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ソードアート・オンライン∼the Resurrection Lightning∼

作者:村雲恭夜
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第三刀:ボス攻略会議

ライトSide

俺達は二日ほどでホルンカの村を出て、第一層の迷宮区が近くにある谷あいの街、«トールバーナ» にて迷宮区の攻略をしていた。
サービスから既に一ヶ月。既に死者は千八百人にも上がっていた……。



「結構慣れると簡単だね、ライト」

視界に【INNER AREA】と移った途端、コペルが口を開いた。
俺とコペルは、迷宮区に三日ほど籠り、ソードスキルの修練、コンビネーションの練習をしていた。
理由、と言えばダークとミヤビのコンビネーションに舌を巻いたからなのだが。
それに闘争心を揺さぶられた俺達は近くが迷宮区なのをいいことに三日ほど籠ってしまった訳だ。

「そうだな。最初は割りと難しかったが、お互いの癖を知ったら意外に出来たな」

俺は右手を上げると、コペルは左手でハイタッチする。
すると、タイミング良くメッセージが届いた。

「メッセージだな。ダークか?」

俺はメッセージを開くと、少し難しい顔をした。

「どうしたの?」

「いや、今日ボス攻略会議をするらしい」

それを聞くと、コペルは直ぐ様ため息を付く。

「ようやく……かぁ。もう少し慣れときたかったんだけどなぁ」

「まぁ、仕様が変更されてなければ勝てると思うがな……」

確か、βでは第一層のボス«イルファング・ザ・コボルドロード»の使用武器は盾と斧。亜人型にしては割と注意すれば勝てるボスである。

「でも、何が起きるのが分からないのが今のSAOだもんね……」

コペルは背中の«アニールブレード»を触り、言う。

「心配すんな。ちゃんと守ってやるよ、お前も皆も」

コペルの背中を押し、言うとコペルは笑顔で答えた。







四時。トールバーナの噴水広場に俺達はダーク達と合流した。

「ライト、コペル。三日ぶりだな」

ダークは笑顔で俺たちを迎えた。が、ミヤビは何時もみたく無愛想な顔で、フードを深く被っていた。

「ダーク、ミヤビ。お前らも元気そうで何よりだ」

「それより随分と人数が少ないね。僕達入れて五十人ぴったりじゃないか」

そう。コペルの言う通りだ。
ここ、SAOのパーティー上限は七人。それを八つ連結することで計五十六人の連結パーティーが作れる。
本来ならレイド上限まで居ればベストなのだろうが、流石に無いものねだりと言ったとこか。

「だが、精鋭は揃ってる」

ダークは微笑んで言う。

「ま、取り合えずはこの階層は突破したいものだな……」

俺が言うと、パンパンと音がする。
前を向くと、片手剣使いが立っていた。

「はーい!五分遅れだけどそろそろ始めさせて貰います!皆、もうちょっと前に……そこ、あと三歩こっち来ようか!」

テキパキ指示を飛ばす男の技量に驚きながら、俺達は階段に座る。

「今日は、俺の呼び掛けに応じてくれてありがとう!知っている人もいると思うけど、改めて自己紹介しとくな!俺は«ディアベル»、職業は気持ち的に«ナイト»やってます!」

すると、「ほんとは«勇者»って言いてーんだろ!」等と声が上がる。
当然、そんな機能は無いので本当に気持ちなのだろう。

「さて、こうして最前線で活動してる、言わばトッププレイヤーの皆に集まって貰った理由は言わずもがなだと思うけど……」

ディアベルは迷宮区を指し、言葉を続ける。

「……今日、俺達のパーティーが、あの塔の最上階へ続く階段を発見した。つまり、明日か、遅くとも明後日には、ついに辿り着くってことだ。第一層の……ボス部屋に!」

どよどよとプレイヤーがざわめく。当然、俺とコペルも驚いた。

「もうそこまで攻略されてたんだね……」

「……そうだな」

迷宮区がそんなに進んでいたのにも驚きだが、ディアベルの行動自体にも驚きだ。流石はナイトを名乗るだけある。

「一ヶ月。ここまで一ヶ月も掛かったけど……それでも、俺達は、示さなきゃならない。ボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームそのものも何時かきっとクリア出来るんだってことを、はじまりの街で待ってる皆に伝えなきゃならない。それが、今この場所に居る俺達トッププレイヤーの義務なんだ!そうだろ、皆!」

