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オズのボタン=ブライト

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第五幕その十一

「どうやら」
「そうなんだね」
「それでね」 
 さらに言ったカルロスでした。
「この城壁の中にね」
「お城が入るんだね」
「そうなるね」
「ああ、丁度いいわね」
 お城と聞いてです、オズマも言います。
「城壁は出来たけれど」
「お城自体はだね」
「まだだから」
「この城壁の中でね」
「お城を組み立てればいいんだね」
「ある程度組み立てられている部分もあるから」
 ブロック達がです。
「それじゃあね」
「そういったものを城壁の中に持って行って」
「お城を組みましょう」
「今からだね」
「そうしましょう」
「それじゃあ」
 こうしてでした、皆はその城壁の中で、です。
 ブロックをさらに組み立てていきます、するとです。
 徐々にですが形になってきました、その形は。
「お城だよね」
「そうだよ」  
 カルロスはボタンのその問いに答えました。
「これはね」
「王宮じゃなくて」
「お城だよ」
 こう答えるのでした。
「間違いなくね」
「こうしたお城もあるんだ」
「そういえば」
「そういえば?」
「オズの国にこうしたお城ってないね」
「そうなのよ」
 オズマがカルロスに言ってきました。
「実はね」
「守る必要がないからですね」
「そうなの、街を城壁で囲みはするわ」
「それはしますね」
「お洒落でね」
 そうしているというのです。
「しているけれど」
「それでもですよね」
「こうしたお城はないわ」
「そうですよね」
「守ることはないから」
 だからというのです。
「こうしたお城はないの」
「そうなんですね」
「そう、宮殿はあっても」
「こうしたお城はなくて」
「私も宮殿に見えるわ」
 オズマにしてもというのです。
「やっぱりね」
「そうですか」
「新鮮ね」
 こうも言ったオズマでした。
「こうしたお城は」
「そうなんですね」
「オズの国にあるのは宮殿だから」
「お城はといいますと」
「また違うのよ」
「そういうことですね」
「宮殿はお城から生まれているけれど」
 それでもというのです。
「お城じゃないから」
「だから姫様にとってもですね」
「新鮮なの、じゃあ」
「完成させて」
「その姿を見ましょうね」
「それじゃあ」
 皆でお話しながらです、そのうえで。
 頑張ってお城を作っていきます、そして。 
 そのお城が完成してです、皆はそのお城を見て言いました。 
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