| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

少年は魔人になるようです

作者:Hate・R
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第110話 少年達は突き進むようです


Side ネギ

「ぅ………。」

「ネギせんせー!き、気が付きましたか?」

「のど、かさん?ここは……。」


頭痛と酷い気怠さと共に目を覚ますと、目の前にのどかさんがいた。なんとか意識を保たせて

周囲を見ると、怪我をしてうめき声を上げる人が床に倒れ、白い修道衣を着た人達が回復魔法を

使っていた。その様子はまるで野戦病院のようで―――


「―――っ!の、のどかさん!戦況は!?」


まるでじゃない。ここは野戦病院なんだ。『完全なる世界』との開戦に愁磨さんが撃った魔法を

相殺する為に使った"太陽神猪"の消費魔力が大きすぎて、僕は気絶して運び込まれたんだった。

そうこうしている内にも、外から戦闘音が絶えず聞こえて来る。

ビー! ビー! ビー!
『合体シークエンスを開始します。副艦のクルーは速やかに退避してください――』


途端、明らかに他の音とは一線を画すあまりにも場違いな警戒音声に、最悪の戦況を想像する。


「な、何事ですか!?まさか愁磨さんが戦場に出ているんですか!?」

「変形合体ってだけで確定させんなよ。この戦場であの人の武装使えるのが一人いんだろ。」

「クルト提督が動いたんですか……こんなに早く裏切るなんて……!」

「こっちが思ったよりも優勢だったからな。向うにしても予想外だったんじゃねぇのか……って、

まだ動くなよ!フラフラじゃねぇか!」


休んではいられないと立ち上がったけれど、全身に力が入らず、壁に背を預ける様に寄りかかって

しまう。くそっ!たった一度、しかも開幕の一発を相打ちしただけでこんな有様じゃ、計画を止める

なんてとても出来ない。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
「うわわわわわわわわ!?ちょちょ、何々!?」

「船が震えて―――って、この船が副艦なんじゃ!?」


突然、乗っていた船が軋み始め、あちこちからベアリングの唸りが聞こえて来る。

まさかこれが変形シークエンス?と言う事は、この船が副艦―――!?


「っ古!壁ぶち抜いてけ!!」

「アイヤ!?ま、任せるアル、よっ!!」
ズドンッ!
「か、楓さん、この場の皆を隠れ蓑に!」

「了解!加えてドロンするでござる!」


逸早く気付いてくれた千雨さんの指示で古菲さんが壁に特大の穴を開け、一動作で怪我人と

医療班を回収してくれた楓さんを筆頭に、そこから船外へ脱出。浮遊出来ない人達は直接隠れ蓑に

入って、浮遊出来る僕と楓さん・アーニャと何故か千雨さんは落下しながら戦艦軍を見上げる。

それとほぼ同時に、今まで乗っていた戦艦がスヴァンフヴィートの近くまで飛んで行く。そして、

ロボットアニメのような質量・形状を無視した変形合体が行われる。

ドンッ!
「な、何のつもりですか、クルト提督!?」

「"反逆合体コード・P"でしたか。名の通りですよ。さぁ!第二幕と行きましょう!!」


反逆者の名前にそぐわない青と白の巨大ロボットが戦場の、それも最後方に現れ、外部スピーカー

からクルト提督の反乱が宣言された瞬間、ロボットの右手から目に見える程の"質量"となった冷気が

放出され、渦を巻く。


「『恐怖劇第二幕(グランギニョル) 死世界・凶獣変生(ニブルヘイム・フェンリスヴォルフ)』!!」
ドゥッ!!

まるで必殺技を撃つような無駄な動きから繰り出された正拳突きと共に、ニブルヘイム――氷の

地獄が、MMの艦隊を後ろから襲った。青い台風に包まれた歩兵は疎か、戦艦までが一瞬で凍り

付いて落ち始める。


「戦乙女隊は転進!落ちる人達を救いなさい!!」

「樹龍、炎凰よ!魔獣を率い、戦艦を受け止め、氷を融かせ!」


三勢力の残った指揮官二人は直ぐに、討たれた友軍を救出に向かわせるが、その隙に自由になった

騎士悪魔と子供の魔族が戦線に復帰し、凍らされていた魔族達も次々と戦線に復帰させる。

一気に戦力が減った魔法世界軍は防戦に回らざるを得ず、再度後退し始める。


「ネギ坊主、戦況が芳しくないでござるよ!どうする!?」


雲海に隠れながら激しく変わる戦場を見る。つい先程まで優勢だったらしい戦況は、たった一機の

機械の巨兵の一撃で劣勢に変わってしまった。どうする?どうする・・・!?

