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ヘリコプター解説(日本編)2

「OH-6D」(48機)

用途:観測ヘリコプター

製造者:ヒューズ・ヘリコプターズ社

乗員:1名(乗客3名)

全長:9.24m

全高:2.73m

発動機:アリソン 250C20B ターボシャフト

実用上昇限度:4500m

最高速度:281km/h

航続距離:361km


OH-6Dは、アメリカ合衆国の航空機メーカー、ヒューズ・ヘリコプターズ社が開発した小型ヘリコプターOH-6のバリエーションの1つ。OH-6は、
1966年9月からアメリカ陸軍への引き渡しが開始され、1967年12月にはベトナム戦争に投入されている。OH-6は高い機動性を活かして観測や索敵に活躍し、AH-1G コブラ攻撃ヘリコプター2機とOH-6A 2機が1チームとなったサーチ・アンド・デストロイは高い成果を上げた。


ヒューズ社は後にマクドネル・ダグラス社の傘下となり、
現在はMDヘリコプターズがOH-6を元にした民生機MD 500シリーズの製造販売を続けている。MD500は軍用機としても広く使われており、海上自衛隊ではMD500EをOH-6DAとして導入した他、アメリカ陸軍でもMD530Fを元にした攻撃ヘリコプターをAH-6として採用している。


OH-6は、小型軽量で高い整備性と卓越した飛行性能、優れた信頼性と安全性を備えており、特に小型軽量化ではメインローター直径が要求値の10.72m以下に対して8.03m、全長も要求値の12.6m以下に対して9.24mと、大きく下回るものであった。
また、最大離陸重量も要求値の1110kg以下に対して955kgと、約85%に抑えることに成功している。
これらにより運動性能の向上、ペイロードの増加、低い被発見率、低被弾性、
空輸の簡素化を実現している。


OH-6は、胴体が独特な卵型をしており、
胴体構造はトラス構造のA型フレームとキールがメイン・フレームとなっている。
メインローターは4枚ブレードで、ハブに簡単なピンで取り付けられており、容易に折り畳むことができる。ローターブレードはアルミニウム製スパーに1枚のアルミニウム外板を接着した構造。


また、各ローターブレードにはトリムタブが付けられ、ローター・ハブはフレキシブルな15枚のステンレススチール製の板バネを重ね、十文字形に交差させたものをベースとし、
この弾性と変形をうまく活かして従来のフラップ・ヒンジとフェザリング・ヒンジを代用するという独特なシステムを採用している。


このローター・ハブの機構は、これまでの関節式のものに比べ、整備が単純化され、重量も軽減された上に操縦の応答特性も著しく改善されたという。テイルローターは2枚ブレードで、鋼管スパーにグラスファイバーの外皮を接着した構造となっている。テイル・ブームは細い円錐形のもので、後端にテイルローターほか、上・下の垂直安定板と右舷には30度の上半角を付けた水平安定板が装備され、高速飛行時の縦・横の安定性を高めている。


エンジンは、アリソン製T63-A-5Aターボシャフト・エンジンを胴体後部に47度斜め上向きの角度で搭載され、出力はトランスミッションの吸収出力に合わせて188kWに減格されている。エンジン排気は胴体後方に排出し、
これによって胴体後部の気流を整えるとともに、わずかにではあるが前進力を得ている。降着装置はスキッド式で、窒素式オレオ緩衝装置を組み込んで着陸時の衝撃を軽減し、スキッドや胴体下部の必要強度を低下させ、
重量の軽減を図っている。


日本では川崎重工業がOH-6Aの日本向けOH-6J及び民間向け369HSをライセンス生産し、1969年(昭和44年)~1979年まで陸上自衛隊が観測機として117機、海上自衛隊が教育用に3機を導入し海上保安庁でも採用した。同年からはOH-6Dに切り替えられ、1997年(平成9年)の生産終了までに陸自に193機、海自に14機を納入し、海保、民間用なども生産した。川崎での延べ生産数は387機に上る。


陸上自衛隊向けのD型は生産途中から、
暗視ゴーグル対応操縦席、赤外線監視装置、赤外線照射装置が追加されている。
自衛隊特地派遣部隊が現地に持ち込んだヘリの一つで、現地では観測ヘリまたは偵察ヘリとして使用されている。基本的にAH-6とは違い非武装なので、攻撃された場合の抵抗手段などは一切持っていない。故に敵または敵意ある存在と遭遇した場合は、一目散に逃げるほかない。


陸上自衛隊では1997年(平成9年)から後継の観測機である川崎OH-1の調達が進められたが、各対戦車ヘリコプター隊への配備にとどまったことから、今後もOH-6Dの運用が続けられる見込みである。また、陸上自衛隊のヘリ操縦士養成に練習機として使用されたTH-55Jが退役した後は、専らOH-6Dが使用された。2015年2月20日陸自航空学校宇都宮校においての、
第197期陸曹航空操縦課程(OH-6コース)の卒業までOH-6Dは練習用ヘリコプターとして使用され、その後は後継のTH-480に一本化された。


