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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第十一幕その五

「いや、有り難う」
「うん、これでね」
「全部お話することはお話したよ」
「これでいいかな」
「僕達のお話は」
「有り難う」
 帽子を取って頭を深々と下げて応えた先生でした。
「このことは動物園の人達にもお話をさせてもらうよ」
「僕達の飼育係の」
「あの人達にだね」
「今は水槽の中にいるけれど」
「コーナーに移るらしいし」
「それからのことを」
「聞かせてもらったから」
 生態系、それをというのです。
「だからね」
「うん、じゃあね」
「このことお話してね」
「そしてね」
「活かしてね」
「先生が」
「いやいや、僕は聞いて確かに学問に役立てるけれど」
 それでもというのです。
「君達がここで暮らす為にね」
「必要なんだ」
「僕達自身の為になる」
「そういうものなんだ」
「そうだよ、だからね」 
 先生はヒヤン、そしてハイ達にお話します。
「聞いたんだ、このことを飼育係の人にお話をして」
「その人達が僕達のお世話をしてくれて」
「僕達のことを知ってくれて」
「だからだね」
「このことは大事なんだ」
「それで僕達自身に聞いた」
「そうだったんだ」
「そうだよ、じゃあ飼育係の人達にお話をさせてもらうよ」
 こうしてです、先生はヒヤンそしてハイ達から聞いて書いたことを全てです、彼等の飼育係の人達にお話をしました。
 この時にメモのコピーもお渡ししましたが。
 そのメモを読んでです、飼育係の人達は驚いて言いました。
「これはまた」
「凄いことがわかりましたね」
「細かいところまで」
「ヒヤンやハイ達のことがわかります」
「こうした生態系だったのですね」
「そうだったのですね」
「はい、僕もです」
 先生もお話します、飼育係の人達に。
「いい勉強をさせてもらいました」
「これは凄い発見です」
「ヒヤンやハイは謎の蛇でした」
「沖縄に生まれ育っている私達から見てもです」
「非常に珍しい蛇でして」
 それでというのです。
「その生態は謎の部分が多かったです」
「それがここまでわかるとは」
「素晴らしいです」
「有り難いことです」 
実にというのです。
「いや、本当に」
「これだけわかれば」
「飼育に困りません」
「凄く役に立ちます」
「是非です」
 先生は飼育係の人達に笑顔で応えました。
「そうして下さい」
「そうさせてもらいます」
「実は我々も不安がありました」
「ヒヤンやハイ達をちゃんと飼育出来るか」
「このことがです」
「不安でしたが」
 それでもというのです。 
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