僕達が加勢してあの魔族の王の何れかを倒せれば好転するだろう。でもその場合、多分宮殿の中の

戦闘に参戦しても力になれない。なら―――


「……隠れ蓑の中にいる人達を現状の最後艦に預け、宮殿に向かいます!!」

「チッ、気に食わねぇがそれが最善だろうな。オッサンらが心配だ、急ぐぞ!」

「何だかんだ優しいわよねぇ、チサメってば……。」

「まぁデレ期だからぬべっ!?」

「急ぐっつってんだろうが!!ほら風魔法!」


つい口を付いて出てしまった軽口のせいで頭を叩かれてしまった。でも恨んでる時間も無く、三人

にも風魔法を乗せ、戦闘の無い空域を飛んで、第二の救護艦と思われる小さい戦艦へ向かう。

ダンッ!
「少し荒っぽいが勘弁してもらうでござるよ!」

「敵影ないわよ、さっさとして!」

「ここにまであったら困るでござるよ。」
バッ!
「うべっ!?」

「あ、すまぬ。」


甲板に着地すると同時に隠れ蓑に収容していた全員を解放すると、お約束と言わんばかりに明日菜

さんが顔から着地した。そっと初級の治癒魔法をかけると、楓さんが気を使ってくれて、無言のまま

隠れ蓑を被せてくれた。千雨さんとアーニャも無言で頷き、再度雲海ギリギリを飛行する。


「おいせんせー、さっきから魔素の海に入ってっけど大丈夫なのか?」

「ここはまだ表層なので、寧ろ魔力の回復になるくらいです。とは言え強制的に吸収・回復させられ

てしまいますから、皆さんには障壁を張っています。」

「何よそれ、自慢なの?まぁあんたの魔力量は桁違いだけどさぁ……。」

「いや別に自慢じゃないけど……それよりも、そろそろ入るよ。」


言い合う内に戦場の目の前まで到達する。戦う神獣が二体に減ったとは言え、残った厳武と嵐虎の

魔法は苛烈を極め、精霊砲が段撃ちに飛び交い、強化された魔族が雲霞の如く空を埋め尽くしている。


「飛び込んだが最後帰れそうにねぇな。っつーか一瞬で土に還りそうなんだけど、細かくなって。」

「ちょっと、不吉な事言わないでくれる!?そうよ、ネギ一人だけ飛んでけばいいじゃない!

カエデ、さっさとアーティファクト出して!」

「今更でござるなぁ。千雨殿も入るでござるよね。」

「何で私は確定なんだよ、入るけどさ。」


ブツブツ言いながらも、自分の手に余ると諦めた二人は隠れ蓑に入り、残ったのは高機動の楓さんと

僕だけ・・・これなら!


「楓さん、風魔法の出力を上げますが大丈夫ですか?」

「上げるのは構わないが、掴まるでござるよ。術式武装しなければ拙者に着いて来れぬよ?

今は力を温存するべきでござろう。」

「そ、そうですね。ではお願いします!」


諭された所で魔力を練り上げ、風の渦で足場を作る。それと同時に楓さんが僕を抱えしゃがむと、

風が軋む程の力を"気"を足に籠めて、超長距離瞬動の体勢に入る。宮殿までの距離はおよそ30㎞。

障害物がないから見えてはいるけれど、かなりの距離だ。


「道中は僕が護ります!!楓さんは、ただ真っ直ぐ向かってください!」
ギュギュギュギュギュギュギュギュギュ―――――ッ!
「ふふ、それは心強いでござるな。では―――」
ビシィッ!!

風に罅が入った瞬間、普段閉じられている片目が見開かれ、"気"の集束が終わる。


「参る!!!」
キュ――――ドウゥッ!!

蹴り出された風の渦は限界を迎え、溜められた"気"と合わさって僕達を一気に押し上げる。

雷化の現象としてとは違う、物理的な速度で体が軋むのを感じながら、音速を遥かに超える速さで

戦場の真っただ中を突き進む。僕らの接近に気付いた兵士達がこちらを見た時には、既に数十mも

先に飛び去った後だ。


「ネギ坊主、そろそろ速度が落ちるでござる!」

「準備は出来ています、カウントお願いします!」

「では五!四、三、二、一!」
ヒュォ――

カウントに合わせ再び風の足場を作ろうとした瞬間、首筋に冷気を感じて振り向くと、目の前にまで

氷の台風が迫っていた。動きが止まる地点を狙っての消音攻撃を、巨大ロボで実行するなんて規格外

すぎる。しかも楓さんはまだ気づいていない。なら、僕が僕の仕事をするまでだ!


「"ラステル・マスキル・マギステル!『荒ぶる炎嵐(フォリィ・ケティジ・フロッジャ)』"!!」
ゴォゥッ!!

