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カードファイト!!ヴァンガードG ネクステージジェネレーション

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turn:40 嵐を呼ぶ蒼龍

 
前書き
切り札の蒼嵐竜 メイルストロームを手に全力で向かってくるアマネ
幼き日の思い出を胸にハジメを追い込んでいく
負けじと全力で反撃するハジメ
だがアマネは彼の攻撃にも冷静に対処してくる
ついにはメイルストロームの恐るべき能力で窮地に陥ってしまい 

 
「ストライドジェネレーション!天鱗水将 タイダルボアー・ドラゴン!」
タイダルボアー・ドラゴンの咆哮にたじろぐブロンドエイゼル
「グレゴリオスでアタック」
グレゴリオスの攻撃がブロンドエイゼルを直撃
【ギガンテック・リンガー】スタンドトリガー
「グレゴリオスでエリオを攻撃」
「くそっ」
グレゴリオスの攻撃でエリオが退却する

Turn:40 嵐を呼ぶ蒼龍

「さっきから相手の方は、ずっと同じ順番で攻撃しているな」
「アクアフォースは攻撃の順番を参照するユニットが多いのよ、ほら見て」
そう言って画面を操作したメグミはタイガにマリオスとタイダルボアー・ドラゴンのカードデータを見せた
「なるほど、3回目の攻撃になる必要があるのか、アクアフォースってほかも大体そんな感じか?」
「そうね、細かな違いはあるけど、大体は決まった回数の攻撃でスキルを発動させるっていうのがアクアフォースの得意技かな」

「タイダルボアー・ドラゴンでアタック」
タイダルボアー・ドラゴンの効果はアタックがヒットした時ドローと追加のユニットコールを行えるというもの
ダメージ5のハジメはこの攻撃を通すわけにはいかない
「完全ガード!」
メリアグランスをコストにプリデリーをつかう
これでタイダルボアー・ドラゴンのヒットはなくなった
「トリプルドライブ」
【発行信号のペンギン兵】トリガーなし
【蒼嵐戦姫 テータ】トリガーなし
【蒼嵐兵 ラスカル・スイーパー】トリガーなし
「ストライドジェネレーション!浄罪の師子王 ミスリルエイゼル!スキル発動!エリオをスペリオルコール!更にハウエルをコール!」
万全の体制で攻撃に望むハジメ
一方アマネは何かを感じるように目を閉じていた
「いい風」

幼い日、父と共に故郷の島を訪れた時の事を思い出していた
「蒼龍の子?」
食事の支度が出来るのを待ちながら父と話していたアマネは首を傾げていた
「一族に伝わるおとぎ話だ」
そう言ってレオンは手にしていたカップを一度おいた
「昔この島は、今のように外部との交流がなく、島民たちは島から出ることなく、孤独な日々をただ過ごすだけだった」
そう言って懐かしむかのように空を見上げるレオン
「俺は一度失われたアクアフォースを取り戻すため、様々な形で尽力してきた」
「なら、お父さんは夢を叶えたんだね」
アマネの言葉にレオンは小さく笑い彼女を見た
「ああ、蒼龍の子としての俺の役目は終わった」
「でも、どうして私にその話を?」
アマネの問いかけと共にレオンは立ち上がると何かを探すため周辺を見て回った
「これだな………」
やがて古い箱のようなものを見つけそれを手に取った
「そんな俺でも一つだけ心残りがある、アマネ、お前にこのユニットを託す」
そう言って差し出されたカードこそ、現在アマネが愛用する蒼嵐竜 メイルストローム
「お父様の心残り?」
「そうだ、詳しく話せば長くなるが、俺はこのユニットの力を正しく使うことが出来なかった」
アマネが真実を知ったのはそのずっと後だった
メイルストロームを手にしたレオンはアクアフォースを復活させるため尽力していた
だが、目標に必死になるあまりその途中で道を誤ってしまう
メイルストロームの力を正しく使うことが出来なかった
レオンの言葉はそのことを指していたのだった
その時の後悔の念からだろうか、レオンはそれ以降メイルストロームを手に取ることはなかった

「ミスリルエイゼル!メイルストロームにアタックだ!」
ミスリルエイゼルが炎を纏いメイルストロームに向かってくる
「ノーガード」
現在アマネはダメージ4
もしハジメがクリティカルトリガーを引けば負けてしまうはず
だが彼女は落ち着いていた
「トリプルドライブ!」
【灼熱の獅子 ブロンドエイゼル】トリガーなし
【灼熱の獅子 ブロンドエイゼル】トリガーなし
【神聖魔導士 プリデリー】トリガーなし
だがトリガーは一枚も出ない
ミスリルエイゼルがメイルストロームに突撃するとアマネは山札の一番上に手を伸ばす
「ダメージチェック」
【蒼嵐戦姫 テータ】トリガーなし
「エリオでアタック!」
「ガード、インターセプト」
手札のミサイルトルーパーとリアガードのグレゴリオスで防ぎ切ったアマネ
これ以上ハジメに攻撃の手段はない
「くっ、ターン終了!」

メイルストロームを手にしたアマネは努力を続けた
父の思いに応えるため、そして何より、メイルストロームが可哀そうだと気づいてしまったから
カードには………ユニットには何の罪もない
だが、だからといって責任がすべて父にあるかといえばそうではない
メイルストロームというユニットはそれほどまでに複雑な出来事の渦中にある
だからこそ、アマネはこのユニットと共に今まで歩んできた
そして父の勧めで留学した日本で彼に出会った
「そんな………」
ダメージゾーンに置かれる6枚目のカード
ユナイテッドサンクチュアリ支部の大会で出会ったジンとファイトしたアマネはなす術なく敗れてしまう
それからアマネはこの国に残ることを決意し、腕を磨いた、いつかジンを越え、自分が頂点へと立つために

