連合軍側に出る被害は決して少なくない。
 それをどうにかする為には、やはり連合軍側もMSの性能を底上げする必要があった。
 そして幸いな事にかなり大規模なトーラスの生産設備を手に入れたのだから、それを使わない訳がない。
 また、小惑星の中にあったMDシステムの解析とかも進める必要がある。
 そんな訳で、結果的に宇宙では小規模な戦いはともかく、大規模な戦いは全く起きていなかった。
 ……嵐の前の静けさって奴なんだろうが。
 ともあれ、そんな訳で俺達シャドウミラーが今やるべき事は、連合軍パイロットが操るトーラスとの模擬戦くらいしかない。
 当然その模擬戦に参加するのは、トーラスを操縦する綾子と、その綾子に近い技量のデュオと五飛。
 トールギスは色々と常識外れなので、遠慮して下さいとギンターに言われてしまった。
 くそう。シルビアとの仲を思い切り邪魔してやるからな。
 そんな訳で、1人暇な俺は食堂でTVを見ながら優雅に紅茶を飲んでいたんだが……

「アクセル代表!」

 その声に視線を向けると、そこにはヒルデの姿があった。
 ……今更、本当に今更の話だが、連合軍の中でシャドウミラーというのはかなり目立つ。
 一応綾子と凛は軍服を着てるんだが、デュオは神父服だし、五飛はチャイナ服……というのとは違うか? 中華風の動きやすい服を着ているし、ヒルデは私服だ。
 原作のようにOZの制服とまでは言わないが、連合軍の制服でも着ては? と聞いてみたのだが……それは断られてしまう。
 まぁ、分からないではない。今でこそ連合軍はコロニーに対して宥和政策を執っているが、少し前までは圧政をしていた。
 コロニー生まれのヒルデが、連合軍に対して複雑な思いを抱くのは当然なのだろう。

「どうした? ヒルデも休憩か?」
「いえ、プロフェッサーGと老師Oがアクセル代表を呼んでいます」
「あの2人が? 何でまた俺を? ……まさか、頼んでいた改修作業とかの設計が完了したって訳じゃないだろうが」

 あの2人にガンダム2機の改修とウイングゼロの2つの仕様を融合した機体の設計を任せてから、まだそれ程経ってはいない。
 少なくても、この短時間で……そして2人の科学者がいるだけでそれが出来るとは思わなかった。
 だとすれば、俺を呼び出したのはそれ以外の理由になるんだが……さて、何だ?
 向こうにとってあまり面白くない出来事と言えば、真っ先に思いつくのは連合軍がMDを使用する事だが……
 結局ここでこうやって考えていても仕方がないか。
 とにかく、実際に会いに行った方が早いし確実だ。

「分かった、場所はいつもの場所でいいんだな?」
「はい」

 いつもの場所……連合軍による盗聴や盗撮の心配がいらない部屋だ。
 凛と綾子の2人しかしらないが、スライムを使ってしっかりと防諜性を確保してある。
 勿論老師OやプロフェッサーGの2人もきちんと調査して、何も問題がないというのは確認してるんだろうが。
 ともあれ、あそこであれば内緒話をしていても連合軍に聞かれる心配をする必要はない。
 ヒルデと短く言葉を交わし、こっちに嫉妬の視線を向けている連合軍の軍人をスルーしながらその場を去っていく。
 ……連合軍の軍人にとっては、シャドウミラーは美人を独り占めにしていると、そう思われてるんだろうな。
 特にサリィやシルビアのような、シャドウミラー以外の美人も引き込んでいるし。
 他の奴等にとって面白くないのは俺にでも分かる。
 だが……凛と綾子は俺と、ヒルデはデュオと付き合っているから手を出せないとしても、サリィやシルビアは口説こうと思えば特に問題なく口説ける筈だ。
 いや、シルビアの場合はノベンタの孫娘だというのが知れ渡っている為、そう気軽に口説ける訳じゃないだろうが。
 そういう点だと、サリィの方も少し難しいのか?
 シャドウミラーと連合軍の折衝役として出向しているという事は、もしサリィが誰々がシャドウミラーに対して敵対的な態度をしてましたと、そう言えばその時点でそいつは色々な意味で破滅を迎えるのだから。
 ……うん。何だかんだとやっぱりシャドウミラーの面子を口説くような真似は難しいだろうな。
 そんな事を考えながら通路を進み、やがて目的の部屋の前に到着する。

