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ガンダムビルドファイターズ ~orbit~

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ガンプラ関ヶ原バトル 前編

 
前書き
どうぞ!心はいつも自由(フリーダム)です!
今回は知ってる人は知ってる!知らない人は本当に知らない『ガンダムビルドファイターズ 炎トライ』の機体、キャラが出てくる話です!知らない人はWikipediaかGoogleで検索してみてください!結構面白いですよあれ!
というわけで、私も久々にまともというか、書いてて楽しかった話なので、早速本編をどうぞ! 

 
「ああ。その大会っていうのは────」





ーーー--





「ガンプラ関ヶ原バトル、か…………」

翌日。俺、サオトメ、ミト、イチノセの四人はこの大会に来た。ムウは別件で仕事があるため、同行してこなかった。

「細かいルールは大雑把に説明するが、東軍と西軍に分かれて、相手の大将を倒した方が勝ちだ。
ちなみに、今回の参加者の数はきっちり五百対五百の千人だ」

「千人か…………やっぱり結構いんな」

小さい頃に何度か見たことはあるが、そのバトルはとても激しかった。大会名に恥じぬような、関ヶ原を再現したバトルだった。

「超大規模な大会だからな。こんな機会を捨てるのは勿体ないってことで、トウイとサオトメと話し合ったんだ。ちなみに、俺らは西軍だ」

「分かりました」

「あと、俺達の大将はソガ ショウタで、機体はメッサーラSSカスタムを使用する。ここら辺じゃ有名な上、実力もかなり高い。適任だろうな」

「ソガ ショウタ…………じゃあ、やっぱりアイツらもいんのか」

辺りを見渡し、おそらくいるであろう人物を探す。しかし、人数が千人もいるというだけあって見つけることは出来なかった。

「まっ、いいか。あの機体なら嫌でも目立つだろうし」

あまり気にすることなく。大将であるソガ ショウタに視線を向ける。作戦を決めておきたいということで西軍の奴等を呼んでいた。

「カグラ。昨日はみっちり叩き込んだんだ。自信を持ってやれよ? 」

「はっ。あたりめぇだ。言われるまでもねぇよ」

「威勢だけじゃないことを祈るけどな。よし、行くぞ」





ーーー--





作戦が説明されたあと、すぐにバトルが開始された。

前衛、中衛、後衛の三段構え。機体をローテーションしていき、相手の陣形を削り取り、敵大将を討ち取るらしい。

「けど、やっぱりそう簡単にはいかねぇよな! 」

俺達四人は中衛で戦闘を繰り広げているが、前衛の方からもの凄い勢いで押されていることに気づく。

その最前線にいるのは、ターンエーの改造機であるターンエーガンダムシン。ユニコーンガンダムの改造機であるフルアーマーユニコーンガンダム極の二機だ。
その二機は俺も見たことがあり、そのバトルを見た感想は、大人気ねぇ…………だった。

「正直、敵に回んねぇで欲しかった相手だ………」

「このままじゃじり貧だ!どうします、イチノセ先生! 」

「俺だったら右翼左翼に展開し、囲うように外側から攻撃を仕掛けるな」

「もしくは中央突破だ。けど、さすがに俺もあの二機を相手にするのは難しいな。となると、イチノセの案がいいと思う。大将に確認してくれ」

「分かった」

イチノセは戦闘を繰り広げながら、大将に作戦を伝える。

「いいだとよ。こっちにもあの二機を抑えられるファイターがいるっぽい。その間に俺達は展開し、削るぞ」

「よし、分かった」

俺達は前衛と交代しつつ、翼を広げるように展開する。その際にターンエーガンダムシンとユニコーンガンダム極の攻撃が放たれたが、アウローラガンダムがビームサーベルで攻撃を弾く。

「よし!行くぞ! 」

すぐに距離を取り、アウローラガンダムは先導して陣形を展開していく。そして迫り来る敵を次々と撃破し、ようやく大将の姿を確認することが出来た。それはSDをベースとした黒魔神と呼ばれる機体だ。

