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オズのアン王女

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第一幕その七

「オズの国には災害もないけれど」
「大変な災害はね」
「じゃあ何かしら」
「いいことか悪いことかもね」
「わからないわね」
「そうなのよね」
 どうにもです、オズマもわかりませんでした。ですがドロシーは早速ウーガブーの国への冒険に入るのでした。
 オズマにです、ドロシーは都の門で笑顔で一時のお別れの挨拶をしました。
「それじゃあね」
「ええ、行ってらっしゃい」
「何かあったらね」
「すぐに連絡してね」
「うん、これでね」 
 ここで携帯電話を出したドロシーでした。
「そうさせてもらうわね」
「お願いね」
「後は旅道具も全部持ったから」
 ドロシーは右手に持っているバスケットボックスを見ながら言いました。
「もうね」
「何の心配もなくね」
「冒険に出られるわ」
「それじゃあね」
 二人で抱き締め合って笑顔で一時のお別れの挨拶としました、そのうえで。
 ドロシーはトトと一緒にまずは木樵のお城に向かいます、黄色い煉瓦の道を進みますがその道中で、でした。
 ふとです、トトはドロシーにこんなことを言いました。
「ファイター大尉との冒険はそういえば」
「久しぶりよね」
「そうだよね」
「ええ、私も言われて気付いたわ」
「うん、ドロシーはオズの国一の冒険家でもあるけれど」
「それでもね」
「大尉との冒険はね」 
 それはといいますと。
「本当に久しぶりだね」
「だからそのことも楽しみよ」
「そしてあの子達もいるし」
 ジョージ達五人もです。
「だからね」
「あの子達ともね」
「一緒にね」
「冒険を楽しめるわね」
「あの子達とは最近よく一緒になるね」
「ええ、何かね」
 ドロシーはトトににこりと笑ってこう言うのでした。
「弟や妹か後輩か」
「五人共だね」
「そんな感じがするわ」
「そうだね、ドロシー達から見るとね」
「あの子達はそうでしょ」
「年齢的にもね」
「オズの国の人は歳を取らないけれど」 
 不思議の国だからです、ドロシーも他の皆も歳を取ることがないのです。そして死ぬこともないのです。この国では。
「それでもね」
「あの子達はだね」
「年下になるから」
「弟や妹に思えて」
「後輩にもね」
 どちらかにというのです。
「思えるわ」
「そうなんだね」
「だからあの子達と一緒の冒険はね」
「楽しいんだね」
「そうした子達と一緒にいるって思えるから」
 だからだというのです。
「楽しいし今もね」
「楽しみだわ」
「僕もだよ、五人共いい子だしね」
「凄くね」
「神宝は頭がよくて」
 まずはこの子のことをお話するのでした。
「いつも知恵を出してくれて」
「カルロスは元気でムードメーカーで」
「雰囲気をよくしてくれて」
「ナターシャはまとめ役というかリーダーで」
「皆を本当にまとめてくれて」
「恵梨香は皆のお母さん役」
「優しくて面倒見がよくて」
 皆のお話をしていくのでした。
「ジョージはいつも先頭にいてね」
「何でも率先してやっていく」
「五人共それぞれ個性が違っていて」
「いい感じで動いてくれてるのよね」
「そうなのよね」
 実際にというのです。
「だからいいのよね」
「本当にね」
 笑顔でお話します、そしてです。 
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