「アクセルだ。俺を呼んでるって話だったけど、何かあったのか?」

 そう扉の向こうに声を掛けると、すぐに扉が開く。

「入ってくれ。少し相談したい事がある」

 姿を現したのは、老師O。
 相変わらずの体格の良さで、一見しただけではとてもではないが科学者には見えない。
 だが、今その老師Oの顔は眉根が顰められ、難しい表情を浮かべている。
 部屋の奥にいるプロフェッサーGも、苦虫を噛み潰したような表情だ。
 これは……一体何があった?
 MDがどうとか、とてもではないがそういう問題ではないだろう。
 そんな2人の科学者の様子に、俺も表情を引き締めて部屋の中に入る。

「……それで、わざわざこの部屋に俺を呼んだのはどういう理由からだ? その様子を見ると、ちょっと話をしてみたかったという訳でもなさそうだが」

 少しだけ冗談めかした言葉を口にするが、そんな冗談には付き合っていられないと、プロフェッサーGが口を開く。

「人手が足りん」
「……人手が?」

 単刀直入に告げてきたその言葉を、オウム返しのように尋ねる。

「ああ。儂と老師Oの2人だけでは、デスサイズとシェンロンガンダムの改修、ウイングゼロの2仕様統合設計をするにも、どう考えても人手が足りないんじゃ」

 そう聞かされれば、やっぱりと思ってしまう。
 元々デスサイズとシェンロンガンダムの改修は、5人の科学者が協力して行ったものだ。
 勿論デスサイズはプロフェッサーGが、シェンロンガンダムは老師Oが主導的な立場ではあったのだろうが、それでも他の科学者の協力があってこその代物。
 というか、5人で協力して改修作業を進めていても、結局ホワイトファングの反乱の時までに間に合わず、結果として完成度7割でデュオと五飛の手に渡り、最後の調整はそれぞれがやるべき事になってしまった。
 もっとも、ツバロフの目を盗みながらの作業であった以上、今のように時間を好きなだけ使えるという訳ではないから、単純に日数では比べられないだろうけど。
 また、今回は原作と違ってウイングゼロの2つの仕様を統合して設計するという仕事もある。
 そう考えれば、幾らこの2人がガンダムを開発した科学者ではあっても、人手が足りないと言ってくる理由は分かる。

「そう言ってもな。俺に出来るのは、ハワードに連絡を取るくらいだぞ? 勿論連絡を取ったからといって、確実に手を貸してくれるとは思わないけど」
「それで構わん。奴の説得は儂がする。今はとにかく、人手が欲しい。連合軍のトップに信頼されているお主だ。ハワードがこっちに来るというのであれば、最優先でシャトルの手配をする事も出来るのだろう?」
「出来るかどうかと言われれば、多分出来ると言うしかないけど」

 もっとも、相変わらず連合軍の中にはシャドウミラーを敵対している者もいる。
 そんな者達が、シャドウミラーの戦力を増強する為の人員を地球からこのD-120コロニーまで運んで欲しいと言われて、そう簡単に納得するとも思えないが。
 セプテム辺りから話を通して貰えば、何とかいけるか?

「分かった。ハワードを説得する事が出来たら、セプテムに話を通してシャトルを最優先で準備させよう」

 ぶっちゃけ、ニーズヘッグを使ってもいいのなら5分と掛からずハワードとその仲間達をこのコロニーに連れてくる事も出来るんだけどな。
 だが、シャドウミラーの秘密をそう簡単に見せる訳にもいかない。
 どうにもならないような絶体絶命の状況であればともかく、今はそんな状況ではないのだから。