「スタンドアンドドロー」
アマネの手札に来たのはケルピーライダー ニッキーのカード
このカードを使ってストライドすることももちろんできる、だが先ほどのトリプルドライブでハジメの手札に加わったカード………
「風を縦糸、海を横糸に紡いで生まれし竜よ、伝説に応えあるべき形に」
ニッキーとは別のカードを手に取るアマネ
「その真なる力を開放せよ!クロスブレイクライド!」
メイルストロームの体が渦巻いた水に包まれその姿が変わっていく
「蒼嵐覇竜 グローリー・メイルストローム」
新たな姿となったグローリー・メイルストロームがエイゼルを見据える
「ブレイクライドスキル、ヴァンガードにパワー+10000と新たなスキルを与える、さらにグローリー・メイルストロームのスキルで、ソウルに蒼嵐竜 メイルストロームがあるのでパワー+2000」
更に残った手札も手に取るアマネ
「ラスカル・スイーパー、テータ、発行信号のペンギン兵をコール、ペンギン兵の効果でソウルブラスト、1枚ドロー、ラスカル・スイーパーでエイゼルにアタック」
本来ならパワー9000のラスカル・スイーパーではエイゼルにアタックを通すことは出来ない、だが………
「ラスカル・スイーパーのスキル、アタックした時、メイルストロームのヴァンガードがいるのでパワー+2000」
ラスカル・スイーパーは剣を構えエイゼルに向かってくる
「インターセプト!」
だがエリオがその攻撃を阻んだ
「ラスカル・スイーパーのスキル、今のアタックがこのターン最初の攻撃なので、後列のテータと位置を交換する」

「別のリアガードと位置を交換するスキル!?」
「あれで攻撃の回数を稼ぐのがアクアフォースの常套手段よ」
真剣な表情で見守るメグミ
「まずい展開ね、ハジメの手札にあの連続攻撃を防げるカードが何枚あるか」

「テータでアタック、スキル発動、メイルストロームのヴァンガードがいるのでパ
ワー+2000、更にこのターン2回目の攻撃なのでパワー+3000」
テータが腕の装備を唸らせながら突っ込んでくる
「ガード!」
だがギガンテック・リンガーが鐘を鳴らしながらテータの前に立ちはだかった
「(残りのシールドは10000シールドのグレード0が2枚に完全ガードが1枚………ヴァンガードを完全ガードすればスタンドトリガーが出ても防ぎ切れるはず)」
「ペンギン兵のブーストしたグレゴリオスでアタック」
「ガード!」
エアレイド・ライオンがグレゴリオスに飛びかかる
「グローリー・メイルストローム、アタック」
グローリー・メイルストロームがその巨体を唸らせ向かってくる
「ブレイクライドスキル!連波発揮」
連波………ウェーブはアクアフォースの特殊能力
その効果で指定の攻撃回数で発動できる能力だ
一見地味なその効果が更なる連波を呼ぶ
そしてメイルストロームのブレイクライドスキルは………
「このバトルで相手はグレード0のカードを手札からガーディアンコールできない」
「相手のガードを抑制する能力!?」
タイガは驚いていたがハジメは落ち着いて手札のエアレイド・ライオンのカードを見ていた
「(どのみちこれ一枚でブレイクライドを止めるのは無理だ、ここは完全ガードで………)」
だが
「グローリー・メイルストロームのアルティメットブレイク」
「!?まだ能力が」
アマネの能力制限と共にすさまじい風が会場全体を包み込む
「ディヴァン・ブローイング………このバトル中相手は手札からグレード1以上をガーディアンサークルにコールできない」
アマネの言葉にハジメは驚きを隠せない

「嘘だろ、グレード0がダメ、グレード1以上もダメ」
「じゃあどうやってガードすんだよ」
ファイトを見ていた観客たちもその能力に騒然となる

「ジェネレーションガードなら手札からのコールじゃないからあの能力に対抗できる、けど………」
「あいつはわかっていたんだ、ハジメの手札にヒールトリガーがないことを」

リアガードサークルのキュアラブル・エンジェルを悔しげに見るハジメ
このカードがもし手札にあったなら
「ノーガード」
「ツインドライブ」
【蒼嵐の盾 ホメロス】トリガーなし
【蒼嵐兵 ミサイル・トルーパー】クリティカルトリガー
「っ!」
更にここでクリティカルトリガーがめくれたことで
ハジメはヒールトリガーを二回引かなくてはならなくなった
「私は蒼龍の子………新たな時代を導くのは………この私」
アマネの言葉と共にグローリー・メイルストロームの攻撃がブロンドエイゼルを飲み込んだ
【光輝の獅子 プラチナエイゼル】

「さすがですねぇ」
控室に戻ったアマネに陽気な様子で拍手するジン
「当然の結果よ」
「でも、彼らは強い、それは確かだろう」
ユウジの言葉にアマネは彼の方を見ると黙って傍のベンチに座った
「後は任せるから」
「はーい、任されまーす」
そう言ってデッキを片手に立ち上がったジンはスキップしながらコンソールへと向かう

「すまねぇ、負けちまった」
そう言って一人座り込むハジメ
「気にすんな、そう簡単に勝てるとは思っちゃいねえよ」
そう言ってデッキを手にするタイガ
「後は任せな」
デッキからとった一枚を見せるタイガ 
 

 
後書き
次回予告
ついに始まったジンとの直接対決
ファイトの中でジンは突如として人が変わったかのような表情を見せる
そんなジンと真っ向からぶつかり合うタイガ
互いの信念が今ぶつかりあう
turn:41 影の騎士団 
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