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Blue Rose

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第四十八話 進路を決めてその十三

「あの娘にも話すけれど」
「そうですか」
「近いうちにね」
「結婚もですか」
「入籍すると思うわ」
「それで住む場所は」
「それは二人で話してるけれど多分ね」
 こう前置きしてだ、優子は龍馬に話した。
「ここで一緒に住むことになるわ」
「優子さんのマンションで」
「そう、このお部屋でね」
「ご主人のところには移らないんですか」
「実はあの人実家に住んでるの」
 今現在はそうだというのだ。
「けれど実家は兄弟がいて今でぎりぎりのスペースでね」
「だからですか」
「私が入るには狭くてあの人がマンション借りるにしても」
「何か手間とお金かかりますね」
「だから私のお部屋に入ることにね」
「なりそうですか」
「そうなの」
 龍馬に二人のことを話した、自分と交際相手の。
「けれど家賃は全部出してくれるなんて言ってるの」
「全部ですか」
「結婚してお部屋に入るのならってね」
「半々でいいんじゃ」
 優子と、というのだ。共働きだからだ。
「それをですか」
「入れてもらってそれは悪い気がするって」
「甲斐性ですか?」
「そうね、そこはどうしてもって言うから」
「優子さんもですか」
「それならってね」
 こう考えてというのだ。
「私もいいって答えたの」
「そうですか」
「いい人でね、だから優花のことも話したらね」
「秘密にしてくれるってですか」
「約束してくれてそのうえでね」
「一緒に住むこともですか」
「笑顔で頷いてくれたの」
 優子はこのことも龍馬に笑顔で話した。
「本当によかったわ」
「いい人でよかったですね」
「やっぱり人は性格よ」
 それが第一だとだ、優子は強い声で言い切った。
「幾ら外見がよくてお金を持っていてもね」
「性格が悪いと」
「もうどうしようもないわ」
 それでというのだ。
「性根が腐っているとね」
「優花を狙っていたあいつ等みたいに」
「人間を止めている様な性格だとね」
 衝夫や鍛冶元の様にだ、人間の肉体を持っていても餓鬼道に堕ちた輩はというのだ。
「問題外よ」
「俺もそのことがわかりました」
「そうでしょ、人間としてどうかなのよ」
「性格ですね」
「だから私もね」
「その人とですね」
「結婚することになったけれど」 
 それでもというのだ。
「性格をよく見たわ」
「そのうえで決められたんですね」
「彼もそうしたって言ってたわ」
「優子さんの性格を見て」
「そうよ」 
「相手の人もですか」
「お互いに見てね」
 そうしてというのだ。 
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