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~異世界BETA大戦~ Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force

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考察

 
前書き
BETAを創造した宇宙人っていったいどんなやつらなんでしょうね。
今回は割と短めです。 

 
―――――そして俺はそれから1時間ほどタケルちゃんと対戦した。
確かにあの変態機動はやっかいだったが、「戦場の風XⅡ」で似たような機動で攻撃してくる敵軍プレイヤーが何人かいたので、対策済みだ。

なので1回目は割とあっさり撃破したが、だけど、そこはど変態タケルちゃん・・・。
きっちりとこちらの隙を突く攻撃を加えてくるので、タイムアウトまで3勝3分けという結果に終わった。まぁあれだ、殴り合って最後相打ちで二人とも倒れて笑いあう図みたいな・・・・青春だな。
ただ二人とも遊びたいだけだったというのはもちろん言いっこなしだ。

そしてシミュレーターから出ると黒山の人だかりだった・・・・。やべ、目立っちまったか。
バツが悪くなり、うつむいてさくっと退出しようとすると、知っている声が俺を呼び止めた。
「カミナガ少佐!」銀髪の美人がにこやかに近づいてきた。

―エミー・アントワープ中佐-  機動第1艦隊随伴艦載機部隊 第14空間機動師団を構成する3つの連隊のうちのひとつであるロアーヌ連隊の隊長だ。

オルキスを含むエレミア星系の軍隊の艦載機は2タイプあり、1つは航空機タイプ、もうひとつはスクワイエルSCWIER(全領域歩行式特殊車両 Space Conformable Walking In the Eccentric Roader)と呼ばれる、いわゆる人型戦闘ロボット兵器であった。

空間機動師団のメンバーは大体両方の操縦に精通しているが、各々得意機種があり彼女は生粋のスクワイエル乗りである。

アントワープはエレミア戦役の時、まだ20歳の新兵だったが、当時大佐であったカイン・ディー揮下の第86戦隊に配属され、以降エレミア戦役を終戦まで従軍し、生き残った数少ない古参の叩き上げ士官である。戦役後も軍に残り、引き続きカイン・ディーの元で軍務に勤しんでいる。

ちなみにこの人も俺と同じ歳(この世界の)である。
「ああ、アントワープ中佐、いらしたんですか?」なにげを装って問いかけに応えてみたけど、正直めんどうな人に捕まったよ・・・。

だって・・・・・・・・・・この女性(ひと)も筋金入りの脳筋なんだよ!
間違いなく模擬戦のお誘いに来たんだよ!見ててうずうずして止まらなくなったのだろうね、きっと。
俺らを見る彼女の眼は間違いなく獲物を見つけた猛獣みたいなんだもんな。

そして、俺たちはアントワープと6回戦したのちにやっと解放された。
俺とタケルちゃん交互に3戦づつ、アントワープはひとりで6回も連戦したというのに、最後は2連続で勝ちをもぎとっていった・・・・・。
なんというタフさだろうか、叩き上げってほんとにこわい・・・・・。

とても疲れたけど、俺たちは当初の目的である“打ち合わせ”を遂行すべく、士官用カフェテリアへ向かった。

席について開口一番タケルちゃんは「腹減ったんですけど。」こら、まじめにやれ。
まぁ若いから仕方ないか、と思ったので「何か食べながらでもいいぞ。でもさすがに合成サバミソ定食とかはないと思うけどな。それに俺は霞ではないので、あーんはしないぞ。」と言ってやった。

「あれはもともと純夏がやってたのを霞が真似したんすよ・・・・・・ってダイスケさんは、なんで霞を知ってるんですか?横浜基地にいたとか?」
「いや、俺はタケル達がいた世界の事はゲームを通じて知っているだけだぞ?」
「・・・・・・・・・・・え??ゲーム??」
「そうか、タケルはこの事を純夏から聞いてないんだな?」タケルちゃん、ほんとに知らないっぽいな。
仕方ない、説明してやるか。

―――――――俺がこの世界に来る前に時空のはざまで純夏に会った事、そして純夏と会話した内容をすべて話した。
そしてタケルちゃんからも、流れてきた謎の記憶の話や今までのループで起こった出来事、そして結末を聞いた。

2周目ではカシュガルハイヴで同期が全員戦死の中、霞と二人で帰還して元の世界にも戻れるはずだったが納得がいかず、並行世界へ移ってもう2周したそうだ。
4週目ではもうちょっとで全員生還だったところ、最後のあ号標的(重頭脳級)に全員串刺しにされてしまったとか・・・・・・・・。

なんか、せつないね。
俺もその結末はどうにかならないものかとずっと思っていたのだ。
よし、今度は全員助けような、タケルちゃん!

さて今のところで判明したことや各々に流入してきた記憶をすり合わせたところ、次の事が確定した。

まずは、BETAがエレミア星系に侵入して来るのは、同じ宇宙からではなく別宇宙から。
―――これはタケルちゃんに流入した記憶がそう言っているらしい。

次にBETAが侵入した後、時空に歪みが生じて、元々BETAがいた宇宙から巻き添えを食って他のものも流入して来ることがあるらしい。
―――これもタケルちゃんの記憶。
良くわからないけど、これは何かのフラグかな?他のものって具体的に何なのかはタケルちゃんもわからないらしいが。

あとは“死にかけていた知性のある未確認生物”はどうやら「あ号標的」だったらしい。
死にかけてはいたものの、例のごとく触手を出してきて暴れて無力化するのに骨が折れたみたいだけど・・・。
調査班の努力の甲斐あって、CPUを通じて何とか会話はできたらしい。

ただ、生物である証明をしろとしきりに言って来て、試しにエレミア星系での常識となっている学説を伝えたが、認められないと返され、逆に生物として認める根拠は何かと問いかけたところ、あり得ない内容で返されて担当した者たちは困惑するばかりだったらしい。

ちなみにBETAはケイソ系の生物のみを生物として認めるようにプログラミングされているらしい。
確か00ユニットってシリコンか何かで出来ていて、地球の常識では生命反応・生命根拠ともにゼロなので00ユニットと名付けられたんだっけ。
ケイ素ってシリコンとも言うんだよね、確か。

それにしてもケイソ以外生物として認めないプログラムとか、どこの偏屈宇宙人が考えたんだか。
てか、BETAってAIが劣化した出来損ないのロボットみたいなものなんだな。
そんなものを開発して放置しているような宇宙人はお仕置きするべき!今後はその点も考えよう。

まぁそんな宇宙人がいたとして、どこにいるかなんて今はわからないけど・・・・・。
 
 

 
後書き
BETAの考察は私見も交えました。 
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