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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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進路指導のウィザード
  対魔法使い戦×黒幕の正体と対邪龍戦

「これで大丈夫ですよ」

「ありがとうございます、アルジェント先輩」

「アーシアの超弩級回復により全員回復出来た事が有難いです」

「ま、これも一真のお陰で禁手化出来たんだからな」

禁手化状態となってグレモリーとシトリーの眷属全員を回復を終えて、ファーブニルが言った事で色々と有難い結果となっている。第一ラウンドは絶対優勢としてだが、どうやら俺達も戦いたくてウズウズしている状態だ。今回初陣として来た粋怜と梨晏もだし、恋姫チームを前衛に出して悪魔達を後衛に下がらせる。俺らの出番=最前線でのお手本を見せる。

「さてと残った雑魚共を俺らの準備運動として動く、各チームの武器を擬態にして新参者の二人にお手本とした戦い方を見せろ」

「畏まりましたご主人様・・・・では我らが行きます。はああああっ!」

愛紗を先頭にして吶喊しに行くが、防御魔法を展開しても貫かれるのがオチな貫通ダメージ。狙撃銃を取り出した遠距離組である紫苑と桔梗、大鉄球と巨大ヨーヨーを持つ季衣と流琉だが今回地下空間なのでショットガンを持って撃っている。愛紗・鈴々・星・翠・蒲公英・恋・霞は槍だが、パワーとスピードが破格過ぎて先程の戦闘よりも倒し方が半端ない。

「梨晏は槍らしいんで、ついでに初陣として行ってこいや」

「やった!じゃあ行ってくるよ~一真!」

「エクスカリバーの能力がちゃんと使えるか確認としてな」

「あたし達も行っていいんだよね?『ついでに剣魂が使えるようにな』分かってるよ~一真!」

梨晏と吉音達も各アクセサリーから槍と刀となってから突撃しに行き、剣魂を出してそれぞれ暴れ回る。イリナと朱乃達は一度後衛まで戻らせたのは、まだリミッター解除する訳にはいかない。

出番が待てないヘラクレスはフライングスタートで行ったが、魔法使いに対して拳や蹴りを放つと同時に爆発する。近接戦が得意な朱金の剣魂であるハナサカにより、雪蓮達にブーストアップして露払いをしていた。

「私達でさえ苦戦しなかったのですが、既に全滅させているとは驚きです。これからの悪魔に必要なのは眷属トレーニングですし、ウチももっと鍛錬量を増やした方が良さそうですね。一真さん」

「その方が良いと思うな。シトリーも相当やっているが、グレモリーも過酷な修行をさせていてもね。剣魂もそうだが、エクスカリバーの力を全て引き出している。やはり鍛錬より実戦形式の方が戦い方を学ぶには丁度良い機会でもある」

「でも一真さんの力は本気のホの字を見せていませんしね。恋姫と大江戸の各チームは即席コンビネーションでも充分活躍してます」

「ソーナもシーグヴァイラもだが、俺達の本気を見たければ強敵が出ればの話になる。この先にて出ると未来予知でされているが、どんなのが出るかはお楽しみだな」

焔耶と桃子が持つ武器が似ている事から専用球をバッティングし、まるで投石器のように撃ち込む事で一撃必殺のようだ。真留のガラッ八にて銭金をキャッチし、高速で移動しながら弾道コントロールする。雷をプラスにして撃ち出す事で、威力調整バージョンの電磁砲。吉音と詠美は、マゴベエとタケチヨの羽ばたきを利用した刀に衝撃波を乗せた攻撃を使う。

