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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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進路指導のウィザード
  停戦協定からの今後の予定×いつもの風景とファーブニル

吸血鬼会談から数日が経過した夜中、俺は人間界本家に居てカーミラ側からの連絡が無いので動こうともね。部室に居ても居なくとも同じだし、とそう思いながら寝ようとしたら床から連絡用魔法陣が来た。コイツは書類に織り込んであった魔法陣、拒否する事なく浮かぶのでやっと来たようだな。魔法陣に立体的に出たのはエルメ。

『聞こえますでしょうか?織斑様』

「おう、聞こえるぞエルメ。まあ今は兵藤一誠の姿だが、本来の姿として戻った方がよさそうだな」

『では織斑様の姿が見えたら、ぜひ会わせたい御方がおりますので少々お待ち下さい』

「そうするわ」

と言う事で電気を消していたが、立体魔法陣に映りやすいよう暗くして本来の姿へと戻る。兵藤一誠の姿よりも織斑一真の姿にチェンジ、そして数分経つと再びエルメともう一人の女性が出てきた。金髪ロングであったが、顔色はエルメと同じぐらいで美貌もだが吸血鬼の女王だからか威厳を感じた。

『初めまして、私の名はモニカ・カーミラ。カーミラ側の女王をしておりますが、貴方様が創造神黒鐵様だと言う証拠はありますでしょうか?』

「証拠ならこのオーラを見れば分かると思うが・・・・一応6対12枚の翼でも出しとくか。これでも俺を人間だと思うか」

創造神黒鐵のオーラを出して第一の姿である大天使化だが、目と翼以外は人間の時と同じ黒い戦闘服を着ている。目の色が緑と青のオッドアイで、あちら側にもオーラを送っている。

『オーラと言いその御姿と言い正しく創造神黒鐵様、この前あった会談では大変失礼な事をさせました。噂程度でしか知りませんでしたが、まさか近くに居るとは思いませんでした』

「人間時は織斑一真か兵藤一誠と名乗っているが、それについては既に謝罪済みだから何ともないさ。それよりお前らの答えを聞きたい・・・・モニカは休戦か停戦のどちらなのだ?」

『それでは織斑様と呼ばせてもらいますが、別の姿では別のお名前で呼ばせてもらいます。答えは停戦で本来だと休戦なのですが、三大勢力と別勢力と一緒に会談を受けた事により、私の考えはすっかり変わりましたの。ぜひ織斑様との停戦協定をしたいと思いますし、三大勢力との停戦協定に仲介役としてやってくれるなら幸いです』

「俺で良ければ仲介役を引き受けよう。三大勢力と別勢力であるソレスタルビーイングは、敵だと認識しない限り攻撃しない。元々三大勢力トップ陣とは盟友関係であるし、各神話からも和平に応じたいと言ってくる程だ。停戦協定と和平同盟する為、先にヴァレリーが持つ聖杯から解決せねばならん。吸血鬼側にグレモリー眷属の『王』リアス・グレモリーと『騎士』の木場祐斗、堕天使総督アザゼルをそちらに向かわせる。二人はヴラディ家に行かせて、アザゼルをそちらに行かせて会談させようと思うのでな」

『既に策を練っているとは流石ですね。お考えは分かりましたが、もし威力偵察される方が何らかの事件に巻き込まれた場合はどうされるおつもりですか?』

「動きがある次第、俺らCB側による武力介入を開始するつもりだ。黒神眷属とグレモリー眷属にて行くが、もし聖杯で滅んだ魔物なのか邪龍までは知らんが俺らが滅ぼすんで安心しとけ」

『畏まりました織斑様。では総督様にお伝え下さいませ・・・・我々カーミラ派は三大勢力に和平と停戦を応じると。仲介役は織斑様ですので、そこはお忘れなくお願いします。ではこれにて失礼致します』

そう言って立体魔法陣が消失した事で、俺はすぐに量子変換機でバイクを取り出して裏庭から外に出た。人間界本家から旧校舎までバイクで一直線で行き、バイク音が聞こえたのか窓から朱乃がこちらを見ていた。旧校舎前で空間に入れてから部室に入る様子を見た朱乃は、こちらに俺が来る事を伝えて全員集合させた。そんで部室に行くと全員+アザゼルも居た。

