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星河の覇皇

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第六十二部第二章 苦戦の中でその十四

「誰もがな」
「休めば」
「持ち場を離れることは出来ないからこそ」
「配置についていましたが」
「それが長い時間続きだ」
 具体的に言うと二十四時間以上経てばだ、そうなればだ。
「疲れが溜まるとな」
「集中力が落ちますし」
「気力体力も消耗してな」
「それで、ですね」
「敗れていく」
 前線で奮戦していてもそれが続く訳ではないというのだ。
「それがあの戦役だった」
「数に敗れていましたね」
「しかしだ」
 それでもだというのだ。
「政治はまた違うな」
「そうです、時間をお作り下さい」
「わかった、そうする」
「それが政治の世界です」
「休む時間がないと言うのではなくだな」
「作ってです」
 その時間をだ。
「そして休むものなのです」
「そういうことだな」
「そうです」
 それで、だというのだ。
「そうされて下さい」
「総統になればだな」
「これまでもそうだったと思いますが」
「軍にいた時か」
「はい、閣下は宇宙艦隊司令長官や統帥本部長もされていましたが」
「その時にか」
「政治もされていましたね」
「軍政をな」
 その分野での政治をというのだ。
「していた、確かにな」
「その時は休まれていましたね」
「実際にそうしていた」
 そうだったというのだ。
「一時間でもな」
「そうですね、その時と同じです」
「そういうことか」
「だからです」
 それでだというのだ。
「政治の世界に入られましたら」
「休む時間は作る」
「戦場と違いますので」
「そういうことだな」
「そうされて下さい」
 こう話してだった、そのうえで。
 モンサルヴァートはそのスタッフと共に酒を飲みそれから休んだ、その次の朝だった。スタッフは朝起きてだった。
 まずはランニングをしてシャワーを浴びた、そしてホテルの食堂に入ると。
 モンサルヴァートが夫人と共にいた、その彼に挨拶をしてだ。
 そうして自身も朝食を摂る、そしてその後でモンサルヴァートと話すと。
 彼も完全に起きていた、その彼はこう言った。
「では今日はな」
「はい、今日もですね」
「演説だな」
「政治家はまずはです」
「演説からだな」
「はい、政治家は」
 彼等はだというのだ。 
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