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オズのボタン=ブライト

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第五幕その七

「首相が言っていたか」
「はい、それで」
「ここにあるのじゃな」
「このブロック達も」
「ではこのブロック達をじゃな」
「組み立ててです」
 管理人さんは王様にお話します。
「遊べますが」
「ではこれを築いて何が出来るのじゃ?」
「それは私にもわかりません」
 管理人さんはこのことについてはこう返しました。
「あちらもお話してくれませんでした」
「一切か」
「はい、組み立ててみてのお楽しみとのことです」
「こうしたものはじゃな」
「その時のお楽しみですね」
「そうじゃな、ではこの公園にじゃな」
「遊ぶものが増えました」
 そうなったというのです。
「アスレチック、そして散歩の他に」
「ブロックもじゃな」
「楽しめるようになりました」
「そうか、よく送ってもらってくれた」
 王様はここまで聞いて管理人さんに笑顔で言いました。
「今すぐ褒美をやろうぞ」
「おお、それは何よりです」
「これじゃ、持って行くがいい」
 こう言ってです、王様は。
 服の袖の中に手を入れてです、そこからです。
 とても大きな赤いダイアモンドを出してです、管理人さんにあげました。
 そしてです、こう言ったのでした。
「これをな」
「何と、それがですか」
「そなたへの褒美じゃ」
 にこりと笑って言うのでした。
「取っておくのじゃ」
「何と凄い褒美なのか」
「褒美は弾むものじゃ」
 王様はにこりとしたままです。
「だからな」
「これをですか」
「持って行くのじゃ、いいな」
「わかりました」
 管理人さんは王様からダイアを受け取ってでした、そのうえで。
 その場を下がりました、王様はあらためて皆に言いました。
「それでじゃが」
「うん、このブロックをだね」
 王様にです、ボタンが応えます。
「組み立てるかどうかだね」
「そうして遊ぶかのう」
「アスレチックじゃなくて」
「どっちにするかじゃな」
 アスレチックかブロックの組み立てかです。
「それは」
「ううん、どっちがいいかな」
「こうした時はね」
 オズマが言います。
「コイントスで決めるものね」
「どちらを遊ぶかだね」
「どちらも今すぐに出来るし」
 オズマはボタンにもお話します。
「それに何時でも出来るよ」
「じゃあどっちでもいいだね」
「どっちを先にしないといけないものではないわ」
 オズマはこのことを冷静に見て考えています。
「だからね」
「どっちでもいいんだね」
「そう、ここはね」
「ううん、それじゃあ」
「コイントスで決めたらどうかしら」
 オズマは皆に提案しました。 
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