海上自衛隊では、
川崎での生産終了後、OH-6Dの機体数が足りないことから、
アメリカからMD 500Eを5機輸入し、OH-6DAとして教育に使用している。また、中期防衛力整備計画(平成17年度〜平成21年度)でOH-6D/DAの後継機(次期回転翼練習機:TH-X)の機種選定が、アグスタ・ウェストランド A109Eとユーロコプター EC 135との総合評価落札方式で行われ、2009年1月ユーロコプター EC135T2+に決定した。2011年6月に第211教育航空隊(鹿屋航空基地)所属機が退役したことにより、OH-6Dの海上自衛隊における運用は終了した。






「OH-1」(48機)

用途:観測ヘリコプター

製造者:川崎重工業

乗員:2名

全長:13.4m

全高:3.8m

発動機:三菱 TS1-M-10 ターボシャフト

実用上昇限度:4880m

最高速度:290km/h

航続距離:550km(機内)750km(増槽搭載時)

武装:91式携帯地対空誘導弾×4


OH-1は、川崎重工業によって製造された陸上自衛隊の観測ヘリコプター(偵察機)。空中より情報収集を行う観測ヘリコプターは、長らくヒューズのOH-6 カイユースであったが、
更なる機能向上を目指して新型機導入が急がれた。防衛庁による選定の結果、川崎重工業が主契約会社となり、富士重工業と三菱重工業が協力すると言う形で計画がはじまった。総組み立てや主要部品を川崎、
中部胴体を三菱(名航)、エンジンを三菱(名誘)、後部胴体その他を富士が担当している。


以前から川崎では実用ヘリコプターの国産化に意欲を示しており、すでに設計準備の段階を終えていた。また、三菱も先行して国産ターボシャフトエンジンTS1の開発を進めており、
計画がはじまったのが1992年(平成4年)、設計開始は翌1993年だが、1996年8月6日に初飛行(数日前に三菱の純国産ヘリMH2000が初飛行)と言う異例の速さでの完成を果たした。
4機の試作機XOH-1は川崎での社内飛行実験を経て、翌1997年から陸上自衛隊で制式採用され、OH-1となった。


「観測ヘリコプター」は、日本領土に侵攻上陸した敵を低空から偵察し、地上攻撃部隊や戦闘ヘリコプター部隊に最新の情報を提供、戦術を支援する機体である。このため、敵に気づかれないよう極低空を高速で飛行する隠密性と速力、敵に気づかれて攻撃された場合も、情報を完全に伝えるために高い生残性を求められた。


最前線での生存率を高めるため、機体はAH-1Sにも類似した縦列複座(タンデム)式のコックピットを採用して胴体を細くした。レーダー反射面積を抑え、目視被発見を避けるとともに、前方から射撃された際の被命中率を下げるため、胴体幅は概ね1m以内に抑えている。搭乗員の生存率を上げるため、
座席部分は装甲化され、防弾ガラスを採用した。また、油圧系や操縦系はすべて2重になっている。


メインローターは4枚ブレードであり、
川崎式の無関節(ヒンジレス)ハブローターシステムを採用し、
操縦応答性の向上を図った。ローターブレードはブラックホークと同じく、12.7ミリクラスの銃弾にも耐えられるガラス繊維複合材料を用いている。


テールローターは8枚ブレードで、低空飛行時に樹木などと接触する危険を減らすためにダクテッド方式(機内埋め込み式)を取り入れ、ブレードは騒音を抑えるために不等間隔に配列している。この方式は仏アエロスパシアル(現エアバス・ヘリコプターズ)の特許(フェネストロン)であることがOH-X構想当初の懸案であったが、実機の製作段階で特許の期限(20年)が過ぎたため、
無料で使用できることとなった。


観測に重要な空中静止装置は大変優れており、パイロットは空中で手を放していても自動でバランスを取ってホバリングしていられる。エンジンも強力で、無関節ローターハブのもたらす運動性と合わせて、機首を上に向けての垂直上昇、80度での急降下、宙返り、後ろ向き宙返りなどのアクロバット飛行も可能である。
OH-1の開発チームは、独自のローターハブ構造が評価され、
優秀なヘリコプター開発者に贈られるアメリカの権威的なハワード・ヒューズ賞を、アメリカ以外のプロジェクトではじめて受賞した。


観測機として最重要能力である偵察機構は、後部座席上部に設置された索敵サイトである。AH-1SやAH-64Dが機体先端に設置されているのに対し、OH-1はコックピット上部にあるため、敵から見えない木陰などに身を隠して偵察できる。サイトは赤外線センサー、可視光線カラーテレビ、レーザー距離測定装置が一体化したもので、敵上陸地点を昼夜問わずに監視できる。コックピットは2基のカラー液晶多機能ディスプレイとヘッドアップディスプレイで構成される。また、コックピットには任務適合性の高いアビオニクス統合システムを採用した。