威力の落ちた氷竜巻に対し、僕も詠唱を破棄した炎と風の嵐で迎え撃つ。でも規模が違うから、相殺

するどころか数瞬遅くするだけだったけれど、楓さんが跳躍するのには十分。

また高速移動に入り、あっという間に青と白の機体の全体が見えるまで遠ざかる。


「やれやれネギ君、完全に無視するとはつれないではないですか。もう少し遊びましょう?」
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!

遊びと称しつつ、瞬動よりも速い誘導ミサイルを雨の様に降らせて来る。その半分が周囲の魔族と

艦隊に阻まれるけれど、それでも尚『魔法の射手(サギタ・マギカ)』でさえ迎撃し切れない数が僕達を

狙って飛んで来る。とは言え『千の雷』を使う訳にもいかない。


「少しでも数を……っ!?」
ズドドドドドドドドドドドドォォォッ!

数を減らす為に魔法の矢を撃とうとした時、無数のツタが伸びて来てミサイルを全て相殺してくれ、

同時に、僕らの上に巨大な影が覆いかぶさる。


【主ノ命ニヨリ宮殿マデ護衛スル、行ケ!】

「ありがとうございます!楓さん!」

「承知!!」
キュボッ!!

樹龍の助けを借り、再度加速した僕達はクルト提督の乗るロボットの攻撃範囲から逃れ、遂に宮殿の

目の前まで来た。でも、魔法世界軍を圧倒しながらも、まだ宮殿を覆い尽す程の待機していた魔族が

血に飢えた目を一斉にこちらへ向けて来る。流石に速度だけでは突破出来そうもない。


「どうするでござるか!?」

「当然、真っ直ぐ行くがよい。」
ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオゥゥゥオオオ!!!
「うわっ!?」


今度は樹龍程もある炎の龍が頭上を通り、慌てて止まった僕達を後目に、のたうち回る様に魔族の

群れを蹂躙して行く。空中に居るにも関わらず、重厚な金属の足音を鳴らし、真紅の鎧と大剣を輝か

せマントを翻して僕達の隣に堂々と屹立したのは、最後尾にいる筈のヘラス皇帝。


「これはこれは……北の帝国の王。指揮官自ら最前線に出て来るとは愚かですね。」

「飛んで火に入るとはこの事である!」

「……魔族の。ヘラスの皇帝がどうやって選ばれるか知っておるか?」

「む?」


陛下を狙って来た、神獣と互角に戦う魔族の王達に対して、怯まずにそんな事を問う。


「我が国の王となるのは、最も強き龍の血を継ぐ者。」

「ほう?ではあなたは黒龍の血を継ぐ者ですか。」

「ふはははははは!!黒龍は最も恐れられる龍、骨龍は最も狂いし龍ではある。しかし我こそが!」
ビキビキビキビキビキ!

逆にサルマクに問われた陛下が身を縮める。すると鎧が徐々に罅割れ、隙間から炎が巻き上がり、

瞬く間に身体が膨れ上がって、追い付いて来た樹龍よりも更に一回りも大きくなる。

獰猛な瞳、雄々しい巨角、身体は全て真紅の鱗に覆われ、巨大な翼と長い尾が生え、持っていた大剣も

巨体に見合うよう伸びた。その姿を表すなら、龍の騎士だ。これが、龍族の龍化・・・!


【最強の龍"炎龍"の血を引く者にして、龍を凌駕する王!"炎龍帝ヘラス"!!

行くぞ、魔法世界の友よ!我らが住まう世界を守る為に!!】

『『『『ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』』』』


ヘラス陛下の号令により、混乱と劣勢で下降していた士気が一気に跳ね上がって、圧されていた

戦線を徐々にだけれど戻し始める。

それに呼応して、骨の椅子にダレて座っていたアムドゥスキアスが跳ねて立つ。


「あーもー、あっちこっちでチマチマやってるのって嫌いなんだよねぇ!」

「な、待つのだデモゴルゴン!今はまだ「うーるーさいいいいいいいいいいいい!!」」
ドンッ!!

地団駄を踏みながら、むくれた子供のようにしか見えないアムドゥスキアスが、大気が歪む程の

魔力を放出させる。空間が歪み、段々と広がる闇となって辺りを包んで行く。


【なんだこれは…!?一旦下がるぞ!】

「しょ、承知!」


魔族特有の闇魔法を警戒した陛下と第一線を抜け始めていた兵士達と一緒に下がると、逆に魔族達は

闇に向かって入って行く。まさか、こうやって魔族を復活させて・・・!?


「"我が名に於いて命ずる!我は"初元の魔"デモゴルゴン!!恐れよ光に生きる者、集え同胞!"」
ボコボコボコッ!
汝らは我が剣!汝らは我が鎧!汝らは我が手足!」
ゴボボコボゴボボコボコボコボコ!!