「朱乃から一真が来たと言ってたから全員集まったけど・・・・吸血鬼側から連絡でも来たのかしら」

「ああ。カーミラ派女王であるモニカ・カーミラにより、直接会話をしてこちら側に伝言をな。和平に応じ停戦すると言ってたし、モニカは俺が居た事により考え方を変えた。三大勢力と吸血鬼との仲介役を俺がやる事だ、と言う訳でリアスと祐斗とアザゼルを吸血鬼側に行ってもらう」

「話が速くて助かる。なら今から打ち合わせをするんで、日本を発つスケジュールを決めようか。ついでにアーシアに伝える事があるんで、同席で構わいよな?」

俺が伝えた後、隣の部屋で打ち合わせをするが何故かアーシアも一緒となったので疑問に思えたがまあいっか。朱乃と白音に関して何か分かり次第、教えてもらうよう伝えて紅茶を飲んでから再びバイクを取り出す。人間界本家に帰宅してリビングへ戻ると、ヴァーリチームと英雄チームが集まっていた事でバイク音を聞いてきた様子。あとルシファー達六人も居たけどな。

「一真、帰ってきて早々だが何かあったようだな」

「例の吸血側から連絡があってな。詳細を言うとカーミラ派の女王であるモニカ・カーミラから直接会話してな、あちら側の考え方が変わり休戦から停戦にする事で和平に応じる事になった。仲介役を俺がする事となり、和平同盟やら停戦協定に関しても」

「話が早くて助かった訳だが、カーミラ側とツェペシュ側とも和平に応じさせようと考えているんだろ?」

「そう言う事だ曹操。吸血鬼の両派閥が停戦を受けたら、こちら側としても非常に有り難い事になるだろう。応じればの話だがな」

皆が納得後、吸血鬼側に向かわせたリアス達に何かあれば俺らも行くと告げると二チーム共やる気を出していた。真龍と龍神も一緒の方が助かるし、何らかのイレギュラーがあったとしてもこの人数での戦力は強力である。神滅具持ちは五人だし、邪龍が出てきても倒せるような策をいくつか持たせている。

「ところで一真。ヴァーリから聞いたんだが、邪龍が復活したと聞いたが本当か?」

「滅んだはずの邪龍を聖杯で復活させていると思うが、何やら『禍の団』は滅んだ魔物=邪龍を探している様子だ。ほとんどの情報元は国連軍関係からな」

「確か国連軍ブラック・シャークを全世界から派遣させて、治安維持部隊として活動しているらしいと私の情報収集でヒットしているわ」

「まあな。元は数万人居た部隊を分けていたし、全員ISやら量産型聖剣エクスカリバーと銃火器で戦うスタイル。滅んだ邪龍で面倒なのは筆頭格と言えば分かるよな?」

「確かにそうだよねー。特に面倒なのはアジ・ダハーカかな?千の魔法を駆使して敵対勢力を苦しめて、更に剣を刺してもそこから邪悪な生き物が這い出てくるんだよねー。倒すとするなら一撃必殺の技か捕獲して私達の仲間にすれば良いんじゃないかな」

レヴィアタンの言う通り、既に邪龍専用ボールを開発して持たせている。俺の剣で倒しても復活するのは面倒なので、専用ボールで邪な部分を取り払って神龍として生まれ変わるようにな。創造神黒鐵の力もいいが、神クラスの魔法使いでも封印解除出来ないようガチガチにしないと。ヴァーリは戦闘狂だが俺も少々戦闘狂になりそうだが、向こうで何かあった時の戦力として俺らが行く事となった。

「とりあえずもう遅い時間なので解散。ルシファー達は何時でも出撃可能になるようにしとけ、今回は三チームを行かせる訳にはいかないのでね。何せ相手は吸血鬼だ、人間相手に分が悪いし守護結界が発動しても攻撃出来ないかもしれん」

「畏まりました。それに関しましてはメイド長である月がお伝えしておきます」

俺とレイヴェル以外解散となり、俺に聞きたい事とは今回の会談で一緒だったけど改めて吸血鬼に関して話していた。小柄な身体で女性の体付きで、何時ものツインドリルロールを降ろしていたので現在ロングとなっている。

「私、今回初めて吸血鬼の方と会いましたけどアレが純血なのですね」

「まあな。ギャスパーを取引材料にし、あちらにとっての政治だから難しい問題もあるさ。悪魔も合理的で純血なレイヴェルは、こちら側に来るまで上流階級で生きてきた生粋。種族さえ隠せば誰だって仲良くなれる」