「流石は鬼平と呼ばれた平良であり、はじめも居合い斬りに磨きが掛かっている」

「前使っていた刀よりかは使いやすいし、今の戦い方に関しても剣魂を再開発したお陰で今に至る」

「うんうん。カツの超音波でエコロケーションをして、目を瞑りながら周囲の状況確認出来るから~」

「さてと俺も少しは運動しないとな~行くぜ行くぜ行くぜ!」

超音波の周波数を上げる事で物体を切り裂くカツであり、愛紗達の先頭に立ちながら各属性を使った事でグレモリーとシトリーの眷属らは聞こえないように呟く。

「私達、二度と黒神と戦いたくありません」

「私もです。次やるとしても死にます」

「織斑らのライバルだと思ってたが・・・・どうやら俺らの想定外の力のようだな」

「一真の力を今まで見てきたがこれ程とは」

『味方で良かった』

最後の方は心の声として聞こえた俺であるが、各チームの戦い方を見学していた粋怜だけど途中から体術で戦っていた。で、しばらくするとスッキリした顔をした愛紗達だし魔法使い達は全滅となっている。上で待機している仲間らに伝えて、コイツら一団を全員捕縛して転移魔法でな。その時は流石のコイツらも慌てたけどな。

「上で待機してるCB側を呼んでここにいる全ての魔法使い達を捕縛する」

「ゲッ!俺達を捕まえる気だったのかよ!?た、ただの冗談じゃねぇか!『禍の団』の術者だけでいいだろうが!」

「ここまでしときながら今更逃げる気でいたのか?だったらただのバカだな、俺達がお前らを逃がすつもりは毛頭ない。ゲーム感覚で学園に襲撃したとしてもコイツらは許すつもりもない」

「俺達の学園に来たまでは良かったが、誤算があった事でお前らの策とやらは破壊してやった。さてとルフェイにゲオルグ、捕縛魔法をして上に送れ」

『禍の団』所属の魔法使いとその他を捕縛して転移後、外からも戦闘があったらしいけどブラック・シャークと各スタッフにより被害を最小限にして見せた。で、俺は転移魔法陣により全員移動させた。

それにしてもアイツらが言ってたリーダーが誰なのか知らん、到着したら超広範囲な白い空間で天井も高い事で俺らのドラゴン達が龍化となって戦えそうな場所。

「ほう。ここを探知されて来たようですが、ここは次元の狭間にて作った『工場』なのですよ。悪魔がレーティングゲームに使うフィールド技術の応用ですけどね」

「当たり前だ。ここを探知するのに時間掛からない程にな、それよりもお前がアイツらの言う『リーダー』か?」

第三者の声が聞こえたと思っても俺が自然に受け答えしてるんで、CB側以外の者らは先程見渡した時に見当たらなかった人影を発見した。距離を置いていて装飾の凝った銀色ローブに身を包む何者だ?声音的に若い男で背丈もあるが顔までは見えない。

「俺達の学園を襲撃して来たんでね、今度はこちらから来たついでに黒幕を探しに来たがお前がそうだな?」

「ええそうですよ。そちらに居るフェニックス関係者を捕縛して来るよう言っといたのですが、逆に捕縛されてこちらまで来るとは流石と言うべきですね」

「なら話が早いけどさ。フェニックス関連で魔法陣で調べるらしいが、体に害が無くともその情報だけはくれてやるよ」

「それについては助かりました。何せフェニックスの涙を作ろうとしても中々出来ませんからね」

そう言って情報を入れたUSBメモリースティックを投げた事で、相手側に届き中身を確認してたそうだが終えてから内ポケットに入れた。いくつか質問したが、コイツら『禍の団』所属で今はとね。

襲撃目的として魔法使い達を俺らに行かせたのは好奇心で来た元々所属していた者達。先程のは『禍の団』と『はぐれ魔法使い』の混合集団と言ってもいいかも。

「はぐれとテロリストと手を組みましたが、協会を追放された魔法使いとの混合チームとして配置してました」

「アイツらが使う術式に関しては、三大勢力の和平会議に出て来た魔法使いの魔法陣そっくりだったからな。どうせ頻繁に交流してたようだけど、協会が出した若手悪魔評価に関連していたしランクについて言及しながら攻撃してきた。さっきの集団戦でも悪魔達の力を関心抱いてたようだが?」

「ええそうですよ。私が説明しなくとも彼らが協会が出した評価に関して気になったようなので、自分らの魔法が通じるかどうか試したくなったと。若い魔法使いが多いので、自制心があるかと言えばないでしょう。『禍の団』で最大派閥を誇っていた旧魔王派と英雄派と言う二大派閥、今はそちらに所属してますが組織の勢力図が乱れてしまい彼らの意見が通りやすくなったと言う事です」

