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ガンダムビルドファイターズ ~剣聖の煌めき~

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燃え上がれガンプラ! 前編

 
前書き
小説を夜中に書くと、脳内でバトルシーンを想像するせいか気分が高揚してしまい、最近眠れなくなくて困っている心はいつも自由(フリーダム)です。前回はラルさんが何気なく登場してましたね(笑)
舞台が聖鳳学園の近くでもあるので、もしかしたら原作のキャラクターが出るかも知れませんね。多分ですけど(笑)

では、前置きはここまでにして、本編をどうぞ。 

 
「……あなた、ガンプラバトルを始めてみない……? 」

「へっ? 」

いきなりの誘いに、すっとんきょうの声を出してしまった。

「あの動き…………特にトランザム状態、そしてバスターソードが相手でも、機体全体で威力を殺しての対応…………並の動きじゃない…………強い人でも、やるとしても凄く難しい……。

あなたには才能がある…………だから、ガンプラバトルを始めてみない……? 」

真剣な表情(無表情だからよく分からないけど)で、ミサキちゃんが言ってきた。うねりながら少し考える。

「う~ん…………そこまで言ってくれるのは嬉しいけど、ごめん!やっぱり遠慮しとくよ! 」

手を合わせて断る。その答えを聞いたミサキちゃんは目を見開き、驚いた表情(無表情で分かりづらいけど)になる。

「どうして……? 」

「部活や稽古で忙しいし、さっきのガンプラは事情を話せば大丈夫だと思うけど、始める事に関してはお父さんが許してくれるか分からないから…………だからごめん! 」

「……………………そう………私も無理を言ってごめん…………けど、一つ言わせて……」

「?なに? 」

「駄目と言われて、それでもあなたがやりたいと思うなら、あなたの歩みたい道を歩んで…………その時は、私も力を貸すから……」

そう言いながら、ミサキちゃんは自分の連絡先が書かれた紙を渡してきた。

「ありがとうね!じゃあまたね! 」

「うん……またね……」

お互い別々の道に分かれ、家へと帰宅する。
途中で目に入った時計の時間を確認すると、稽古の時間まで十分程しかない事に気づいて走る事になるのは、もう少し後の事だった。





ーーー--





「…………ユウ。これはなんだ? 」

稽古終了後、くたくたになった足取りで居間へと戻ると、お父さんがテーブルの上にあるガンプラを見て聞いてきた。

あっ…………時間が無かったからテーブルの上に置きっぱなしだった。

「え~とね…………これはカクカクシカジカでね…………」


事情を説明中~…………


「ということで、貰ったものなの」

「ふむ……そうか。それなら仕方ない。が、そのガンプラバトルなどという遊びをやることに意味は無い。そんな暇があるなら、道場を継ぐために稽古をこなし、部活動の大会を勝ち進め。いいな? 」

「はーい…………」

お父さんはそれだけ言い残し、自室へと戻っていった。

う~ん…………予想通りだったな~。まあ、しょうがないよね。とりあえず、ガンプラとこの機械は部屋に飾っておこ。





ーーー--





「双天流!肆の型!! 」

バシィィィン!

「胴一本!勝者赤、ミヤモト ユウ! 」

ワアアアアアアッ!!

「え~と……ミヤモトさん。叫ぶのはいいけど、なんとか流って言うのは止めた方がいいと思うよ? 」

試合が終わって戻ると、同級生の友達に言われた。

「え?僕言ってたの!? 」

「う、うん。そりゃもうビシッと」

「ミヤモト…………道場の影響もあるかもしれないが、以後気をつけろ」

「は、はーい! 」

部長が一人納得してくれたおかげで怒られずには済んだけど、道場の影響は無いんだよね。
まあ、道場でも言いながら攻撃してるのは僕だけだけどね。普段はもちろんしないよ?

「やっぱり、昨日の影響なのかな? 」

昨日の出来事を振り返りながら、小さく呟く。

確かに、昨日やったガンプラバトルは面白かったなぁ。普通じゃ危ないから駄目って言われてる事も出来たし、思う存分全力で戦えたなぁ。
………………今日、もう一度お店に行ってみようかな?