「逆に言えば一真様は正体を隠して人間界に住んでおりますし、まさか近くに創造神黒鐵様が居た事に関しては冥界中の悪魔や堕天使には驚きで一杯でした」

「そう言う事だ。お、小型偵察機から盗聴会話が聞こえてきたから一緒に聞くか?今後戦う相手を知らないままにしない方がよさそうだし」

と言う事でこれから流すのは『禍の団』関連だったので、黒の駒を経由して聞かせるようにしといた。そんで聞くと何やら魔法使い関連のようだ。

『はぐれ術者の連中との最終確認は?』

『問題無い。奴らも存分に楽しむそうだ。そんなだから、協会を追放されんだ』

『ハハハ、テロリスト集団に身を置いている魔術師の俺達が言えた義理じゃないな。・・・・で、リーダーは本当にやるつもりなのか?』

『それが今の上の意向だってんだから、仕方ないだろう』

『イカレてる。元旧魔王派や元英雄派もだったが、実際今回のはマジでヤバいって』

『何時だって、俺らがやる事はヤバい事ばかりだ。もう後々になど引けるかってんだ』

『リーダーは準備が整ったって連絡をくれたよ。ま、あのヒトが居なかったら、ウチの組織も俺らで終わりだったんだ。付いて行くしかない・・・・俺らは碌な生き方何て出来やしないよ。それだったらとことん楽しむべきだ』

『行く先々で国連軍ブラック・シャーク隊と出会ったのに縁を感じたわ』

『今じゃ各国の治安維持部隊としてだが、こちら側でも踊りあえとか言ってたしドラゴン相手にはドラゴンとね』

小型偵察機からの盗聴は以上だったので、俺らに知れ渡ったとも知らずにいると思う。俺はレイヴェルと一緒に寝る事にしたし、最近一緒に寝ていないからな。白音とは黒歌が居る時に寝るぐらいだし、明日も学校があるが恐らくグレモリー眷属側は日本を発つ三人の準備だしな。

朝になると既にレイヴェルの姿はなく、顔を洗って何時もの鍛錬をする頃には全員が裏庭に出揃っていた。終わらせて制服に着替える頃には、ダイニングルームからいい匂いがするが婚約者組が料理をする番だったか。

ソーナ、シーグヴァイラ、レイヴェル、イリナの四人による朝食と昼食の弁当を作る番であったか。無論俺以外の弁当も作るからか、大所帯になっていたけど気にしない方向でいこう。

「おはよう相棒。今日もいつも通りとなったが、何やら俺が寝ている間に何かあったようだな」

「おはようドライグ。お前が寝ている間に吸血鬼側から通信があってな、ヴァーリらも知っているから知らないのはお前だけだぞ」

「そう言う事だよ~僕とティアマットは起きてたけどねぇ~」

「ま、私も寝ようとしたら通信してたから静かにしてただけだけどね」

そう言う事で知らないのは寝てたドライグのみとなってたけど、ヴァーリらも知ってる事で話題になっていたようだ。アルビオンも寝ていたそうだから知らないのは二天龍だけで、流石肝が据わっているだけの事はある。

朝食を食べる為にペルセフォネも召喚し、各料理を作った側にとってはドキドキしていた様子。素直な感想を言ってから送迎車に乗り、学園に到着すると正門に入る時には両手に花状態となる。

「最初は全男子の敵になったからどうなるかと思ったが慣れるの早かったな」

「それに今日はリアス達がいないので、一誠さんを独占状態出来ますしね」

「何時発つか知らんが、ソーナは知ってそうな口だな」

「ソーナの情報網は、駒王学園とグレモリー眷属に関してですし。CB側の情報は一切漏れてないのが幸いですね」

「それについては一誠が口を開かない限りだからな。シーグヴァイラも気を付けてくれ、ここは人間界本家ではなく学園内だからな」

「ま、教室行く頃には私とシーグヴァイラが独占出来るしねー」

「私は学年違いではありますが、昨日一緒に寝たので今日はシーグヴァイラとイリナに」

とか言いながら教室に向かう、一年と二年と三年と階層が違う事でソーナが弁当を俺とヴァーリに手渡ししてくる。レイヴェルは先に行ったようだし、教会コンビもいつも通り居た事でイリナも合流となった。