「組織内で権威と猛威を振るってたカテレア達と曹操達、お前らの言う二大派閥は俺らが吸収した事でそうなったしな。現在お前が一部指揮をしていて、アイツらの我が儘を叶えた結果となった。どうせ好きにやらせろ、と言う上からの意向もあっての事だろうよ。上の奴らも気にあるが、それより空間内にある『工場』と言うのが気になってしょうがないのだが」

結果的に言えば、旧魔王派も英雄派も俺らの仲間として取り込み、ルシファー達の親族だからと言う理由だけで保護した訳だ。ナイトメアで自由に暮らしているからなのか、今の暮らしが良いと言うし曹操達も捕獲ではなく救いの手を差した事で仲間にした。で、テロリストになる前よりも強くなれた事だから非常に感謝されてるしな。俺が先程から気になっている。

「織斑一真にはお見通しですか・・・・まあ今更何で隠すつもりはありませんがね」

「培養カプセルによる実験室みたいだが、機器に繋がれた数多くであるけど特にレイヴェルは目を逸らしても構わん。シーグヴァイラ、代わりに中身を確認して端末操作を頼む」

指を鳴らすと右手側の壁が作動し、下に沈み壁の向こうにあるのは沢山の培養カプセル。

「ま、一番見たくないのがレイヴェルだしね。色々と知ってるけど、貴方達はフェニックスの涙がどう言う風な製造方法なのか知ってるみたいね」

「ええそうです。純血フェニックス家の者が、どうやって製造してるか知ってますが貴方達の方が詳しく知ってますでしょう」

ソイツの言う通り詳細を言うけどさ、特殊儀式を済ませた魔法陣の中で同じく特殊儀礼済みの杯に満ちた水に向けて自らの涙を落とす。涙の落ちた杯の水が『フェニックスの涙』に変化し、心を無にして流す涙でなければ変化しないタダの水となる。感情の籠った涙、分かりやすく言うと『その者自身の涙』なので自らと他者の為に流した涙だと効果が生まれない。

「どうせアレだろう。ここが『工場』と言ったのは、これを魔法使い達が量産していたのだろ。上級悪魔フェニックスクローンを大量生産、カプセル内で涙を生み出せたがここは既に放棄された所だから機能停止させているんだろ」

「流石ですね。見ただけでコレをどういうのかを知る事を、偽の涙をクローン達により製造されていた。そちらに居るフェニックス家の者でも見るに耐えがたいですし、だから次期大公である者に代わりにさせているのですね」

「ここで生み出した涙を闇マーケットで流し莫大な資金集めの為、か。悍ましい限りだし、お前らがフェニックス家の者に手出しをしていた理由は作り出す精度を上げる為であり、先程くれてやったUSB端末に入ってるのは本物だが使うかに関してはお前次第だ」

「軽く見させてもらいましたが、これが本物だと思いましたし魔法使い達の研究ではフェニックスの特性コピーには限度があります。最終手段としてフェニックスの関係者を攫って直接情報を引き出す為です。結局の所、純血からでないと分からない事だらけでありまして。レイヴェル・フェニックスを連れ去る予定でしたが、先程のデータにより『涙』の精度アップして魔力の詳細データも入ってましたので助かりました」

レイヴェル以外はカプセル内に居るクローンの末路を見ているし、涙を流す者もいるが裏で『涙』の流通停止させた事で独自研究を始めたのか。ギャスパーに関する情報はあちらには無いが、闇ギャスパーに関しては今後になると分かる事なのでな。コイツの言葉は先程から淡々とし過ぎているし、感情込める事もなく他人事のようにして話していた。

「さて、我々が欲する要求の最後であり、貴方達のような強者と戦いたいと願う者が居るのでお相手をしてもらえますか?実は私にとって今回の襲撃目的理由がそれでしてね、魔法使い達の要望を叶えたのはあくまで『ついで』でした」

