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流し目

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3部分:第三章


第三章

「それでどうかしら」
「そうね。わかったわ」
 サンドイッチを食べながらだ。麻衣も頷いてだ。それからもだった。
 流し目を見せる。送ってはいない。それを続けていってだ。
 ある日だ。麻衣の下駄箱にだった。それが入っていたのだった。
 それを見てだ。彼女が顔を真っ赤にさせてだ。クラスメイト達に話した。
「あの、遂にね」
「来たのね」
「そうなのね」
「ええ、来たのよ」
 こうだ。それを見せながら言うのだった。それはだ。
 手紙だった。封がされているそれを見せてだ。彼女達に話す。
「これってやっぱり」
「まだ開けてないじゃない」
「読んでもないの」
「後で読むけれど何だと思う?」
 今彼女達は学校の屋上にいる。そこにいてだ。それでだった。
 一時間目の後の休み時間に屋上の隅で固まってひそひそと話している。その中でだった。
 麻衣はだ。真剣な顔で彼女達に尋ねたのである。
「これって」
「決まってるでしょ。ラブレターよ」
「下駄箱って古典的だけれどね」
「それ以外にないじゃない」
「そうよね」
「これしかないわよね」
 こう話してだった。彼女達は麻衣に話すのだった。
「後で封開けて読んだらいいわ」
「まああれかしら。今日の放課後ね」
「体育館裏で会いたいとかそういうのよ」
「そして何故会いたいのかは」
「言うまでもないわよ」
 こう察しをつけて言っていくのだった。そしてだ。
 彼女達の言葉を受けてだ。麻衣も言う。
「じゃあお手紙を読んで」
「ええ、そうよ」
「行きなさい、いいわね」
「頑張るのよ」
「ただ。手紙はね」
 それはどうかというのだ。その肝心の手紙はだ。
「あんただけで見なさい」
「私達は見ないから」
 こう言うのである。
「人の手紙は見るもんじゃないからね」
「あんただけで。後で見なさい」
「うん、わかったわ」
 彼女達の言葉に頷いてだ。麻衣もだ。
 彼女達の話の後二時間目の休み時間に一人でこっそりと見る。そうしてだった。
 三時間目の休み時間にまた屋上の片隅に集ってだ。話すのだった。
 
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