搭載エンジンは三菱重工業が開発・製造したTS1-10ターボシャフトエンジンである。1段圧縮機と1段出力タービンで構成され、出力は884軸馬力(shp)である。
OH-1ではTS1を2基搭載している。前述のように、垂直上昇、
80度での急降下、
宙返り、後ろ向き宙返りなどのアクロバット飛行が可能な力を持つが、馬力自体は大きくないので、
重量増につながる重武装はできない。


三菱と技本により、
定期修理(オーバーホール)間隔を延長するフォローアップ研究が行われ、耐久性、
燃料消費率が向上し、出力も990軸馬力(shp)になったTS1-10Aが開発されている。


固定武装はないが、
胴体両側の安定翼下のハードポイントを介して、91式携帯地対空誘導弾(SAM-2)を転用した自衛用の短射程空対空ミサイルを、箱型の2連装ランチャーに搭載して4基(左右2基ずつ)装備することが可能で、ヘリコプターなどに発見された場合は、ミサイルで自衛攻撃できる。また、
翼下には増槽2基を標準装備する。


2005年(平成17年)には、翌年導入のAH-64Dと連携をとることを目的とした「観測ヘリコプター用戦術支援システム」搭載のOH-1試作機
(試験用32601号機を改修)が登場した(仮称"OH-1改")。
このシステムは、AH-64Dが持つ僚機とのデータリンク能力を活用するもので、
機上でのC4I(指揮・統制・通信・コンピュータ・情報)能力の向上を図り、地上指揮所やAH-64Dとの情報共有と、陸上戦闘の戦術支援判断を可能となる。当システム搭載のOH-1のスタブウイングにはデータリンクポッドが装備される。


システムは2002年(平成14年)より防衛庁(現防衛省)技術研究本部が開発しており、このOH-1改は、機上での情報分析・作戦計画の作成・状況の把握などができ、また、ヘルメットバイザーには各種情報を統合表示することで、偵察ポイント・飛行経路・敵味方の識別などが可能、山がちな日本の地形を考慮し、電波障害を受けないデータリンク能力も持ち合わせている。これにより、OH-6とAH-1Sの組み合わせでは実現できなかった、非常に高度な作戦が可能となっている。


現在、このヘリを利用して汎用型と攻撃型の2つの開発が川崎重工と富士重工業で進んでおり、予定では2020年以降に開発に成功する予定である。自衛隊特地派遣部隊が現地に持ち込んだヘリの一つで、
試験運用目的で僅か8機しか持ち込まれていない。現地では観測ヘリまたは偵察ヘリとして使用されているが、同じ用途のOH-6Dと比べると自衛能力があるので、
OH-6Dでは運用出来ない少し危険な場所でも任務を行っている。







「SH-60J」(48機)

用途:対潜哨戒、汎用

分類:中型ヘリコプター

製造者:三菱重工業、シコルスキー・エアクラフト社

乗員:3名(最大8名)

全長:19.8m

全高:5.4m

発動機:T700-IHI-401C ターボシャフト

実用上昇限度:5800m

最高速度:275km/h

航続距離:580km

武装:Mk.46短魚雷×4
74式機関銃×1(必要に応じて搭載)


SH-60Jは、日本の海上自衛隊がシコルスキー・エアクラフト社製SH-60Bを基に開発した哨戒ヘリコプターである。海上自衛隊では、HSS-2Bの後継として、アメリカ海軍のSH-60Bを日本向け仕様としたSH-60Jが導入された。防衛庁は1985年(昭和60)にSH-60B 1機を研究用として購入し、また、試作機2機をシコルスキーに発注した。


アメリカ海軍の艦載ヘリ多目的運用構想 LAMPS III を参考にしつつ国内向けに開発をしたが、搭載電子機器は貿易摩擦の影響でアメリカが輸出を拒んだ為、一部をブラックボックスで輸入した以外、
ほとんどを防衛庁技術研究本部が国産開発した。試作機XSH-60Jの1号機は1987年(昭和62)8月31日にアメリカで初飛行し、2号機までが輸入された。


3号機からは三菱重工業によるライセンス生産が開始され、
1991年(平成3)8月から各部隊に配備され、2005年までに108機が配備された。
1機あたりの製造価格は約50億円で、機体寿命は約6000飛行時間といわれる。1998年から2001年にかけて製造契約された32機は陸上基地配備用であり、艦載用の機体に次の装備品を追加装備している。・赤外線監視装置(FLIR)・不審船対策としてミサイル警報装置(AAR-60)及びチャフ/フレア投射装置(AN/ALE-47(PJ))・GPS航法装置(MAGR)