「強者、ねぇー。さっきの魔法使い達が雑魚だったからか、俺達にとって戦闘狂がおるから歓迎してやるよ」

そう言いながら巨大な陣形を作り出していくし、光が床を走り円を描いて輝く。やがて門のようなのが浮かび出すが、俺を呼び出す神門ではなく龍門のように思えると匙が漏らしながら言ってた。

「・・・・(ドラゴン)(ゲート)?」

「門にしては三つあるが、一体何を呼び出すのやら」

『相棒、緑だと玉龍なのだがアレはもっと深い緑と濃い黒だ。気を付けろ』

ドライグに言われて考えるが、龍門で呼び出すドラゴンには色が出ているが今出ているのは深い緑に濃い黒。ドライグは赤、アルビオンは白、ヴリトラは黒、ファーブニルは金、ティアマットは青、玉龍(ウーロン)は緑、ミドガルズオルムは灰色、タンニーンは紫となる。ついでに言うとアグニ=真龍は紅でオーフィスは黒と銀、あとサマエルは黒と灰色。

「三匹共、邪龍クラスで二匹が筆頭格だとすれば・・・・まさか!?」

「その通りでしてね。過去に深緑と黒を司るドラゴンと言えば邪龍クラス、もうお分かりですよね」

「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ」」」

そう言い放ち、龍門の魔法陣が輝きを一層深くして弾けた。白い空間全てを震わせる程の声量、それとも鳴き声が大きな口から発せられた。俺達の目の前で出現したのは、浅黒い鱗をした二本足で立つドラゴンと頭三口六目の容姿を持ち、龍のような体型をしている暗黒の龍に闇と混沌を象徴し、その姿は主に大蛇に見える龍。俺の未来予知はコイツらかと思いながら召喚させた男に言う。

「深緑が『大罪の暴龍(クライム・フォース・ドラゴン)』グレンデル、三首で翼を持つ黒いのが『魔源の禁龍(ディアボリズム・サウザンド・ドラゴン)』アジ・ダハーカ、銀色の三つ目を持つ暗黒の大蛇が『原初なる晦冥龍(エクリプス・ドラゴン)』アポプスか。邪龍のバーゲンセールだな」

「織斑一真の言う通り、この三体とお相手願いたいのですよ。どれだけ強いのか貴方達の強さに興味があると」

『グハハハハハハハ!久方ぶりに龍門通ったが、まさかお前らもいるとはな。さーて、俺の相手はどいつだ?いるんだろう?俺好みのクソ強ぇ野郎がよぉっ!』

『一緒に召喚されたと思ったらお前と一緒とは。ま、あそこにいるのは間違いなく強者だ!我と戦える者はいるようだ』

『同じく。こんな戦闘狂なドラゴンと一緒にされては困るが、我らはかつて滅んだ邪龍の一体で筆頭格だ。強い奴はいるのだろうよ』

巨大ドラゴン達は、牙の並ぶ口を開く様子を見てた。銀色に輝く双眸と眼光はギラギラと戦意と殺気に満ちていた、確かに面倒な相手ではあるがこれでやっと本気が出せると嬉しがっているCB側とハイブリッドの者達。どんな強者が出てくるかと思えば、邪龍筆頭格二匹と暴れ回るしか脳がないドラゴン。戦い甲斐はあるし、試したい技の初披露にもなる。