「あれが大将か…………骨が折れんな」

「だが、相手にとって不足無しだ。それに、ここまでは順調でもあるし」

「ああ…………けど、まだあの機体の姿が確認でき───」

と、話している間に、横からアラート音が鳴り、条件反射でシールドを構えて攻撃を防ぐ。

「ぐっ───! 」

だが威力も高く、そのまま弾かれるように機体のバランスが崩れる。その時、第二射の砲撃が向かってきた。

「はあっ! 」

攻撃とアルケオニスガンダムの間にアウローラガンダムが割り込み、グラディウスRで砲撃を斬り裂く。そして青白い粒子を纏い、斬撃波を放って反撃する。

「来たか…………! 」

その言葉が耳に入ると共に、砲撃してきた機体を見る。その機体は炎のような改造を施された、ウイングガンダムゼロが接近していた。

「ウイングガンダムゼロ炎…………いや、あれから更に改造が加えられていやがる! 」

ウイングガンダムゼロ炎をベースに、頭部アンテナの変更。胴体の鎖骨に当たる部分や、肩の先端。リアアーマーの外側一周にふくらはぎ等に、炎ようなクリアパーツを増設。脛にある赤いクリアパーツは大型化。
そして炎を型どったような翼にも、外側一周に赤いクリアパーツを増設にし、ハイパーカレトヴルッフの刃も赤いクリアパーツにされていた。そして、主武装であろうフェザーブレイド炎も、刀身が赤いクリアパーツだ。

ウイングガンダムゼロ炎はツインバスターライフルをバックパックの翼に収納し、手に持っている大剣、フェザーブレイド炎を構えた。

「イチノセ!ミトを連れて先行しててくれ! 」

「分かった…………行くぜミト」

「は、はい! 」

「サオトメ。俺はどうすればいいんだ? 」

「お前は────」

サオトメが言い切る前に、ウイングガンダムゼロ炎のフェザーブレイド炎が斬り払われた。アウローラガンダムはグラディウスRで攻撃を受け流し、反撃に水平に斬り払う。だがウイングガンダムゼロ炎はフェザーブレイド炎を翻し、攻撃を防ぐ。

ウイングガンダムゼロ炎はそのままグラディウスRを弾き、縦に一閃してきた。アウローラガンダムは半身になり攻撃をかわすが、途中で軌道を変えたフェザーブレイド炎が迫る。それでもグラディウスRで上へと弾き、右肩から左腰にかけて斬り下ろす。

それでもウイングガンダムゼロ炎はフェザーブレイド炎を翻し、グラディウスRを防ぎ、つばぜり合いとなる。

「ゼロ炎のユウセイ…………噂通りの強さだな」

『そっちもな、サオトメ ヒロヤ。伊達に全国優勝したことだけはあるな』

「そりゃどうも、なっ!! 」

お互い相手を吹き飛ばす勢いで剣を振るったが、双方共後退りする程度ですんだ。

『なら、ウイングガンダムゼロ炎(スリー)が相手させてもらう! 』

フェザーブレイド炎を構え直し、ウイングガンダムゼロ炎参は再び接近してきた。

「カグラ!今は大会中だが、バトルを見て学べ!そして、自分がやるべきと思った事をやれ! 」

アウローラガンダムはグラディウスRを構え、ウイングガンダムゼロ炎参との距離を詰める。お互いが間合いに入ると、すぐに剣撃を打ち合う。その実力は、以前俺達と戦った時よりも断然に高かった。

「…………あれが、サオトメの本来の実力って訳かよ……」

そう呟きながらも、バトルを見る。もちろん大会中でもあるため周囲に気を配り、迫ってくる敵は撃破する。





ーーー--





ギン!

ガン!

ギィン!

何度も剣撃を交わし、実力は拮抗しているかに見えた。だが、それでも大剣相手ではこちらがやや押されぎみであった。

フェザーブレイド炎は、特殊な樹脂で作られており、大剣であってもとても軽く、威力も切断力も高い。オマケに刀身は炎クリスタルであるため、粒子で構成される炎を纏いやすくなっている。

「やっぱり炎が原因か…………」

一番最初に打ち合った時に感じた、グラディウスRの本来の性能を引き出せないことだった。

「けど、関係無い!いつも通りに戦うだけだ! 」

グラディウスRに粒子を纏わせ、一気に七連撃を叩き込む。

『ちっ! 』

フェザーブレイド炎を振るって防がれるが、それでもウイングガンダムゼロ炎参は後退りさせる。

『剣の実力は互角ってわけか』

「そのようだな」

『なら、そろそろ二本目を抜いたらどうだ?手加減をしているようには感じなかったが、本来二刀流だろ? 』

「そうしたいのは山々だが、あいにく後輩が一刀流なんでな。二刀流じゃ参考にならないんだ」

『後輩?…………そういうことか』

「ああ。けど、流石にきつくなってきたしな。使わせてくれよ」

『安い挑発だが…………いいぜ!使わせてやるよ! 』

ウイングガンダムゼロ炎参はフェザーブレイド炎を構え、先程とは比べ物にならない速度で炎の筋を走らせた。
それに対し、グラディウスRに粒子を纏わせて攻撃を防ぎ、反撃に左肩から右腰にかけて斬りおろす。これも先程とは比べ物にならない速度の反撃だ。

