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大統領 彼の地にて 斯く戦えり

作者:騎士猫
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第十九話 ハイドリヒとの会議

「疲れた……」
俺は今数か月ぶりに大統領館の大統領執務室にいる。

ピニャ皇女との会談の次の日に本国に戻ってきてその後出迎えの政治家への挨拶やめんどくさいマスコミへの対応などをしていたらいつの間にか日にちを跨いでしまったのだ。
現在午前3時、特地の説明会は幸い午後からなので多少は寝る時間がある。
まぁ寝ないんだけどな、というか寝れない。

何せ目の前に武装親衛隊長官のハイドリヒ大将が立っているのだ。何でも特地の件で話したいことがあるらしい。

「閣下、今の特地の戦力では今後の行動に支障をきたす恐れがあります。小官としては最低5個師団を新たに送るべきと考えております」
今特地にいるロンディバルト軍は1個機甲師団と3個機械化歩兵師団、2個混成師団、1個空挺師団、そして1個の航空機兵団だ。計8個師団約13万人がアルヌスとその周辺に展開している。さすがに数百年の技術格差があるとはいえ一大陸を制圧維持するのには少なすぎる。占領地でのパルチザン活動はハイドリヒ自身も体験しているからな。その根深さはトラウマものだろう。まぁトラウマを感じてるかは微妙なところだが…。

「5個師団か、帝国占領後はまた増やすべきだろうな」
「ええ、最低10師団は送る必要があるかと。しかし編成は旧大戦時の歩兵師団程度で十分でしょう」
「分かった。派遣部隊については武装親衛隊から、でいいな?」
普通は陸軍から出すべきだが、現在陸軍含めた4軍は地球統一を成し遂げたことで大規模な軍隊は必要されなくなったため絶賛軍縮中なのだ。何せ陸軍だけでも占領国の軍隊を合わせると700万人に達するのだ。さすがに平時には多すぎるので300万人程度まで削減する予定だ。それでも多いけどな。
そんなわけで下手に陸軍から出すと軍縮推進派から文句を言われかねないのだ。軍縮中に戦争をするとは、とかな。しかし武装親衛隊はあくまで大統領指揮下の直営部隊なので特に軍縮も行われていないし、現地の治安維持で必要なので逆に増員しているほどなのだ。ここだけの話、軍縮で退役した陸軍将兵を武装親衛隊に入隊させていたりする。普通に一般から雇用するより元軍人を再雇用する方が楽だしな、将兵的にはただ配属場所が変わったようなものだろう。もちろん陸軍より待遇はよくしている。陸軍より待遇がひどかったなんて広まったら誰も入隊しなくなるからな、その辺はハイドリヒも気を使っているらしい。

そんなわけで今や武装親衛隊は60万人を超す大きな組織となっている。創立時は5万人だったので約12倍だ、大躍進だな。なんか二次大戦時のドイツと同じ流れを辿っているような気がするが、決して虐殺組織ではないので安心してほしい。パルチザン制圧と言って村を一つ焼き払ったり、無抵抗な市民を国家反逆罪で銃殺刑にとかは決してしていない。ハイドリヒからの報告によるとそうなっている。(実際は知らん)
たまにうるさい政治家やマスコミに俺からの”プレゼント”を渡す宅配業者もやってもらっているので、万が一解体されても職に困ることはないだろう。逆に運送業界から感謝されるに違いない。宅配もできて自社を守るガードマンにもなってくれる社員が大量に増えるんだからな。

ハイドリヒも少し考えていたようで、1分ほどすると口を開いた。
「了解しました。早速選定に入ります。では失礼します」
話しはこれで終わりなようで、ハイドリヒは敬礼すると執務室を出て行った。

時計を見ると既に4時になっていた。早く寝ないとな…。説明会中に大統領が寝落ちとかシャレにならん。全国放送でそんなことやらかしたら大統領辞任レベルだ。

俺は執務室の隣にある自室に入ると、スーツを上だけ脱いでそのまま横になった。

そういえば今着てるスーツ、シワがつくと取れずらいんだったっけ……。
そんなことを考えつつ俺は深い眠りに落ちた。
 
 

 
後書き
あのアルヌスの丘に13万人も収容できるかとかはあんまり考えないでください。
適当にその周辺も開拓してると脳内解釈して…(言い訳

着々と帝国を蹂躙する準備が整いつつあります。炎龍?黒いエルフ?魔法都市?知らない子ですね。(メソラシ 
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