『・・・・何やら邪龍のオンパレードのようだが、俺的にはグレンデルだな。奴は暴虐の果てに、初代ベオウルフによって完膚亡きまでに滅ぼされたはずだ』

『ヴリトラの言う通りであるが、相棒らにとっては久し振りに力を発揮できる相手と見れる』

『私もそう思うが、グレモリーとシトリーの悪魔達にとって身に纏うオーラが禍々しい。邪悪でドス黒いが・・・・』

「これは驚きよね・・・・でも目の前に居るのはグレンデルにアジ・ダハーカとアポプス。何らかで蘇ったのかしら?」

「俺も驚いてるがグレンデルだけでも強敵と見える、しかし一真達にとっては戦闘狂に近い性格なのか楽しみだな」

「我らも驚いてるが、我達の敵ではない」

「我も。一真の敵ではない」

俺らのドラゴン達によるちょっとした会議となったが、会話を聞いただけでもこの後お楽しみになる戦いとなるに違いない。

高い攻撃力と防御力を誇り、特に鱗はドラゴンの中でも最硬クラスなグレンデル。戦う事が大好きな戦闘狂で、頭のネジが緩みまくりな性格を持つ。

千の魔法を操り、ゾロアスターの善神の軍勢に牙を剥き、英雄スラエータオナによって封印に近い形で滅ぼされたアジ・ダハーカ。

冥府と深い関わりを持ち、太陽神と敵対していたと言われているアポプス。と考えていると目の前に居る邪龍の口が開く。

『・・・・ッ!コイツはまた面白いじゃねえか、龍神二匹に二天龍までもがいるが何だお前らの格好は?』

『ついでに五大龍王の内三匹のヴリトラとティアマットにファーブニルがいるな。これはこれで面白そうだ』

『それと知らんドラゴンが居るが、何やらあの人間?に宿っているようだ』

「二天龍は既に滅ぼされて神器に封印されましたが、真龍と龍神はあの人間の仲間だそうで」

興味深そうに言ったグレンデル、アジ・ダハーカ、アポプス。知らんドラゴンと言うのは恐らくサマエルだろうが、蛇がエヴァに知恵の木の実について教え、エヴァとアダムはその実を食べる。その為、創造主たる神は蛇を呪ったのがサマエルだ。ローブの男により聞いた事で、邪龍達は大笑いする。

『グハハハハハハハハハハッ!んだよ、おめぇらもやられたのか!ざまぁねぇな!ざまぁねぇよ!なーにが天龍だ!滅びやがってよっ!まあだが確かになぁ!目覚めには良い相手だッ!』

『ほう。真龍と龍神があの男の仲間とは、相手にとって不足はないな』

『ついでに他の奴らのオーラは尋常の無い、とてもじゃないが悪魔達とは違う強者達だ。目覚めには最高の相手だ』

邪龍三匹の感想を言ってたが、グレンデルが言った事だけは訂正を入れたい気分だ。笑った後に戦闘態勢へ移行、両翼を大きく広げて体勢を低くしていた。俺達も戦闘態勢へ入るが、他の悪魔達とは違う力を見せる時が来たようだな。

「しょうがねえからやるとしようか。CB側と朱乃達ハイブリッドの内、アグニ&英雄チームは対アジ・ダハーカ戦、オーフィスとヴァーリチームは対アポプス戦。なお朱乃とソーナはアジ・ダハーカ、イリナと黒歌&白音はアポプスな。シーグヴァイラとレイヴェルの二人は報告書作成の為、記録係として頼みたい。他のチームは悪魔達の前で待機、俺はグレンデルとやるが、ちょいと一つだけ訂正を言っておきたい」

『何だ?この俺様に平気で語ってくる人間などいなかったが、俺様に何用だ?』

「二天龍は確かに封印されてしまったが、それはあくまで神器に封印されただけだ。ヴァーリ!」

「「来い、ドライグ/アルビオン!!」」

ヴァーリにアイコンタクトしてから手を向けて召喚用魔法陣を展開、ドライグとアルビオンを召喚後に魔神相剋者の力により無限の魔力によって封印前のデカさまでになった。ティアとファービニルもヒト化から龍化となり、匙も行こうとしていたが相棒であるヴリトラに停められる。黒幕であるローブの男も驚いていた。

「まさか二天龍も復活ですか!これは驚きですね」

「まあな。ついでに俺達のリミッターも解く・・・・黒の駒及びハイブリッドのリミッター解除!」

指を鳴らした瞬間、俺達の仲間達はリミッター解除によりオーラが増幅された。ソーナ達の力もそうだが、特にイリナの翼が一対二枚から三対六枚となる変化が生まれる。プロモーションではなく、創造神黒鐵の力を駒に込めた事で力が漲っていく事で悪魔達には無いオーラと力を感じる。

