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Blue Rose

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第十二話 真の友人その八

「それが思わぬ結果をもたらしたりするわね」
「世の中ってそうしたことあるよね」
「人は小さなものよ」
 実にという言葉だった。
「幾ら偉そうにしていても」
「神様や仏様から見たら」
「そう、米粒よりもね」 
 さらにというのだ。
「小さなものよ」
「そうしたもので」
「神様や仏様が導いてくれてるのかもね」
「僕達人間を」
「人にエゴがあって弱いものであるってことをわかったうえでね」
「人と人を出会わせもして」
「そうかも知れないわね、貴方のことを考えても」
 優花の身体のことである、言うまでもなく。
「人は不思議よ」
「僕のことも」
「けれど貴方のことも神様や仏様から見たら」
「小さいんだね」
「そうも思うわ」
「ううん、そうしたものなんだ」
「貴方も私も龍馬君もどう思ってもね」
 そう考えると非常に大きなことだ、しかし神仏んから見ればというのだ。
「小さいものよ」
「そしてこのことから」
「絶対に何かがあるわ」
「そうなんだね」
「私は神様も仏様もいると思っているわ」
 つまり無神論ではないのだ、全くの逆である。
「宗教もね」
「姉さん結構お寺とか行くしね」
「神社もね」
「そうしたものは否定出来ないよね」
「こうしたことを考えていくとね」
「そうだよね」
「優花にはね」
 優花をじっと見てだ、優子は言った。
「私と龍馬君がいてね」
「神様と仏様がだね」
「見ているわよ」
「一人じゃないし」
「そう、守られてもいるから」
「落ち着いていればいいね」
「前を向いていればいいのよ」
 まさにというのだ。
「優花はね」
「そうだね、まだ信じられない重いはあるけれど」
「それでもよね」
「姉さんがいて龍馬がいて」
「神様も仏様もね」
「そうだね、守ってくれて見ていてくれているから」
「確かにね」
 こう言うのだった。
「いいわね」
「わかったよ、ただ」
「ただ?」
「神様や仏様を信じない人もいるよね」
 優花は姉にこうした人達のことも話した。
「そうだよね」
「無神論者の人達ね」
「うん、いるよね」
「そうね、そうした人はそうした人よ」
「宗教、神様や仏様を信じない人も」
「自分の力だけを信じているなら」
「それでいいんだね」
 優花も頷いた。
「そうした人は」
「ええ、そのことはそれぞれよ」
「その人の」
「信じる信じないわね」
「そうなんだね、ただね」
「ただ?」
「そうしたことを言う人で凄い人がいたらしいよ」 
 優花は眉を曇らせてだ、姉にその人物のことを話した。 
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