やはり教会トリオの方が合っているし、二人は悪魔だけどイリナは転生天使だけどこちら側としてな。俺の机に向かうと、何時の間に居た悪友が何やら抗議姿勢だった。

「イッセー!貴様は何故モテているんだ!?俺達には全然モテるフラグすら来ないぞ、どう言う事だ!」

「そうだそうだ!俺達には何も来ないぞ、一体どうなってるのか分からんが原因はどう見てもお前の所為だ」

「全くお前らだけだぞ。俺の事をイッセー呼ばわりするけど、いい加減諦めなって。恋の女神に見放されたお前らにはこれを喰らわせてやろう」

二人は抗議してきたが軽く言ってハリセンで叩き殴ったが、いつの間にか耐久を持った二人はすぐに立ち上がって再度文句を言う姿勢だ。

「イッセーのハリセンを受け続けた俺達だからな、そんな攻撃じゃ効かないぜ。さて話してもらおうか」

「貴方達、それ以上兵藤を怒らせるとどうなるか知らないわよ。ねえアーシア?」

「はい。一誠さんをそれ以上怒らせると手に負えなくなりますのでこれ以上は」

「いや、俺達は全男子代表として抗議をしている。イッセーよ、説明を求める!」

「やかましい!それ以上言うのであればこれを喰らう時が来たようだ、いい加減畏怖しやがれエロ二人組が!」

と今度は金属が混じったハリセンで力を強くして叩き殴る、今度はちゃんと効いたようで大きなタンコブと共に気絶していた松田と元浜。他にいた男子全員合掌していてHR後、珍しく静かだと思った担任が見た瞬間納得した感じだったか。

昼休みになるまで真面目に授業受けてたので、少々やり過ぎたか?と思ったが放課後には治ってた。昼休みに生徒会室へ行く俺とヴァーリ達、ドアを開けるとシトリー眷属が勢揃いしてたが俺らが来る事を察知済みだったのか席が空いていた。

「お邪魔するぜ、シトリー眷属の諸君」

「兵藤か。事前に会長から聞いてたが、あの二人は相変わらずの様子だったとか」

「まあな。だが本気で叩いたのか、授業を真面目にやってたので各先生達は動揺が広がっていた」

「マジかよ。アイツらが真面目に受ける様子は見たかったな」

俺らの弁当を開けてから食べるが、匙はお袋らしいけど女子組はシーグヴァイラらの弁当にあるのを交換していた。ソーナも婚約前だと料理がダメだったけど、現在はレイヴェルとお菓子作りをしたり俺らの弁当係となった。だが俺に料理を作らせてくれないのは、別名女殺しと呼ばれる程にプライドを粉々にする破壊力。料理全般に関してはIS外史にて学んだ。

「そう言えばリアスから伝言で、今日の夜に発つそうですよ」

「目的地はルーマニアの山奥だったか。ま、俺らはいつも通りにする訳だ」

そう考えながら弁当を食って、生徒会室から教室に戻ってもアイツらは真面目に過ごすと言うレアな光景となっていた。放課後には戻ったが、俺らは部室に行くとまだ準備中なのか男子組である祐斗とギャスパー。アザゼルもトランク持って待機となったが、しばらくすると二人も来た事で俺が使う巨大転移魔法陣の上に乗る三人。

「本来なら何度も魔法陣を介してヨーロッパまで飛ぶけど、俺が使う事で一気に飛べるようにした。感謝しろよ、ここまで使うのは余り無いのだからな。それとアザゼルら三人に持たせた通信機器は、俺らが使う通信機器だから大切に使ってくれ」

「一ちゃんは何でも出来るようだし、小型ジェットをチャーターしてくれたのも一ちゃんだろ。それとこの通信機器に関してもな」

「吸血鬼は独自な結界を張っている様子だけど、移動手段まで考えてくれるのは流石一誠君だよ。車も蒼い翼からだしね」

「一誠は何でも屋が出来そうなぐらいね。辺鄙で人里離れた鎖国世界とも言うし、この先の事もきっと予知してそうだわ」

何でも屋だけど実際は蒼い翼の力を使っただけで、俺個人の力ではない。ヴラディ家に関してもだが、何とかして来るつもりで行く気なので俺らの機器を貸しただけ。この件が片付けたら返却してもらう手筈。