「私達は震えているのにこのオーラは何だ!今まで感じなかったオーラ、先程のイリナよりも強者を感じる程にパワーアップしたとでも言うのか!?」

「これが本来の力だと言う事です。先程まではセーブしてましたが、黒神とハイブリッドの者らがリミッター解除する事で今まで隠してきたのをお見せしますよ」

「まあね~さっきまでは準備運動に過ぎなかったけど、今なら真の力を発揮する事が出来る。ゼノヴィアには悪いけど伝説ドラゴンを相手にしたとして、アグニ達との鍛錬と真の力を発揮する事で邪龍相手でもね」

今まで違うオーラなのか、それとも隠された力が解放されたのかまでは分からんが。恐らくグレモリーとシトリーの者らは震えたとしても、今の朱乃達にとって震える所か本気が出せる事でワクワクしている。

「織斑一真、赤龍帝の籠手を持ちながら鎧を纏わないのですか?」

「ドライグ達を召喚したんだ、禁手化も出来るが俺はあえて本来持つ力で倒させてもらう。来い!黒鐵!」

『闇より暗き深淵より出でし―其は、科学の光が落とす影!』

我は黒鐵改となって大きさが違うので巨大化し、ドライグ達のような背へと大きくなった。邪龍達と黒幕の男もだが、この空間を更に広くした事で各フィールドには三つの空間内に居る。残った者らと黒幕が見学しているが問題ないだろう。

『我と龍化したドライグ達でコイツを倒す。アルビオンもこちらで戦ってくれ、ヴァーリは禁手化出来るから心配するな』

『『分かった!!』』

『久々に暴れるわよ!』

『俺から行くぜ!』

ちなみにファービニルはアーシア付近に居るし、ティアも我らの近くにいるので主な攻撃するのがドライグとアルビオン。互いの力を使ってグレンデルに攻撃するが、やはりと言うか効果が薄いと感じた。聖杯の力によって滅ぼされる前よりもパワーアップしている、二天龍の力があっても防御が硬いようだな。

『いい攻撃じゃねえか!第二の姿と言われた創造神黒鐵と戦える何て、今世は楽しみが一杯だぜ!』

『流石防御に限って最強と言って良い程だが、互いの拳と蹴りによる体術も出来るとはな』

我に向かっての体術もそうだが、剣を取り出してから向かうと奴の硬すぎる鱗によって余り効果が無かった。だが封印前の二天龍には流石のグレンデルでも退く時があるそうだからか、効果のある力を使った攻撃方法を取り入れる。

アジ・ダハーカと戦闘中の別空間では、ヒト化となったアグニに英雄チームと朱乃&ソーナ。ヘラクレスは近接戦で、朱乃とソーナによるフリーズボルトを使った物理攻撃を採用してな。

「いいか、剣を刺してもコイツには無駄だ。そこから爬虫類などの邪悪な生物が這い出して来る、ジャンヌとヘラクレスでの近接戦闘でも構わんしストフリモードでのフルバーストでも良い。他は効果のある攻撃をしろ!」

『分かった!』

「ついでに私とソーナによる合体技の初お披露目をしますわ」

「そうですね。本来ならもっと先になるはずですが、私だけなら使えないフリーズボルトとコールドフレアを使いましょうか」

『へぇー、流石は我の事を知っているな真龍。だけど我は、千の魔法を操る事が出来る。簡単に倒せる訳がなかろう!』

各属性の攻撃魔術、時間や空間の魔術・再生魔術・幻術と言った様々な禁術に精通してるようだが果たしてそうかな。ソーナ単体ではフリーズボルトやコールドフレアを使えないが、もう一人が他の属性を使えば話は別となるんで朱乃との合作。

物理氷技最高威力として溜め技、レオナルドによるアンチドラゴンモンスターに聖槍を持つ曹操は居士宝を発動させて聖槍を持たせる者達を行かせては将軍宝で攻撃。

「イリナは光の破壊光線をし、黒歌&白音の猫又姉妹は浄化モード発動。ルフェイはミストフィールド発動してからフェアリータイプでの攻撃、アーサーは聖剣での攻撃をするが禁手化出来る俺は遠くからの遠距離攻撃をする。美猴も猫又姉妹と同じような攻撃方法でな!」