「それはともかく……他の3人の科学者に連絡は取れないのか? 戦力は多ければ多いほどいいだろ?」
「……そう言ってもな。そもそも、連絡を取る方法がない」

 老師Oがそう言うが、本当にそれが真実なのかどうかは微妙なところだ。
 そもそも、もしどうしても連絡が取れないというのなら、オペレーション・メテオの日付をどうしたのかという問題がある。
 あるいは5人の科学者がそれぞれのコロニーに分かれる前に、オペレーション・メテオの日付を決めておいたという可能性はあるが……
 それに、元々オペレーション・メテオを考えたのは、バートン財団のデキムとホワイトファングのカーンズだ。
 そいつらのような伝手があれば、ガンダムの開発者同士連絡を取る方法があったと考えるのは不思議な事ではない。
 もっとも、今のシャドウミラーは老師OにもプロフェッサーGにも完全に信頼されている訳ではない。
 そうである以上、もし連絡を取る方法があってもそう簡単に教えるとは思えないが。

「通信で連絡を取れとは言わない。けど、お前達にだけ分かる符合を使って呼び出すとか、そういう真似は出来ないのか? もしくは、どこか潜んでいる場所に検討を付けるとか」
「……難しいな」

 プロフェッサーGが首を横に振る。
 ちっ、こうなっても連絡を取る方法は教えないか。
 まぁ、ここで無理強いをすれば全てがご破算だ。

「分かった。なら、まずはハワードだな。2人が3人になっても戦力は1.5倍だ。ましてや、ハワードには技術者として腕の立つ部下がそれなりにいるから、もしハワードをシャドウミラーに引き抜く事が出来るのであれば、1.7倍くらいにはなるかもな」

 ハワードの部下が実際にどのくらいの能力を持ているのかというのは分からないが。
 それでもこうして2人でやっているよりは十分以上にマシな状況になるだろう。

「その辺りは、微妙なところだな」

 1.7倍という言葉に、老師Oが言葉通り微妙な表情を浮かべる。

「それでもないよりはマシだろ。……ちょっと待ってろ。ここから繋ぐけど構わないよな?」
「うむ」

 プロフェッサーGが頷くのを見ながら、部屋の通信機のスイッチを入れる。
 すると映像モニタに映し出されたのはこのD-120の軍人。

『はい、どうしました?』
「実は地上にいる人物と連絡を取りたい。このまま連合軍の回線を使ってそっちに連絡出来ないか?」
『……少々お待ち下さい。上の者に聞いてきます』

 俺と話していた軍人の権限では即答出来なかったのだろう。一旦軍人の姿が画面から消え……やがて1分もしないうちに戻ってくる。

『許可が下りました。それで、どこと繋げればいいのでしょうか?』

 思ったよりも早く許可が出た事に驚きながらも、ハワードとの通信を頼む。
 そうして数分……

『ふむ?』

 映像モニタにハワードが姿を現した。
 宇宙と地球でタイムラグなしに通信が出来るというのは、中々に凄いよな。
 いやまぁ、今まで行った世界の殆どがそんな感じだったが。

「久しぶりじゃな」
『プロフェッサーG!? それに、老師Oも……』

 ハワードも、まさかいきなり自分の顔見知りが通信に出るとは思っていなかったのか、驚きの表情を浮かべていた。
 そんなハワードの様子を見ながら、コンピュータを軽く操作した後でプロフェッサーGが口を開く。

「現在儂はシャドウミラーに協力しておる。勿論、老師Oもな」
『……なるほど。随分と面白い事になっておるようじゃな。他の3人はどうしたんじゃ?』
「残念ながら、まだ行方は分かっておらん。そのうち、姿を現してもおかしくないんじゃがな。……それで、だ。こうして通信を送ったのには当然訳がある」
『訳?』
「ああ。現在儂等はアクセルからの要望でデスサイズとシェンロンガンダムの改修をしておる。それ以外にも……覚えておるじゃろう? ウイングゼロ。アクセルがH教授が設計した2つの仕様の設計データを入手し、その2つの仕様を統合した機体の設計も任されている。それで純粋に手が足りなくてな。手を貸して欲しい」

 一応これは連合軍の通信なんだが、色々と機密情報を口にしてもいいのか?
 そう思ったが、先程のコンピュータの操作を思い出し、恐らくあれでジャミングしているのだろうと納得する。
 元々そっち関係に造詣の深いプロフェッサーGであれば、そのくらいは容易に出来るだろう。
 ともあれ、俺はハワードの返事を待つのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1125
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1327 
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