人格が変わったのではと見紛う程の、魔族の長としての宣言と共に闇が形を変え、真逆の真っ白な

骨に形成されていく。


「共に踊れ……"怨葬禍棘"!!」
ズズゥゥゥウウウウウンン!
「アイヤー…………またでござるか。」


楓さんが焦りながらも、どこか呆れたような感想を漏らす。眼前に現れたのは厳武よりも更に巨大な、

地に足が付いた上で、宮殿よりも上の位置に頭部分が来る程の骨鎧の悪魔騎士だったからだ。

これで戦場には規格外、普段なら目を見張る巨大生物・兵器が5、それを上回る超巨大生物(?)が2。

壮観を通り越して、それこそ呆れて来るような戦場だ。


「やれやれアムドゥスキアス。もう少し待てなかったのですか?あなたは。」

「めんどかったし!分かり易い方が猊下っぽいやり方でしょ?」

「ふむ!そう考えれば悪くない。ならばお前は突撃だ!」

「ヒャッハァー!……だっけ?まぁいいや!」
ズズゥゥン!

巨大ロボと超巨大骨鎧と残った二人の魔族王が並び、一部奇声を上げて同時に攻めて来る。

魔法世界軍も魔獣達を筆頭に兵士たちが突撃をかけ、戦艦数隻が援護に入る。

次の行動を決めあぐねていると、龍化したヘラス陛下とアリアドネ―の兵が数人傍で止まった。


「ネギ先生、楓さん!」

「夕映さん!どうしてこんな最前線に!?」

「今更あなた達が指名手配犯だからと遠慮して頂く事もありませんし、ユエさん共に行くと言いまし

たので、護衛に来たのですわ!戦友として!」

【勇ましい事だ……良い。我が道を切り開く、共に来い!】


ヘラス陛下を先頭に、夕映さんと一緒に来たアリアドネ―の騎士3人に護衛され、僅か四人となった

相手軍の突破する。


「おおっと、ここは通しませんよ、ネギ君!!」

【させぬと言っただろうが!!炎凰、嵐虎来い!】
ガガァン!
「うぬぬぬぬぅーー!この五匹邪魔ぁ!!」

【我ラヲ小物ト侮カラソウナル!】
ドォンドォンドォン!

巨大ロボが新たに取り出した剣と陛下の大剣がぶつかり合い、骨巨鎧の拳を厳武が岩を屹立させて

防御し、各所から伸びた槍を樹龍が絡め取る。残ったサルマク、ディアボロスは兵士と戦艦が総動員で

相手をしてくれているけれど、それを迎撃・回避しながらこちらへ向かって来た。


「宮殿へは行かせんぞ!猊下ご帰還まで、我らが守るのだ!!」

「……やれ、ディアボロス。それを口に出してはいけませんよ。」


大声を上げているラカンさんより凶悪な筋肉悪魔と、呆れている騎士鎧悪魔。

猊下、つまり愁磨さんの帰還までの時間稼ぎが彼等の目的らしい。この、良く言えば素直そうな

悪魔の言う事が真実なら、今こそが好機。どの道行かなければいけないんだから・・・!


「なら、突破します!!"ラステル・マスキル・マギステル! 来れ 虚空の雷雲 喰らい尽せ

ここに払魔の力を曝す!『雷神の斧(エネトゥ・デウス・テュコス)』"!!」
バリバリバリッ!!
「ぬぅぅうぅぅう!?こ、小癪な!」


向かって来た二人に、網状に広がる『雷の斧』の上位魔法を放つ。同じ中級魔法の『雷の暴風』の

様な攻撃力は無い上に、常に自分で操作しなければいけない魔法だけれど、雷系最大の麻痺効果を

持つ魔法だ。力技で破られる事も懸念したけれど、二人の動きは完全に止まり、間を抜けて行く。


「ぬぁぐぁぁぁああああ!待てええええええええええええええ!!」

「……実は萌えキャラだったのでしょうか?」

「も、モエ……?訳の分からない事言っていないで、集中してください!」


呆気無く二人を躱すと、それに気付いてくれた陛下と神獣達が大型二体を完全に食い止める。


【行け、己の行きたい道を突き進め!】

「はい!」


押さえられた最後の2つの壁をすり抜け、僕達六人は宮殿の中への突入に成功した。


「よぉ、遅かったじゃねぇかネギ。」

「ラカンさん!それは、まさか……!」

「丁度終わった所でしたよ、やれやれ。」


けれど、意気込んだ僕達が一番に目にしたのは、ラカンさんの斬艦剣とアルビレオさんの魔法に

討ち取られた、地に伏すヴァナミスと・・・辺りに同様に倒れた敵達。既に決着のついた戦場だった。

Side out
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