ーーー--





「……来ちゃった」

手にはガンプラとGPベースが握られており、昨日寄ったお店の目の前にいる。

「……あれ?あっ!昨日のお姉ちゃんだ! 」

「なに?……本当だ! 」

「へ? 」

「よう。昨日は見事なバトルだったぜ」

「ほら、そんな所で立ってないで入りな」

「は、はーい」

回りの人達に促されるように店の中に入る。すると、昨日の男の子が駆け寄ってきた。

「昨日はありがとうねお姉ちゃん!ガンプラを取り返してくれて! 」

「気にしなくていいよ!僕はいけないと思ったからやっただけだから! 」

「それでも、ありがとうねお姉ちゃん!あっ、そうだ!せっかくだし、バトルしようよ? 」

「いいよ!…………って、え?え、え~と…………」

お父さんからは始めるのは駄目って言われたけど、ちょっとだけバトルをするぐらいならいいかな?

「……駄目なの? 」

「…………い、いいよ」

「やったー!じゃあ早速やろう! 」

男の子は走ってバトルシステムの方へと行き、GPベースをバトルシステムにセットする。

「コノエ ハルキ!ビギニングガンダム!行きます! 」

「ミヤモト ユウ!アストレイレッドフレーム フライトユニット!行くよ! 」

二機はバトルフィールドへと飛び立ち、コロニーの中へと降り立つ。

「行くよお姉ちゃん! 」

「いいよ! 」

ビギニングガンダムがビームライフルで攻撃しながら接近してきた。攻撃をシールドで防ぎながらガーベラストレートを抜刀し、ビギニングガンダムを迎え撃つ。

ビギニングガンダムはビームライフルを腰に装備し、ビームサーベル三本を右手の指で挟み、降り下ろしてきた。

シールドでビームサーベルを受け、ガーベラストレートを水平に斬り払う。しかし、ビギニングガンダムもシールドで防ぎ、つばぜり合いとなる。

お互い距離を取り、ビギニングガンダムはビームライフルに持ち替えて攻撃してくる。上空へと飛んで攻撃を回避し、ビームサーベルを左手に持ち、ビギニングガンダムに投擲する。

ビームサーベルはビームライフルへと直撃し、ビギニングガンダムはビームライフルを捨ててビームサーベル三本を右手の指で挟み接近してくる。

ガーベラストレートを鞘へと収め、ビームサーベルを右手に構え、こちらもビギニングガンダムに接近する。





ーーー--





「負けちゃったー…………けど楽しかったし、やっぱりお姉ちゃん強いね!昨日から始めたなんてとても思えないよ! 」

「ありがとうね!でも、僕はガンプラは始められないんだ」

「え!?なんで!? 」

「え~と…………昨日今日だし、僕もなんとなくで今日来ただけだから、始めるつもりはない、のかな? 」

「えー!?もったいないよ!じゃあ今から始めようよ! 」

「そうだ。その少年の言う通りだ」

後ろから声がかかり、振り返るとグラサンを髪の生え際辺りにかけている男の人がいた。

「えっと……誰? 」

「ああ、すまない。私は………そうだな。カワグチとでも呼んでくれ。君達の名は? 」

「僕はミヤモト ユウ、よろしくお願いします! 」

「俺はコノエ ハルキ!よろしく! 」

「ミヤモト君にコノエ君か。よろしく頼む。それで、急で申し訳ないが、私とバトルをしてみないか? 」

「大丈夫ですけど、僕かこの子のどっちですか? 」

「私としては二人共相手をしたいが、まずはミヤモト君。君とバトルをしよう。少年はその後で構わないか? 」

「俺は別に構わないよ! 」

「ありがとう。ではミヤモト君。早速バトルをしよう。楽しい……ガンプラバトルを! 」

そう言って、カワグチさんはバトルシステムの向かい側に立つ。グラサンを取り外し、胸ポケットに引っ掛ける。

「いざ勝負! 」

バトルが開始され、先程と同じコロニー内のフィールドに降り立つ。

カワグチさんのガンプラはνガンダムの改造機。Hi-νカラーで、頭部アンテナを大型化。フィンファンネルを装備せず、両腕には複合兵装らしき武装を装備。右腕にはソードユニット。左腕には大剣を装備したガンユニット。
そして、素人の僕が見ても、非常に完成度が高いのが分かる。

「では行くぞ! 」

「はい! 」

先手はνガンダム。ガンユニットからガトリングガンを展開し、こちらに攻撃してきた。ガトリングガンにしては精密な射撃であり、シールドで防ぎながら上空へと飛んで回避する。

