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転入生3

作者:占い師
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転入生3

 
前書き
転入生が登場しました。

カタン・・・。

 

 
優しいのか?まあいい。
一番気になったのが、名前のことだ。
先生は「綾瀬月影」と黒板に書いていたが、本人は黒板に「綾瀬月華」と書いていたのだ。

絶対に「綾瀬月華」に決まっているだろう。しかし、先生が黒板の文字を間違えるとは・・・。
先生としたことが。転入生に失礼だろう。

転入生と先生とほかの生徒は気づいていないから、きっと転入生もバカなんだろう。
それにしても・・・・・・・。

転入生は偉そうだなあ。ちょっとくるっているけど、偉い。って、感じかな?

そんなこと言っていたら、色々と終わっていた。転入生が隣から話して来た。
「英語、話せる?」
えっ、は、話せ・・・る・・・よ。
「そうなの。じゃあ、たまにだけ英語で話してもいい?」
い、いいよ。
「ありがとう!英語話せる人、いたんだ!」
実は、全然話せない。でも、偉そうだから、一番最初の友達になりたくて・・・。
「起立」
ガタガタガタガタ。ひ~。この音キラ~い!
「注目」
サササッ。
「礼」
「ありがさよなら~う。え!?ワハハハハハ!!誰だ、間違えたのは。あはははは!!・・・・」
ん!?あ・り・が・さ・よ・な・ら・う!?「ありがとう」と「さようなら」が混じった言葉?いやいや、
言葉なわけがない。ちょっと苦手なのが、みんなの笑い。止まらない。 

最近の小学生は、このようなパターンが多い。特に挨拶する時だ。
「人は誰でも間違えるから、こうなるのも、当たり前のこと。ささ、もう一回挨拶だ。日直」
「あ、ハイ・・・・・・」
みんなの笑いが止まった。僕は安心した。
「注目」
「ププッ」
「誰だー!笑ったのはー!」
一回静まっても、笑う人はいるに決まっているだろう。もしかして・・・。
「もう一回やるぞ。日直」
「ハイ。ちゅ、注目」
ピシッ。
「礼」
「さようなら」
あ。やっとそろった。
「ハイ。さようなら」
バタバタバタ。うるっさ。
この時間、何分かかったんだろう。習い事している人にも失礼だなあ。
まあ、僕は何も予定がないから別にいいんだけどねえ。

「綾瀬さん、ちょっとこっちに来て下さい」
「ハイ」
ん。何の話だろう。スパイみたいに追ってみよう。
「あの、これから学校のことを話します。お家の方々が来ると聞いているんですが・・・」
「その話は聞いておきました。三時半ごろに来るとおっしゃっていました」
「そ、そうでしたか。じゃあ一応、来るまでクラスの生徒をご紹介 しておきます」
「ハイ」
「この紙に五年一組の生徒各自のプロフィールが書かれてありますので、これで覚えてください」
「番号順じゃ、ないんですが」
「何か」
「え、あ、いや、なんでもないです」
「・・・ハイ」
「えっと・・・、田島千之助くん・・真越奈々子さん・・佐々木媛柚さん・・ラスパ・テリくん・・加藤莉奈さん・・相川比呂・・・?あ、隣の席の男の子ね。・・迫李花楓さん・・曾村武瑠くん・・・・・」
僕の名前が出た!                
                  十分経過・・・
ガラガラガラガラ・・・・・・・・・。
「あ、ママ。パパ。先生・・・」
「え?あ、お父さんお母さんですか。こんにちは。担当の松井です」

両親、廊下にいたっけ?教室のほうばかり向いていたからわかんなかっただけかな・・・?

ドアが邪魔で全然見えねー。しかも両親がー・・・!でも動かすと立て付け悪いから音鳴るし・・・。
まあいいや。帰ろ。
 
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