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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第三幕その七

「困ったことです」
「本当にそうですね」
「全くです、それと」
「それと?」
「いよいよですよ」
 ここで上の方を見上げた真喜志さんでした、階段の上を。
「お城の一番上に着きます」
「そうですか、いよいよですか」
「はい、そうです」
「ここまで長かったね」
「全くだよ」
 動物の皆もここで言います。
「階段ばかりでね」
「ここは日本のお城の多くと一緒かな」
「岐阜城とかね」
「そうしたお城と同じだよね」
「一番上まで登るのがここまで大変だと」
「攻めにくいだろうね」
「そこも考えられているよ」
 まさにと答えた先生でした。
「このお城はね」
「ああ、やっぱりそうなんだ」
「いざという時に備えて」
「それでなんだ」
「こんなに登るのに大変なんだ」
「王宮は守ることも大事だからね」
 それ故にというのです。
「このお城はこうした造りなんだよ」
「敵が攻めてきても疲れる様に」
「そして守りやすい様に」
「こうした場所に建ててなんだ」
「こんな造りなんだ」
「そうだよ、そして遂にね」
 登ってきただけにというのです。
「上に着くからね」
「そして王宮をだね」
「観るんだね」
「そうするんだね」
「その通りだよ、では行こうね」 
 こうしたことをお話してでした、皆は首里城の王宮に着きました。動物の皆は一緒に王宮の前に来てその周りを見回してです。
 そのうえで、です。先生に言うのでした。
「いや、天守閣はなくてもね」
「ここも凄くいい場所だね」
「立派な建物があって」
「流石に王様がいた場所だね」
「そうだね、この建物は」
 先生も王宮のその立派な建物を観て言います。
「王様がいただけのことはある場所だね」
「ここに琉球王がいたんだね」
「沖縄の王様が」
「そうなんだね」
「それでだけれど」
 ふとです、ホワイティが言いました。
「沖縄の王様はどうなったのかな」
「もう沖縄は日本だしね」
 トートーも言います。
「王家はないからね」
「若しまだ王様がいたら」
 ダブダブが言うにはです。
「沖縄は国だよね」
「日本に入ったからもう王様はいないね」
「そうよね」
 チープサイドの家族もお話します。 
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