しかし、ウイングガンダムゼロ炎参はきっちりと反応し、グラディウスRを防ぐ。そしてフェザーブレイド炎を斬り上げてグラディウスRを上に弾き、両手でフェザーブレイド炎を縦に一閃してきた。

「っ───! 」

辛うじて横に飛んで攻撃を交わし、グラディウスRを水平に斬り払う。ウイングガンダムゼロ炎参は屈むように回避し、フェザーブレイド炎を水平に斬り払った。

機体を宙返りさせ、逆さまの状態でグラディウスRを水平に斬り払ったが、ウイングガンダムゼロ炎参の左肩の先端を少し切断する程度だった。

『ちっ────! 』

ウイングガンダムゼロ炎参はすぐさま反撃し、フェザーブレイド炎を振り上げた。グラディウスRは振るったばかりで防ぐのが間に合わず、胴体に切り傷が入った。

「くっ! 」

お互い再び距離を取り、武器を構えて対峙する。傷は浅く、バトルをするのに支障は無い。

…………挑発しといてなんだが、やっぱり強いな。今のも危なかったし。

左手を構え、ビームサーベル、レイザーブレイド、ソードファンネルⅡ、ルミノックスLのどれかを抜刀するか考える。

「…………いや、まだもう少し粘ってみるか」

アルケオニスガンダムへと一度視線を向け、グラディウスRを構え直す。そしてバスターソード級の粒子を纏わせ、斬撃波を飛ばす。

『っ! 』

ウイングガンダムゼロ炎参は斬撃波を回避し、フェザーブレイド炎を構えて接近してくる。こちらも距離を詰め、再度粒子を纏わせてフェザーブレイド炎と激突する。

『結局使わねぇのかよ』

「もう少し粘ってみると思って、なっ!! 」

フェザーブレイド炎からグラディウスRを離し、フェザーブレイド炎を上へと弾く。

「フォース・ツヴァイ!! 」

粒子を纏ったグラディウスRを振るい、縦に四角形を描くように叩き込む。そして水平に斬り払い、勢いを利用して一回転してもう一度水平に斬り払う。

『くっ! 』

最初の四連撃は防がれたが、五撃目でフェザーブレイド炎の刃を切断することが出来た。そして最後の攻撃でウイングガンダムゼロ炎参の胴体に切り傷を付けた。

ここだっ───!!

グラディウスRを縦に回して構え、次の攻撃へと繋げる。

「グライシス!! 」

バスターソード級の粒子を纏ったグライシスRを水平に斬り払い、ウイングガンダムゼロ炎参に追撃する。

『…………ここだ! 』

ウイングガンダムゼロ炎参は切断されたフェザーブレイド炎を投擲してきた。その軌道は無防備である左半身を狙われた。切断された刃とはいえ、斬れない訳ではない。

なんとか半身にしてフェザーブレイド炎をかわそうとするが、左肩に切り傷が出来る。ウイングガンダムゼロ炎参へと視線を向けると、そこには、がら空きになった左側の懐に潜り込み、ハイパーカレトヴルッフ炎を両手に構えたウイングガンダムゼロ炎参が映った。

『拳征剣!! 』

左逆手に構えたハイパーカレトヴルッフ炎が、がら空きの左半身に向けて振るわれる。グラディウスRを斬り払っている状態だが、防ぐには間に合わない。

「っ────! 」

だが、ウイングガンダムゼロ炎参が視界に映った瞬間に、鞘に収まっている剣、ルミノックスLを抜刀していた。ルミノックスLは粒子を纏っており、そのままハイパーカレトヴルッフ炎の攻撃を防ぐ。

ルミノックスLとハイパーカレトヴルッフ炎が激突した瞬間、二機を中心に衝撃波が広がった。それほど威力の高い攻撃がぶつかり合ったということだ。

「おおおおぉぉぉぉぉぉぉっ! 」

グラディウスRに纏っていた粒子は拡散していたが、反撃でウイングガンダムゼロ炎参に向けて突き出す。

ウイングガンダムゼロ炎参は右手のハイパーカレトヴルッフ炎でグラディウスRを弾き、逆手から持ち変えた左手のハイパーカレトヴルッフ炎で右腰から左肩にかけて斬り上げてきた。

だが、ルミノックスLで斬り上げるように攻撃を弾き、グラディウスRで左肩から右腰にかけて斬りおろす。しかし右手のハイパーカレトヴルッフ炎で防がれ、つばぜり合いとなる。

 
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