「了解よ~これでも喰らいなさい!」

「「分かったにゃん!!」」

「ミストフィールド発動後、ヴァーリのみ効果がないので安心して下さい。対ドラゴン戦にて味方と敵で攻撃力がアップとダウンです・・・・あとは魔法使いとしての戦い方をします!」

「久々に本気で相手します、コールブランドとエクスカリバーでの二刀流使い。衝撃波を喰らいなさい!」

光の破壊光線をしながら空中に逃げるが、そこは猫又姉妹による火車攻撃によって浄化されていく。半減を使いながら味方に譲渡し、エクスカリバーの力をフルに使いながら指示を出すヴァーリ。オーフィスの攻撃を受けても引かないとは、普通なら退くはずだが流石は邪龍筆頭格と言ってもいい。フェアリータイプでの攻撃を遠距離から放ち、近接で剣を振り下ろすアーサー。

『流石に良い攻撃、アンチドラゴンによるフィールド魔法、だが我にはそんな攻撃は効きませんよ』

「ちっ!ならこれでどうだ『Half Dimension!』お前の力を半分にしてやる」

『な!我の力を半分にしている、このままでは不利な戦いになりますね』

「今、我と一緒に放って。ルフェイとイリナ」

闇が広がろうとしているが、ミストフィールド内では広がりにくくなっている。我らのとこでは拳や蹴りを放つが、両翼で避けられつつドライグとアルビオンによる火炎放射。多少効いているようだけど、やはりと言うか硬いな。

本来だとドライグが軽い幼児退行になり、そこまで追い詰める事が出来たのだろう?と未だに不思議とも言える。二天龍は女性の乳房とお尻で異例の進化を遂げたが、俺らには必要のないイベント。

『相棒、今何やら考えていたようだがそんなのは後回しだ。奴は硬い防御力を持ってるし、コイツは暴れたいだけしか脳がないドラゴンだ。やるなら徹底的に倒せ』

『丁度良いからサマエルよ、我の剣に力を籠めてくれないか?そうする事で最強の龍殺し剣となる』

『分かった!』

黒鐵改の剣が光出し、オーラが重力制御&空間切断から龍殺しに変化した。ドラゴンは最強の生物だし、龍王を越える凶悪なのは邪龍ぐらいだろう。例え攻撃力と防御力が復活前より上がったとしても、神の力とサマエルの力が合わさった力なら倒せる力。

『さてグレンデルよ、これで決めてくれるわ!』

『Boost!』

『Divide!』

『二天龍の力を合わさった力か、行くぜぇっ!黒鐵ぇぇぇっ!』

鞘に納めた剣を一気に抜くような抜刀術により、多少ダメージを受けた我だが勝敗はすぐに決した。グレンデルの腕や脚、身体中から切断による事で相当ダメージがヤバかったとしても、コイツにとって受けても楽しんでいるに違いない。戦いが終了したと思った我なのか、三つの空間から一つの空間へ戻ってきた。

『痛ぇな!最高に痛ぇぇぇよっ!でも良い攻撃じゃねぇかッ!グハハハハハハッ!面白れぇ面白れぇッ!この痛みってのが生きている実感を与えている!こっから、始まりだなっ!いいぜぇ!殺し合いだ、殺し合いぃっ!お前達と俺!どっちの体が木端微塵に吹き飛んで死ぬのか勝負といこうじゃねえか!黒鐵ぇぇぇ!!!』

『全く頭のネジが緩みっぱなしだな、だが俺達でさえ楽しいと思っているぞ』

『久々に我達でも本気を出す相手は見た事がない』

そう言いながら三体の邪龍達による攻撃を防いで、黒の拳撃でグレンデルを殴り飛ばした。アジ・ダハーカとアポプスもだが、それぞれの攻撃によって血を吐きながら血塗れになっても喜ぶ姿を見た悪魔達には参加出来ないと思ったに違いない。