「一誠。私が居ない間、グレモリー眷属を任してもいいかしら?指揮権は貴方の方が良いかと思うのだけど」

「その件についてだが朱乃から軽く聞いていた、俺ではなくシーグヴァイラかソーナが良いと思うぞ。基本黒神眷属の指示を出すし、俺は最前線タイプだから前に出てるからな」

「分かったわ。じゃあ朱乃、しばらくはソーナとシーグヴァイラに指揮権を渡すけど何かあれば相談に乗りなさい」

「はい、リアス『私も黒神なのですが』」

と朱乃から念話が来たけど、俺らは無言で頷いていた。朱乃も白音も既にハイブリッド・ピースだからか、俺らCB側なので複雑な空気になっていた。何点か確認をさせてからだが、アザゼルはソーナとロスヴァイセに笑みを向けていた。

「じゃ、学校の方は頼むが何かあれば一ちゃんを頼ってくれ。ソーナ会長にロスヴァイセ先生」

「本来は忙しいので早めにと言いたい所ですが、ここに一誠さんが居るので良い吉報をお待ちしてます」

「こちらは任せて下さい。教師一人いなくなった穴を埋める事に関しても対処してみせます」

もうすぐ年末となるが、学園スケジュールも年末進行してる。教師一人いなくなっても、深く関わっているのは二人だけではなく俺も深く関わっている。あちらで外遊するだろうし、一応話し相手をと治安維持部隊に指令を飛ばしておいた。例のフェニックスに関してもだが、レイヴェル狙いで魔法使いのターゲットとされてる。

「一応言っとくがアザゼルの思うような事が起きる予感はしている・・・・フェニックス関連については未来予知で出ているからな」

「俺の口から語る前から知ってるのであれば大丈夫だが、例の一件についてアーシア自身から詳しく聞いておいてくれ。用件については後々分かる事だが、とりあえず行ってくるぜ」

アーシアの件についても了解のつもりで、親指を上に向けていた事なのかアザゼルは笑みを浮かべて転移魔法陣の輝きが増していく。俺の術式により転移完了と共に姿が無かった事で転移成功。そんで俺達は部員であるけど別眷属なので悪魔稼業はしないし、やる事が無いので帰る準備を始めるとアザゼルが気になるワードを言ってたのを思い出した。

「そういやアザゼルが何か気になるキーワードを言ってた気がする」

「それは恐らくアーシアちゃんに関してかと思いますわ」

「あ、はい。実はアザゼル先生からファーブニルを頂きまして、契約成功したのですが対価について少々困っておりまして」

「なるほど。道理でアザゼルにはオーラ感じなかった訳ね。そんじゃ俺の家にて召喚してもらい、契約対価について直接本人に聞くか。朱乃、しばらくアーシアを借りるが終わり次第送る」

「畏まりましたわ一誠さん」

と言う事でアーシアと一緒に人間界本家に行き、帰宅後にリビングへ行かせたアーシアと一度部屋に戻って部屋着に着替えてからリビング集合させる。裏庭より地下一階の方がやりやすい、アーシアはファーブニルを召喚呪文を唱え始める。金色の魔法陣が出現させるが、二天龍にとっては久し振りなので外に出してる。

「・・・・我が呼び声に応えたまえ、黄金の王よ。地を這い、我が褒美を受けよ。お出で下さい!『黄金龍君(ギガンティス・ドラゴン)』!ファーブニルさんっ!」

「龍門と共に出て来たのは実に久しぶりだな、アルビオン」

「そうだな。最も私ら二天龍が封印される前に出会っているが、あの時から果たして性格変わっていないだろうか?」

「果たして俺らの知っているファーブニルだといいんだが」

アーシアが呪文を唱え終った瞬間、呼び声と共に姿を現す黄金のドラゴン。金色の鱗を持ち、雄大なオーラを全身から放ち全長十数メートルがあり、翼があって頭部には何もない事で一安心。確か本来のファーブニルだと頭部に生えている角にパンツが包まっていて、龍王との契約解除をしたと同時にアーシアに鞍替えさせたと。

『本来ならオーフィスの加護を得て、御利益によって運勢やドラゴンとの相性が底上げされたがその必要性が無くなった』

『俺もそう思ったが、本来の道筋から外れたのが外史であり今いる世界は相棒によって変わった世界らしい』

『オーフィスとの仲介により契約を結んだが、世界中の秘宝を集めてコレクションしていた伝説級ドラゴン。満足にして得たのはパンツじゃない事で俺はホッとしている』

『代価がアーシア嬢のパンツと言うのも可笑しな龍王だと思うぜ』

そう話していた俺とドライグ、お宝おパンティが代償でとんでもないド変態なドラゴンとなってしまった。性格上の問題で、アザゼルは宝物を与えていたが果たして俺と二天龍が知るドラゴンでいたいと思った。目を瞑ったままだったから開けた事で、ここがアーシアの居る場所で無い事を知ったが幸い暴れないで済んだ。当時六大龍王だが今では五大龍王としてだが。

