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小学生達のリアルな遊び

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リアル鬼ごっこ
  〜動物園の鬼ごっこ〜前編

 
前書き
登場人物

6年A組
仲谷大地(なかたにだいち)

少し癖のあるの髪でいつも亡き父が買ってくれた赤いラインの着いているジャージを着ている。

努力家で、友達思い。燐也とは親友。

佐々木燐也(ささきりんや)

茶色のボブカットで、ゆる〜い感じの青いパーカーをきている。

気が弱く、臆病者で、運動音痴。いつも悪いことばかりかんがえてしまうと。大地と仲良し。

式野彩夏(しきのあやか)

灰色のまじった長い髪の毛をサイドテールで束ねており、真ん中に目立つ花がある白い服、スポーティな短パンを着ている。

頭がよく、成績トップ。女子のリーダー的存在で大地と燐也の幼馴染で、桜羅と仲が良い。

6年B組
渥野拓海(あつのたくみ)

ボサボサの髪にダサい色の服を毎回着ている。

クラスのお調子者で、嫌われ者でもある。寂しがり屋?

恋羽桜羅(このはさくら)

綺麗な茶色のロングヘアーで花柄のワンピースを着ている。

優しく、大人しい。たまに毒を吐く。見かけによらず運動神経が良くで足は学年で一番速い。成績もまぁまぁ良く、女子の見本とも言われている。彩夏とは親友。

伊山迅(いやましゅん)
所々小さく髪は跳ねていて、緑のチェックが入った服を着ている。

運動神経抜群で体育は5。勉強もできて、彩夏に続いて学年2位。常にクールで群れない性格。人のことをよく馬鹿にする。 

 
「班で行動するように。いいな?」

「はーい」

ーーーー最悪だ。

大地は思った。

さっき、バスの中で燐也と喧嘩してしまった。
あれは大地が悪かったのだが、燐也も悪い。
大地のジャージを

「それ、古いから新しく買えば?」

と言ったのだ。

これは大地にとっては悪口のようにしか聞こえない。
亡き父が二年前に買ってくれたジャージなのだ。

大地は怒って燐也を殴った。
燐也は驚いた顔をして、殴り返した。

それで、前の席の彩夏が2人をなだめて、学年主任の先生に席を離されて、
………それっきりだ。

しかも、大地と燐也は班も同じ。
校外学習が終わるまで、一緒にいなければいけない。

ーーーー最悪だ。

大地はまた思った。

その時、別の場所では





「なぁなぁ!桜羅ちゃん!」

そう大きな声で話しかけたのは6年B組の渥野拓海だ。

「拓海君、何?」

鈴がなったような声で返事したのは拓海と同じクラスの恋羽桜羅だ。

「どこ行きたい!?ライオン!?象!?」

拓海は大きな声で聞く。
すると桜羅は、

「迅君の意見も聞かないと」

と言った。

「あ〜はいはい、迅は多分、こんなのつまんないと思うよ?」

と、つまらなさそうに拓海が返す。

「…勝手に決めつけるの?」
「いや、そういやつだろ?迅は」
「はぁ…拓海君ってこんな酷い人だったんだね。…サイッテー」

拓海は

「いや違うよ!?」

と、否定するが、桜羅はそれを無視して、

「迅君はどこに行きたい?」

と、伊山迅に聞いた。

「……どこでもいい、勝手にしろ」

迅はそう返した。

「じゃあ、私、ワニが見たいな」

桜羅は拓海と迅の2人にそう言った。

拓海は、

「えぇ!?」

と、思わず言ってしまいそうになった。

その10分後




「はぁ…二人共、そろそろ仲直りしなよ」

式野彩夏はそう言った。

「……………!」

大地は少し反応した。

「……………そんなの彩夏には関係ないじゃないか」

燐也は口をとんがらせて言う。

「だから」

そう彩夏が言いかけた時だった。


ピーンポーンパーンポーン

「あ〜、マイクのテスト〜テスト〜」


おどけた声で放送は続く。

「ただいまよりー、青山小学校、6年A組代表、仲谷大地、佐々木燐也、式野彩夏、そして〜、6年B組代表、渥野拓海、恋羽桜羅、伊山迅」

それを聞いた6人は思った。

(俺/私/僕の名前…)

「この6人で、「リアル鬼ごっこ」を始めます、1分数えるのでその間に動物園、爬虫類館にいる鬼からなるべく遠くに逃げてくださーい」

それを聞いて、ある者は疑問に思い、ある者は、恐怖に感じ、ある者は興味を持ち、ある者は……冷ややかに笑った。

 
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