再びの喝采。ディアベルと言う男、言う事に関しては非の打ち所は全くない。そもそも、ここまで言われたなら応じないプレイヤーは存在しないだろう。俺は手を叩こうとし___。

「ちょお待ってんか、ナイトはん」

低い声がその喝采を止めた。その男は前に進み出て喋る。

「そん前に、こいつだけは言わして貰わんと、仲間ごっこはでけへんな」

ディアベルは表情を変えずに、手招きをして言う。

「こいつって言うのは何かな?まぁ、何にせよ、意見は大歓迎さ。でも、発言するなら一応名乗って貰いたいな」

男は盛大に鼻を鳴らすと、一歩、二歩と進み出て、此方を向いた。

「ワイは«キバオウ»って者や」

キバオウはプレイヤー達を見回すと、ドスの聞いた声で言った。

「こんなかに、五人か十人、ワビィ入れなあかん奴等がおる筈や」

その瞬間、ミヤビの殺気が肌で感じる程に膨れ上がる。

(何だ、この殺気……!普通じゃ、ない……!)

殺気だけで人を殺せてしまうかもしれないそれは、俺だけではなくダークも感じているらしい。慌ててミヤビを連れていった。

「ったく……コペル、あと頼む」

「うん、任せといて」

コペルは頷くと、俺はダークとミヤビの後を追う。

直ぐに追い掛けたお陰で、すぐに二人に合流できた。

「ダーク、ミヤビ!」

「やっぱり来たか、ライト……」

ダークはため息を付きながらミヤビのフードを取る。

「……ご免」

「全くだ……。お陰で最後まで出れなかっただろ」

「その点についてはコペルに頼んだから大丈夫だ。しかし、ミヤビ。何で急に殺気なんて出したんだ……?」

普段は……まぁ、ダークいじりが得意でよく口論とかしてる温厚なミヤビがあれほどの殺気を出すのは珍しい。

「……あれは」

ミヤビは続けようとしたが、そのまま口を閉じた。

「……分かった。理由が在るなら喋るな」

「ダーク!?」

俺はダークの判断に驚いた。何時もなら聞き出すのに、今回だけはそれをしなかったからだ。

「……悪い。ライト、俺とミヤビだけにしてくれ」

「……分かった」

俺は頷くとコペルの待つ噴水広場に走って戻った。



ダークSide

「……」

何も言わなくなったミヤビのフードを直し、言う。

「……俺はお前を信用してる。だからさっきのお前の殺気の理由は聞かねぇ」

「……ご免」

ミヤビの手が肩に乗っかり、ぎゅっと握られる。

「……ご免」

「気にすんなよ。仲間だろ」

俺はそう言うと、ミヤビは手を肩から退けると、何やらストレージを操作し出した。
直ぐに俺の目の前にトレードストレージが開き、そこには文字化けした武器が一つ、鎮座していた。

「ミヤビ、この武器は?」

「……今は(いえない)。けど、貴方やライト達に、必要な者なのは(たしか)

俺は文字化けした武器を見て、トレードに応じる。
そして、ストレージから直ぐに装備欄に移り、それを装備する。
出てきたのは、全てが白く染まった刀……いや、長さ的に太刀に近い形状だ。

「これを、俺達に?」

コクリと頷くミヤビ。俺はミヤビの翡翠色の目を見て、信頼することにした。

「……返して貰ったぜ。ミヤビ」

一瞬、俺の声が俺じゃない様な気がした。

「……翔夜、なの?」

ミヤビが呟いた途端、その感覚は途切れた。

「……どうした?」

「……ううん、何でも(ない)

ミヤビは言うと、その場から駆けていった。

「……変なの」

だが、俺は知らなかった。
俺が受け取った刀が、後にライトと俺に影響を及ぼすことになることを。 
 

 
後書き
……今日も伏線張ったよ!
ライト「分かりにくい伏線だなぁおい!?」
ダーク「……最後のぶっちゃけ要らないくらいなんだが」
ライト「で、テンポ早すぎだな!?」
これが村雲クオリティ……!
二人「ドヤんな!」
まぁ、書いてて面白いと思い直した今日この頃。初心に戻るって良いね!
ライト「次回も俺達の活躍を見てくれよな!」
ダーク「さぁ、ノーダメージでクリアしてやんぜ!」
ガンスルーやめれ…… 
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