また、8271号機以降からソノブイ投射器及びソノブイ処理関連の装備品を取り降ろし、電子機器搭載ラックを左舷側に集中させてキャビン空間を広げた機体も数機存在する。そのうち8285号機以降の機体は航続距離増大のため、アメリカ海軍のSH-60Fと同様に左舷ウェポンパイロンに機外燃料タンクを1個搭載可能となっている。


SH-60Jは護衛艦に搭載され、空飛ぶCIC(戦闘指揮所)として各種戦術を実施する。主な任務は1.対潜水艦戦。2.水平線外索敵。副次任務として、機関銃を搭載してのガンシップから捜索救難まで、多様な任務を持つ。
1.捜索救難 SAR:サーチアンドレスキュー
2.人員物資輸送 VERTREP:バートレップ(バーチカルリプレッシュメント)
3.空中消火
4.通信中継 COMREL:コムリレー(コミュニケーションリレー)
5.写真/ビデオ撮影と画像/映像転送
6.不審船対処
7.特別警備隊の強襲降下
8.EODによる機雷除去。


乗員はパイロット2名と、レーダーやソナーを操作するセンサーマン(兼降下救助員)と呼ばれる航空士1名で運用される。
護衛艦の戦闘システムの一部であるため、CIC(戦闘指揮所)とSH-60Jはデータリンクを通じて任務を遂行する。データリンクによって、SH-60Jのレーダー画像、ソノブイ信号などを護衛艦に伝送して、SH-60Jのレーダー画像を護衛艦でも直接見ることができる。すなわち、SH-60Jは、護衛艦から発進した時点で空飛ぶレーダーサイトとなり、護衛艦周辺の艦艇や航空機、
近接する敵ミサイルを探知する。また、
レーダー画像の調整は護衛艦からも行なえる。


護衛艦の哨戒長は、
SH-60Jに捜索パターンなどの作戦行動を指示して、自艦の索敵能力を飛躍的に向上させることができる。対艦索敵任務を受け持つSH-60Jは、
強力な索敵手段であることから「エアボーンパンサー(大空を翔る豹)」と呼ばれる。ESM逆探知装置も有力な索敵手段であり、敵性電波を傍受したならば、瞬時に目標を判別し発信位置を特定することができる。SH-60Jの副操縦士は、P-3Cの戦術航空士と同様の任務も担当する。操縦の補佐以外にも効率的な任務遂行のため、CICと連携してリコメンド(提言、進言)を機長またはCICに与える責任をもつ。


SH-60Jは1機種で広域哨戒用のソノブイと、位置極限のためのディッピングソナーを運用する。航法機器も充実しているため、暗夜での超低空オペレーションが実施可能である。護衛艦に搭載され、データリンクを通じて艦側戦闘システムの一部に組み込まれている、との意を込めてHS(ヘリコプターシステム)と呼称されている。艦載ヘリとして運用するためRAST(着艦拘束装置)が備えられ、降着装置も強化された。


また、HF無線機、
増槽タンク、FLIR(赤外線暗視装置)、
74式機関銃、旧型GPS、自機防御システム(チャフ、フレア)も追加装備されている。捜索救難用器材ついては、サーチライトとホイストライトや救難用ウインチがあり、吊り下げ輸送用のカーゴフックも装備している。


動揺があるうえに狭い護衛艦の飛行甲板へ着艦するため、
3種類の着艦方式がある。護衛艦内では着艦をデッキランディング(通称ディーラン)と呼称する。

フリーデッキランディング:着艦拘束装置を使用せず、着艦後はタイダウンチェーンで艦に係止する方法。格納庫からの搬出入は、機体を人力で押すことによって行う。本着艦方式の名称である「フリーデッキランディング」は海上自衛隊独自の呼称であり、
アメリカ海軍においては「クリアデッキランディング」と呼称する。

アンテザードランディング:着艦拘束装置を使用する。航空機下部の突起部(メインプローブ)を着艦拘束装置で挟み込み、
機体を係止する。
もっとも使用頻度の高い着艦方法。格納庫への搬出入は、
着艦拘束装置を使用する。本着艦方式の名称である「アンテザードランディング」は海上自衛隊独自の呼称であり、アメリカ海軍においては「テザードランディング」と呼称する。

テザードランディング:着艦拘束装置を使用する。ホールダウンランディングともいう。航空機下部に護衛艦からのRA(リカバリーアシスト)ケーブルを取り付け、護衛艦側のウインチによって強制的に機体を引き降ろすことにより着艦させる。悪天候時の着艦方法である。着艦後は、着艦拘束装置で航空機下部の突起部(メインプローブ)を挟み込み、機体を係止する。格納庫への搬出入は、着艦拘束装置を使用する。本着艦方式の名称である「テザードランディング」は海上自衛隊独自の呼称であり、
アメリカ海軍においては「リカバリーアシストランディング」と呼称する。


