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オズのビリーナ

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第七幕その四

 皆でその場に腰を下ろしてテーブル掛けを囲みます、そうしてブイヤベースやトマト、それにハンバーグにパンも食べるのでした。
 パンにたっぷりと苺のジャムを塗ってです、ナターシャは言いました。
「パンのジャムは今は苺だけれど」
「他にも色々あるわよね」
「はい、林檎もブルーベリーもありますよね」
 トロットに笑顔で応えるのでした。
「どれもいいですよね」
「私どれも好きよ」
「オズの国のジャムはどれもとても美味しくて」
 そのジャムを塗ったパンを食べつつの言葉です。
「私大好きです」
「私もよ」
 トロットは林檎のジャムを塗って食べています。
「あとバターやマーガリンも好きよ」
「そちらもいいですね」
「その時々で、ね」
「塗るものは変えてそれで食べる」
「パンの食べ方ね」
「僕はそのままでもいいかな」 
 神宝もパンを食べつつ言います、今はマーガリンを塗っていますが。
「お饅頭みたいに中があったら一番だけれど」
「チーズを挟んでも美味しいよね」
 ジョージは実際にチーズを上に置いて食べています。
「特に溶けたチーズがね」
「お肉とかを挟んでもいいしね」
 カルロスは今はそのまま食べています。
「パンは何でも合うよ」
「そうよね、私は基本御飯だけれど」
 そう言う恵梨香も今はマーマレードを塗って食べています。
「パンは何でも合うわね」
「そうよね、私もそう思うわ」
 トロットはハンバーグも食べました、フォークとナイフで切って一口ずつです。
「ただ、どっちを食べてもね」
「美味しいですよね」
「パンも御飯もね」
「どっちも主食ですね」
「そういえばパンを食べたら頭がよくなるとか先進国は皆パンとか」
 不意にナターシャはこんなことを言いました。
「日本でそんなこと言った大学の先生いたそうね」
「またそれは変なことを言うね」
 キャプテンはナターシャのそのお話をブイヤベースを食べながら聞きました、それで首を傾げさせて言ったのです。
「そんなことはないよ」
「そうですよね」
「パンを食べて頭がよくならね」
 それこそというのです。
「誰も苦労はしないよ」
「そんなことで頭はよくならないですね」
「ムシノスケ教授にそんなことを言ったら」 
 オズの国一番の学者さんにです。
「すぐに違うと言われるよ」
「あの人は絶対にそう言いますね」
「何の根拠があって言ったのかな」
 キャプテンの首は傾げさせられたままでした。
「その大学の先生は」
「そんなこと言ったら私はどうなるのよ」
 ここで言ってきたのはガラスの猫です。
「私何も食べないわよ」
「そうそう、それじゃあどうしようもないじゃない」
 エリカも言います。
「私だってパンは食べないわよ」
「その大学の先生は頭が悪いかおかしな人だったのよ」
 ガラスの猫は言い切りました。
「何も食べない私はこんなに頭がいいのにね」
「そこで自慢しないの」
 トロットはガラスの猫のそうしたところはすぐに注意しました。 
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