「甘い! 」

「 !? 」

いつの間にか接近していたのか、νガンダムが目の前まで接近していた。ガーベラストレートを抜刀しようにも、右手にはビームライフル。左手はシールドを構えたままだ。

νガンダムは右足で蹴りを放ち、アストレイレッドフレーム フライトユニットをシールドごと吹っ飛ばした。

「っ! 」

吹き飛ばされながらも体勢を立て直すと、ガンユニットからロケットランチャーを展開して既に攻撃されていた。
シールドで辛うじて防ぐと、防いだ際の爆風が目眩ましとなり、νガンダムが大剣を構えて接近していた。

「受けきれない……! 」

すぐにシールドを手放し、ビームライフルを腰に装備し、ガーベラストレートを抜刀する。その隙にシールドは大剣により破壊され、ソードユニットからビームサーベルを展開して接近してくる。
νガンダムのビームサーベルを受け流し、ガーベラストレートを翻し、反撃で水平に斬り払う。

しかし、ビームサーベルをそのまま振り上げられ、上に弾かれてしまった。

「いい攻撃だ、ミヤモト君っ! 」

「まだまだ! 」

弾かれた勢いを利用し、機体を回転させてガーベラストレートを再び斬り払う。νガンダムはソードユニットとガンユニットでガーベラストレートを防ぎ、地上に降りながら後退する。

「やるっ! 」

「でぇぇぇぇりゃああぁぁぁぁっ!! 」

つられて地上に降り、ガーベラストレートを縦に一閃する。νガンダムはソードユニットからブレードを展開し、ガーベラストレートを受け止める。

「ならっ! 」

すぐに後退し、鞘にガーベラストレートを収めてνガンダムへと接近する。

「!来るかっ!?なら受け止めよう! 」

νガンダムはソードユニットとガンユニットを構え、こちらの攻撃に備える。

「双天流!肆の型っ!! 」

νガンダムが間合いに入った瞬間に、機体を回転して高速の居合い斬りを放つ。ガーベラストレートはνガンダムの右脇腹へと目掛けて斬り払われた。
νガンダムはこちらの動きに対応しておらず、決まったと確信した。

「 !? 」

ガーベラストレートは、ソードユニットから展開されたビームサーベルにより防がれた。

ガーベラストレートで斬り払った時には、まだビームサーベルは展開されてなかった。どうやら一瞬のうちに防御されたようだ。

「速いっ…………けどっ! 」

ガーベラストレートを翻して、次々と攻撃を叩き込んでいく。しかし、νガンダムはその全ての攻撃を防ぎきり、反撃にガンユニットの大剣でガーベラストレートを遠くに弾かれてしまった。

「ならこれでっ! 」

ビームサーベル二刀を両手に持ち、すぐにνガンダムの懐へと踏み出す。

「双天流!壱の型っ!! 」

ビームサーベルを斬り払い、頭部、両腕、胴体を狙い一瞬にして斬り払う。しかし、νガンダムはその全ての攻撃を弾き、ソードユニットから展開したビームサーベルで反撃してきた。

「っ! 」

ビームサーベルで攻撃を受けるも、体勢が整ってなかったせいか後ろへと吹っ飛ばされてしまった。

「いい攻撃だ…………まさに剣士……いや、侍と言ったところか! 」

「カワグチさんも、ものすごく強いね………! 」

体勢を立て直し、ビームサーベルを収納して地面からガーベラストレートを抜き取る。

「けど、勝たせてもらうよ! 」

「ふっ……来るがいい! 」

νガンダムがこちらに接近してくると同時に、アストレイレッドフレーム フライトユニットも前に出る。

壱の型も肆の型も防がれた…………なら、もっと速く!もっと鋭く!

「やあああぁぁぁぁぁぁぁっ!! 」

「はあああぁぁぁぁぁぁぁっ!! 」

先程よりも速くガーベラストレートを叩き込むも、νガンダムはまだ攻撃を防ぎきる。

ならもっとっ!

機体を上空へと翻し、νガンダムの上を跳ぶ。その際機体を回転させ、ガーベラストレートを上から一閃する。

「っ……! 」

νガンダムはソードユニットのビームサーベルで攻撃を弾くも、左手でビームサーベルを抜いて、着地と同時にνガンダムの背中を斬りつける。

浅い……!

前へと回避行動を取られてたせいか、傷は無いに等しい位にしか斬りつけられなかった。
追撃しようにも、既にνガンダムは大剣を構えて水平に斬り払ってきていた。後退しながら防ごうとするも、間に合わず胴体に大きな傷が出来てしまった。

 
 

 
後書き
安定の前編、後編です!後編に続く! 
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