海上を超低空で飛行するため、「SH-60Jの整備員は塩害との戦い」といわれる。
飛行終了後は必ず機体洗浄とエンジン洗浄が実施され、
更に入念な点検整備が施される。 また夜間飛行も多いため、
搭乗員は各種装備の更新と練度の向上に努めている。


多くの実任務にその威力を発揮し、能登半島沖不審船事件、
漢級原子力潜水艦領海侵犯事件、台風・地震・水害・山火事による災害派遣のほか、離島洋上における救難、患者輸送など、多用な任務に従事している。そのため、海上自衛隊では「哨戒機/回転翼機(哨戒ヘリコプター)」と分類している。
2002年(平成14)から代替機となる発展型のSH-60Kの調達が進行中である。






「SH-60K 」(72機/将来的には108機)

用途:対潜哨戒、汎用

分類:中型ヘリコプター

製造者:三菱重工業

乗員:3・4名、最大12名

全長:19.8m(ローター回転時)

全高:5.4m

発動機:IHI T700-IHI-401C2

実用上昇限度:4000m

最高速度:277km/h

航続距離:800km

武装:固定なし
74式機関銃、Mk46短魚雷、97式短魚雷、12式短魚雷、AGM-114M、対潜爆弾


SH-60Kは、日本の海上自衛隊がSH-60Jを基にして、三菱重工業と防衛庁(当時)で独自に改造開発を行い、哨戒能力の向上を目指した哨戒ヘリコプターである。
SH-60 シーホークは元々対潜哨戒専用に作られたヘリコプターであり、1991年(平成3年)から配備したSH-60Jでは捜索用電子機器を大量に搭載したため機内空間が狭く、ヘリコプターが本来持つ汎用性に欠ける面があった。


また、武装はMk46短魚雷4本のみであり、
74式機関銃を搭載する場合は装備品の一部を取り外さなければならず、通常の潜水艦捜索任務に加え、不審船など脅威対象の変化や、阪神・淡路大震災を教訓として大規模災害など突発的な事態への対処など、任務の多様化が求められ、老朽による代替を機に能力向上を図るべく、
SH-60Jを基にした日本独自の改造開発が行われた。


SH-60K開発にあたっての競合機としては、NHインダストリーズ NH90、掃海輸送ヘリMCH-101としてひゅうが型ヘリコプター護衛艦での運用が決定していたアグスタウェストランド AW101、三菱重工業が共同開発と分担生産しているシコルスキー S-92があった。
これらの機体の落選理由は、時期の問題に加えてNFH90はペイロード余裕小、EH101はむらさめ型汎用護衛艦への格納不可、
S-92は要甲板補強であった。


SH-60J後継機に求められたのは、「対潜戦・対水上戦能力の向上」、「人員物資輸送・警戒監視など多用途性の向上」、
「安全性の向上」であった。これらを実現する為、搭載機器類の追加・変更にとどまらず、機体形状の変更やローター、エンジンまで手が加えられた。対水上レーダーは分解能の高い逆合成開口レーダー(ISAR)に、ディッピングソナーは探知距離の長い低周波ソナーに変更した。


SH-60Kは機内空間を拡大したほか、エンジン換装、新開発の高性能ローター、
着艦誘導支援装置、
戦術情報処理表示装置を装備している。
多目的化に付随して、捜索救難および輸送のため、キャビン内の完全防水化と床面強化が要望されていたが、計画段階で見送られた。物品搬出入の効率化のため、キャビンドアが2重式となっている。
また、対潜魚雷以外にも対艦ミサイル(AGM-114M ヘルファイアII)や対潜爆弾の装備も可能となり、
探知能力とともに攻撃能力も向上した。


機首は赤外線探知装置(FLIR)や各種アンテナ搭載の為に再設計されたが、空気抵抗を考慮して各部分を滑らかに配置、
長くとがった形状となった。FLIR(AN/AAS47)は機首右側に設置され、AGM-114M ヘルファイアII空対艦ミサイル(元々は対戦車ミサイル)誘導用のレーザー・デジグネーター機能を有する。


また、ヘルファイアミサイルは元々対戦車用に開発されたものなので大型艦船の撃破はできないが不審船対処にはかなりの能力を発揮できるものであろうと期待されている。機首前方左右にはESMアンテナ、機体下部の円形アンテナの横にはMWS(AN/AAR)用のセンサーが設置された。
また、機首の延長により、ピトー管(流体の流れの速さを測定する計測器)も伸ばした。


室内空間は前方に33cm、上方に15cm拡大した。室内配置では対潜戦でソナーやソノブイを搭載、
人員輸送では10名分の座席、災害時には担架、警戒・監視では74式機関銃を配置するなど、様々な仕様があるが、これらは簡単に交換が可能であり、高い多様性を有している。胴体右舷キャビンドア開口部も拡大し、救難や輸送任務に対する適応性も向上した。
それに伴い、右舷ドアは従来の1枚式から分割2枚式に変更、
ドアの上部には救助用のホイストを設置し、救難作業にも対応する。