『・・・・ん?ここはどこだ』

「寝てたようで悪いと思うが、久しぶりだなファーブニル。俺が分かるか?」

『その声は一誠か。久しぶりだな・・・・と言っても俺はずっとお前を見てきたがな』

「アザゼルの人工神器に封印されたんだったか。では現在の二天龍と五大龍王に関する事も知っているよな?」

俺の質問に答えるように喋るが、アザゼルが契約して封印されたのを今度は龍門によって召喚された様子だ。ドライグやアルビオンのような召喚方法ではないので、ちょいと複雑な気持ちだが俺らの知るファーブニルで良かった。

「で、アーシア。コイツの契約対価は一体何だ?」

「それがまだ決めてないのですが、ファーブニルさん曰く何もいらないと言いまして」

「するとアレか。契約対価支払わずに契約したとでも?普通なら契約対価を支払ってから完了するんだと思っていたが本当か。ファーブニル」

『まあな。アザゼルの時は宝物を沢山貰って契約したが、アーシアは別だ!俺の好みである金髪にシスターだからな、それだけで充分なのさ』

やはり原作と違い、対価はパンツではなくアーシアの容姿とオーラ的なもんで一致したとか。考えているとドライグにアルビオン、ティアにサマエルがヒト化と小型ドラゴンとなって挨拶してたので思考の海から上がってきた俺。ずっと見てきたようだし、現在の二天龍に関しても知っていたのでその辺を省いた。

「ドライグ達は久し振りだからいいとして、ファーブニルはアーシアと契約して何で役に立つと言うのだ?」

『まだそこまで決まってないが、アーシアは回復役だと聞いてのでな。ならば俺自身が纏う鎧となって、契約主であるアーシアを守護しつつ回復能力を高めたいと思っている。人工神器に封印よりマシになったけどよ、アザゼルの時は前線だったがアーシアは後方支援をするサポート向きだと聞いてな。アーシアは何もしなくとも、俺が自動支援するから問題ない』

「全身鎧ではなく服化と一部装甲により、アーシアを守護しながら自立防衛&迎撃するようなプランか。再び封印されるのは嫌だと思うからさ、俺に良い案があるんだが」

『俺を再び封印させても意味が無いし、契約解除するまで外に出れねえ。ドライグらのように自由な身体を所望する』

しばらく考えた俺だったが、ならば宝玉化となってアーシアの中に居れば良いのでは?と考えた俺は早速取り掛かったが、ドラゴンサイズから宝玉サイズまで神の力によって小さくさせる。そんでアーシアの身体に入り次第、完全同調した結果一部鎧化となった。と言うよりも禁手化が出来る事により、アーシアと喋れるようにして更にファーブニルをヒト化させて召喚出来るよう仕向けた。

「これで良し。あとは自由に呼べる事となったから、次から呪文無しで呼べるようにした。禁手化も成功したし、シスター服を基本にして一部鎧化となった。あとはアーシア次第で力を使えるし、ヒト化となったファーブニルは最強のボディガードだ」

「ありがとうございます一誠さん。これで自由に呼べますし、これからはファーブニルさんと一緒に今後どうするか考えてみたいと思います」

「俺からも礼を言いたいが、二天龍の恥に関してはどうなってるんだ?」

「それについては俺ら二天龍と五大龍王だけの話題だ。話してもいいけど、ドライグとアルビオンが懇願するから止めとけ」

「そうさせてもらう。何やら今代の二天龍は宿命から共存らしいし、今後が楽しみだ」

そう言ってアーシアとヒト化のファーブニルを部室へ帰したが、これからのグレモリー眷属には戦力増強とも言える。二天龍の恥については一部しか知らんし、俺らは五大龍王と会うと必ずと言っていい程聞くフレーズでもある。

今後の活躍を期待するが、恐らく本来の性格ではない事に関しては俺と二天龍と五大龍王らも一安心した。後程知ったヴリトラもだが、ストーリ原案を見た俺が変えた世界でもあるかもしれん。 
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