「そこまでですよ。グレンデル、アジ・ダハーカ、アポプス。実験は成功しましたし、各チームによる調査に関してもですが充分過ぎる程です」

『止めんなよ止めんなよッ!こっからだ、こっからがぶっ殺しって奴だ!まずはお互い最高なハイテンションになってぶっ放すのが本番よッ!潰し合いもだが、あの時の無念を晴らすんだ!今度こそ思う存分喰らって壊してぶっ殺したいんだよッ!』

ローブの男が邪龍達に制止をかける。アジ・ダハーカとアポプスは攻撃を止めていたが、グレンデルはまだやる気だった。他の二匹も何か言いたそうだけど、グレンデルのような感じではない性格だからなのかもな。戦闘狂のコイツは凶暴過ぎるし、これ程戦意に塗れたドラゴンは初かも。

「・・・・また骸と化したいのですか?貴方達は調整段階なので、これ以上無理をすればどうなるか。例え頭のネジが緩んでいようが分かりますよね?」

『「骸」ね、やはりコイツらは聖杯によって復活したようだな』

『・・・・チッ、ったく敵わねぇな。それを盾にされたら止めるしかねえな』

それを聞いた途端に邪龍達のテンションが低くなり、戦意を無くした事で戦いは終結したかと思ったので我は影の中に入り元の姿へ。拳を納めた事で、ドライグ達も各相棒へ戻り龍化からヒト化へとなったティアとファーブニル。黒幕の男は耳元にある通信用魔法陣が出現し、耳を傾けると頷くようにしてこちらへ告ぐ。

「・・・・まだ戦いたいのなら今度はあちらでなら、良い報告として国連軍治安維持部隊と苦戦中との事。今度はそちらに行こうではありませんか」

『おほっ!今度は機械武装を持つブラック・シャークかよッ!たまらねぇなッ!と言う事でな、黒鐵に二天龍!お前らの遊びはお開きだが次だ次。次はアレだ、全員纏めて殺してやるからな?グハハハハッ!』

『グレンデルみたいではないが、また会おうぞ。ヴリトラ、ティアマット、ファーブニル!』

『あの戦闘狂ではないが、また戦おうぜ。夢幻と無限よ!』

龍門が開き、陣が深緑色と深い黒色の三つが発光しながら包み込んで行く。光が止むとグレンデル、アジ・ダハーカ、アポプスが居なかったが聞き捨てならないワードをアイツらは言った。今度はブラック・シャークとは、俺達の部隊と戦っていたのはアイツらだったとはな。確認後、ローブの男はフードを取っ払い素顔を晒した。銀髪の青年で、見覚えのある顔ではあるが銀髪の野郎は言うと納得した。

「私はルキフグス。ユーグリット・ルキフグスです」

「やはりか。グレイフィアによると死んだとされる弟らしいが、お前がボスな訳ねえだろう?一体誰が『禍の団』残党を纏めているのやら」

「『禍の団』現トップの正体は何れ分かりますよ」

面影のある青年だなと思えばグレイフィアの弟とは、全く驚き一杯であるけどユーグリットの言葉を聞いて俺は一人で納得していた。

「その言い草だと、駒王町に侵入して魔法使い達を招き入れたのはテメェだな?グレイフィアと同室のオーラであれば、結界を通過出来ても可笑しくねえもんな」

「まあそうですが、グレモリーの従僕に成り下がった私の姉であるグレイフィア・ルキフグス伝えて下さい。『貴女がルキフグスの役目を放棄して自由に生きるのなら、私にもその権利はある』とね」

「その言葉、そっくりそのまま伝えておくとしよう。今度は戦場でな」

「私もですよ。今度は邪龍相手ではなく、私自身の手で倒させてもらいますから」

黒幕の男とされたユーグリットは転移魔法陣にて消えて行く。と同時にこのフィールド全体が消滅する勢いを持っていたが、俺が空間崩壊を停止中に各転移魔法陣を展開して脱出態勢を取る。

朱乃らが上で戦ったフィールドまで戻る為のを展開、皆は魔法陣の中央に集まって先に脱出した。停止中に培養カプセル全部を転移させて調査する為、シーグヴァイラとレイヴェルによって準備完了後に俺達は空間切断で脱出した。 
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