また、ドアスライドが長くなった為、
右舷のウェポン・パイロンが後方に移設された。同時に、
尾部右舷のMAD(磁気探知装置)パイロンも後方へ移設された(このため、MAD投下ポイントに若干の変更が生じている)胴体左舷のウェポンパイロンは外側へ大きく張り出し、M299ランチャーを介してAGM-114Mミサイル2基を搭載できるほか、
従来のMk46短魚雷に加えて国産の97式短魚雷や対潜爆弾が搭載可能となった。
左舷バブルウィンドウも大型化され、
目視での警戒・監視がしやすくなった。


尾部両舷にはESMアンテナを装備、前方のアンテナと合わせて周囲360度の電子情報をくまなく収集できる。左舷後方にはチャフ/フレア・ディスペンサー(CMD)装着用のマウントを通常装備、さらに後方には多機能型フライトレコーダーが装備、
基本的な飛行諸元だけでなく、機体の各部に追加されたセンサー情報や振動データも記録できる。


飛行情報統合表示装置(IFDS)用15インチディスプレイ5基と、戦術情報処理表示装置(AHCDS)用の大型多目的ディスプレイ1基で構成された、完全なグラスコックピットである。飛行情報統合表示装置(IFDS)は、飛行情報が統合されたPFD、
航法情報が統合されたND、エンジン関連情報が統合されたEICASなどで構成され、通常はパイロットの正面にPFDとND画面、計器板の中央右にEICAS画面が表示されている。AHCDS用大型画面は計器板中央に置かれ、戦術情報やデジタル地図、
レーダーや赤外線探査装置(FLIR)による探知映像、逆合成開口レーダー(ISAR)の解析画像が表示される。


SH-60JはMk46短魚雷しか携行できなかったが、SH-60Kでは加えて国産の97式短魚雷、対潜爆弾、AGM-114M ヘルファイアII空対艦ミサイル、警戒監視用に74式機関銃を携行できる。SH-60Jが重量制限によって携行できなかった97式短魚雷は、高速・深深度潜航を行う現代の潜水艦を攻撃することができる。また、魚雷が機能を発揮できない浅い海域での攻撃には対潜爆弾を使用することができるなど、海上警備行動での威嚇や警告として有効な手段が増加した。AGM-114M ヘルファイアIIは敵の警備艇やミサイル艇といった小型艦艇等への対水上戦において使用する。機銃はこれらとの接近戦で使用する。


新技術としてメインローターブレードが新開発の特殊な形状に変更された。翼端は内側から外側へ向かって、まず10度の上反角、次いで20度の下反角、50度の下反角が付けられている。これらの部分には40度の後退角と先細り(テーパー)が付けられ、翼端の翼弦はコードの約30%となっている。前縁や翼端を除いて複合材料で形成されており、スパー部分にケブラー繊維(AFRP)を使用したことによって、軽量かつ高強度のブレードが仕上がった。


このシステムは、
ローター直径を変更することなく、構造や形状の変更によって効率向上を図るもので、ホバリング可能重量を10900kgへと、SH-60Jの9900kgから1tも引き上げることができた。翼端の特徴的な形状によって、翼端から発生する渦の干渉による抵抗が低減し、また、
高速飛行時の後退側ブレードの失速と、
前進側ブレードの衝撃波の影響を軽減できた。また、この翼端の形状が空気抵抗を生むため、最大速力がSH-60Jよりも時速30km程度低下している。同時にメインローターのハブ構造も改良が加えられ、8本ボルト固定式から2本のシェアボルト固定式となり、ブレード交換時の作業効率が格段に向上している。


先進戦術情報処理表示装置(AHCDS)は、
SH-60JのHCDSが有する探知情報表示機能に加え、知識データベース(人工知能)技術を使用した戦術判断支援機能が追加されたもので、敵潜水艦の行動に対し、
最も効果的な捜索計画を自動的に提供する。


また、地図表示機能や、GPSと飛行制御基準装置を組み合わせた複合航法システムが組み込まれており、パイロットの負担が大幅に軽減される。さらに、編隊内での戦術情報の自動で行う僚機間情報交換機能が付与され、
自機が潜水艦を探知してから僚機が捜索海域に到着するまでの時間が短縮され、
より高速化した現代の潜水艦に対抗する能力が向上した。


SH-60Kの高性能ディッピングソナーは、
発振周波数を低周波とすることにより、
吸音素材を使用して無反響化した現在の潜水艦に対抗、探知距離も延伸した。
海上自衛隊のSH-60Jが使用しているHQS-103に対しHQS-104に変更されている。このシステムは機上搭載が前提となっているゆえ、
小型化と低周波発振という相反する要求を満たす為、送受波機は折りたたみ式を採用した。


また、従来のヘリはソノブイの情報を中継するだけで戦術データ・リンクによって搭載艦上で解析を行っていたため、
搭載艦とヘリの位置によってはデータリンクが断絶して連続した目標探知を行えなくなることがあったが、新たにソノブイ機上解析能力が追加されており、データリンクが途絶した際も自機のみで継続して追尾が可能となった。攻撃精度の向上にも貢献できる。


捜索装置には、従来のレーダー、ソノブイ、磁気探査装置(MAD)、電子戦支援装置(ESM)に加え、
赤外線探知装置(FLIR)、逆合成開口レーダー(ISAR)が追加された。ISARは、目標に反射したレーダー波のドップラーシフトを解析し、
目標の映像化を可能としたレーダーである。これらを組み合わせることにより、
捜索・識別能力、
監視能力が格段に向上した。取得した情報は従来からデーターリンクによって搭載艦や僚機に伝送されているが、新たに画像伝送機能を追加し、詳細な情報提供が可能である。


敵のミサイル攻撃からの生残性を高める為、ミサイル警報装置(MWS)とチャフ/フレア・ディスペンサー(CMD)を組み合わせた自機防御システムを装備した。
MWSは機体の前後左右に設置された紫外線光学パッシブ式センサーによってミサイルを感知し、到来方向を検出、操縦士へ警告する。また、CMDと連動することにより、自動的にチャフやフレアを放出して機体を防衛する。
CMDは機体尾部両舷に3基設置され、MWSと連動する自動・半自動モードのほか、手動による射出も行う。


着艦誘導支援装置(SLAS)は、搭載艦に自動で着陸進入できる、世界で初めて実用化されたシステムである。ディファレンシャルGPSの位置情報によって搭載艦から60ヤード付近まで自動案内、着艦までは赤外線とレーザーによって自動誘導される。この装備によって、夜間や悪天候時における操縦士負担を大幅に軽減できる。


機器類の精度・性能向上によって、任務遂行能力は格別に良くなっている。武器搭載量が増加し、
突発的な事態にも柔軟に対応することが可能である上、防御システムによって生残性も向上し、より実践的な機体となった。また、拡大した機内空間によって輸送や救難など様々な任務が行える。任務の多様化に対応して、SH-60Jではセンサーマンが1名配置であったのに対し、SH-60Kでは常時2名配置と増員された。


また、SH-60Kのセンサーマンは、降下救助員を兼務している。災害派遣などで使用する場合は、機上救護員の搭乗も計画されている。近年重要性が高まる哨戒任務においては、GPS対応電子海図表示装置、自動船舶識別装置(AIS)、AN/ASR-3ソノブイ自動位置表示装置、ビデオ映像転送装置、LLLTV(低光量テレビジョン)などの追加装備が求められている。


{対潜戦}敵潜水艦をソナーやソノブイで検出した情報を機上で処理すると共に、搭載艦や僚機との戦術データ・リンクによって情報を共有する。SH-60Jよりも大量の情報を迅速に交換することができ、高性能化した現代の潜水艦に対抗する。時に応じて魚雷や対潜爆弾で攻撃するなど直接対処を行う。


{対水上戦}敵艦船を探知・識別し、
データ・リンクによって搭載艦へ情報を伝達すると共に、
味方艦船による艦対艦ミサイル(SSM)攻撃の支援を行う。
これまでは情報収集や行動の監視のみが任務であったが、
敵が小型艦船の場合は、時に応じてヘルファイアIIや短魚雷、対潜爆弾で攻撃・警告するなど直接対処を行う。


{警戒・監視}ISARやFLIRにより、不審船など対水上目標に対する識別能力や暗視能力が向上した。
携帯対空ミサイルなど突発的な攻撃を受けた場合も、防御システムによって自動的に回避でき、時に応じてヘルファイアIIや機銃による攻撃、対潜爆弾による警告を行うなど直接対処する。


{輸送・救難}積載量を拡大した為、
物資や人員の輸送能力が格段に向上した。事故や災害あるいは有事の際には、
画像伝送機能を使用し、リアルタイムで画像を提供することができる。救難任務にあっては、降下救助員を降下遊泳させて、ウインチで収容する効率的な救難作業が可能である。






「MH-53E」(24機)

用途:大型輸送ヘリコプター

製造者:シコルスキー・エアクラフト・ディビジョン

乗員:3名

全長(胴体のみ):30.19(22.35)m

全高:8.46m

発動機:T64-GE-416/419

実用上昇限度:5640m

最高速度:282km/h

航続距離:2070km(空輸時)


MH-53Eは、シコルスキー・エアクラフト・ディビジョン社がアメリカ海兵隊の要望によって開発した、重輸送を目的としたヘリコプターの機体にRH-53Dの掃海用装置を組み合わせたもので、機体両側に大型のスポンソンを取り付けられているのがCH-53Eとの大きな違いである。CH-53 シースタリオン(S-65)の改良型で、
その後継機として作られた、現在西側諸国最大のヘリコプターである。


CH-53 シースタリオンの機体中央部左側に3基目のエンジンを増設した機体である。開発は1971年より開始され、1981年から部隊配備が開始された。エンジンが増設されるとともに、
各エンジンの出力向上も図られている。
そのため、ローターのブレード数が6枚から7枚に増え、直径も2m拡大された。


テール形状も変更され、テールローターは左側に20度傾けられている。積載能力は30000lb(13610kg)、吊り下げ能力も36000lb(16330kg)と大幅に増加し、
LAV-25の吊り下げ輸送も可能である。
また、空中給油プローブも当初から装備している。兵士を37~55名輸送可能。


MH-53E シードラゴンとCH-53Eの違いは、
機体両側に大型のスポンソンを取り付けられているのがCH-53Eとの大きな違いである。このスポンソンは燃料タンクであり、燃料搭載量は3倍近くに増加している。この結果、
基地から30分進出した先で約4時間以上に渡って機雷掃海を実施することができる。


海上自衛隊は、FMSによって1989年から部隊配備を開始して11機を取得。岩国基地の第111航空隊で運用されている。耐用命数時間は6000時間とされている。1995年に事故により1機が失われ、老朽化のため一部の機体が退役となり、現在は24機保有している。後継機はイギリスのウエストランド社とイタリアのアグスタ社が共同開発したMCH-101に決定している。






「MCH-101」(24機/最終的には72機装備する予定)

用途:掃海・輸送/対潜哨戒

分類:汎用ヘリコプター

製造者:EHインダストリーズ(アグスタ、ウェストランド)後に、アグスタウェストランド社

乗員:乗員2名+乗客30

全長:22.83m(テールローター含、メインローター除)

全高:6.66m(テールローター含)

発動機:GE T700-T6A1(2145軸馬力(shp)またはR&R/チュルボメカ RTM322(2263軸馬力(shp)ターボシャフト

最高速度:311km/h

航続距離:1370km


アグスタウェストランド AW101は、イギリスのウエストランド社とイタリアのアグスタ社が共同開発した汎用ヘリコプターである。両社は2000年に合併し、
現在はアグスタウェストランド社が販売と製造を請け負っている。大量の機材と長大な航続距離を求めた結果、3発のエンジンと巨大な床下燃料タンクを搭載する大型機となったが、
オプションのテール及びローター折り畳み機構によって艦載機としての運用を可能としている。


またシーキングの後継機として開発されたため、機体の寸法・重量はシーキングに合わせて設計され、胴体は大型化しながらもメインローターも含めた全長はシーキングと同じ22m級に納まっている。
巨大な機内空間は左舷にステップ付きドア、右舷にスライド式カーゴドアを備え、民間輸送型で30人、軍用輸送型で兵員24人分の座席を備える。後部にランプ・ドアを装備することも可能であり、ランプ・ドア搭載機は後部胴体の形状が異なるため対潜型とは容易に識別できる。
5枚のメインローターはウエストランド社がリンクスで取り組んだBERPブレードを採用し、特徴的な外見を備えている。


エンジンはイギリス向けの機体はロールス・ロイス/チュルボメカ RTM322を搭載するが、イタリア向けではゼネラル・エレクトリック T700-T6A1が搭載される。対潜型は対潜魚雷の他、対艦ミサイルの搭載も可能である。輸送型は3,050kgまでの貨物を機内に搭載することができ、5,440kgまでの貨物を吊り下げ輸送することもできる。


海上自衛隊では、
AW101を掃海・輸送ヘリコプターMCH-101と呼称し、掃海機および輸送機として運用する。ローターと尾部に自動折り畳み機能を持ち、艦載機としての運用性を持たせている。また、
自動飛行制御装置(AFCS)、能動制振装置(ACSR)といった電子機器を搭載しており、飛行性の向上と機体への負担を軽減している。


海上自衛隊では掃海機MH-53Eの減勢にともなう後継機として、護衛艦へ発着可能で掃海具の小型化に対応した新型ヘリコプターを必要とし、
2003年(平成15年)予算で新掃海・輸送ヘリコプターとして初めて1機が取得された。MCH-101の初号機は完成品輸入として2006年に納入された。2号機は川崎重工業によりノックダウン生産、3号機以降はライセンス生産が行われる。更に三代目南極観測船「初代しらせ」艦載機のS-61A-1の後継として、四代目南極観測船「二代目しらせ」用にCH-101が文部科学省予算で調達され、
海上自衛隊によって運用されている。CH-101はその任務上極寒冷地対応とされており、所定の追加装備が施されているが、外観上の変化は僅かである。




 
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