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焼き鳥ハイスクールD×D ~ ちょいワルホスト系に転生した男 ~

作者:ラドゥ
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使い魔ネネと封印の理由



前回突然現れた翡翠色の喋るネズミ、『ネネ』。


突然現れたこのネズミに最初に話しかけたのは、俺の目の前にいる少女、呂布だった。


「ネネ……」
「?知り合いか、呂布?」


なんで今まで封印されてたこいつに知り合いがいるんだと不思議に思いながら、俺は呂布に、「こいつ、いったい誰だ?」という意図を込めて聞いてみる。


呂布の口からでたのは予想外の言葉だった。


「(コク)ネネは私の使い魔……」
「使い魔?」
「そうなのです!」


俺の疑問の声に、翡翠のネズミ、ネネは元気よく答える。


なんでも、この呂布の使い魔だというネネは、呂布を造ったクローン技術を応用して造られた小型悪魔で、初代様が、口下手な呂布のサポート用に造ったのだという。ちなみにサポート用の魔術(魔力?)が初代様によって使用できることとなっており、先ほどの空間転移も、そのサポート用の魔術の一つだという。……まじですげえな、初代様。


呂布が封印されていたあの部屋とは別の空間に封印されていたらしく、呂布の封印が解けたら起動するようになっていたらしい。


そこまで話を聞いて、ふと疑問が沸いた。


「なんで一緒に封印しなかったんだ?呂布の封印が解かれたらお前さんの封印も解けるようになっていたのなら、別に一緒に封印されていてもよかっただろうに」


その俺の疑問に、ネネは少しだけ言いづらそうに答える。


「それはそのー、呂布殿の封印を解いた御仁がどんな人物か見極める役目も私が担っているからなのです……」
「………どういうことだ、それは?」


ネネは「怒らないでくださいね?」と前置きしてから俺の質問について口を開く。


「呂布殿のあの封印は、創造主、つまりはあなたにとっては初代フェニックス家当主、呂布殿にとっては父上となりますが、あの方の血筋の方が触れれば自動的に封印が解けるようになっていましたが、あの封印自体は、他に解ける手段がないわけじゃありません。それなりの技術があれば破ることは可能な代物なのです」


もちろん、そこらへんの木っ端悪魔程度では無理ですが、とネネは続ける。


「しかし、決して封印を解ける者がおらず、また、例え血筋の方だとしても、良識のある方が封印を解くとは限りません」


俺はそこで、ネネが俺のなにを見極めていたかを理解する。


「つまりはあれか?お前は今まで俺たちに隠れて俺がどういう性格なのか、どんな性質なのか見極めていたということか?」


俺のその言葉に、ネネはこくんと頷いた。


「もし良心的な方ならば、そのままその方に面倒を見てもらい、もしよくない方ならば、そのまま呂布殿を連れて逃げ、呂布殿のサポートをしながら生きるのが、ネネが創造主から任された仕事なのです。呂布殿は封印された理由が理由ですから。下手な者の手に、呂布殿が渡ることを創造主がおそれたためです」
「そこだよ」


俺は、呂布を横目で見ながらも、ネネに自分の疑問をぶつけた。


「なんで呂布は封印されたんだ?俺は頭がよくないが、彼女を造り上げたクローン技術が凄いものだということがわかる。それも歴史に残る発明といえるくらいに。なのに俺は今まで初代様がクローン技術を開発したなんて話は聞いたことがない。そしてその完成体である彼女のことも」


そんな俺の疑問に、しかしネネはこともなげに答える。それが当たり前だとでも言うように。


「それは当り前なのです。創造主はその技術を知られるのを嫌がったのですから」
「……は?」


技術を知られるのが嫌だったって、なんでまた?


「ライザー殿は、クローン悪魔が、政府中枢、いえ、上級悪魔たちに、同胞の悪魔として認められると思いますか?」
「……あ」


そうだ、そうだよ!


魔王様は別として、現在政府中枢にいる旧き上級悪魔のほとんどは、原作での若手悪魔が全員集合している場面でわかるとおり、下級悪魔(転生悪魔)を見下しているところから、かなりプライドが高いことがわかる。旧魔王様の時代ではどうだか知らないが、あいつらが言い方は悪いが、偽物の悪魔であるクローンたちを認めるわけがない。

ネネは、そんなことを考えていた俺の顔を見ると、ため息をついた。


「ライザー殿の考えている通り、あのプライドの高い上級悪魔たちがクローン悪魔たちを同胞とみて受け入れるとは考えにくい。むしろ創造主は、実験動物のような扱いをされる可能性が高いと考えたのです」
「初代様はそれを嫌がったと?」


ネネは俺のその言葉に、コクンと頷く。


「創造主は呂布殿はもちろんのこと、自らの研究成果を自分の子供と同じと言うような方ですから、そのような輩に自分が死んだ後に研究成果を好きにいじられて利用されるのを嫌ったのです」
「だから呂布は封印され、クローン技術は秘匿された…」
「その通りなのです」

なるほどなー。いろいろ考えてるな初代様。俺じゃあそこまで配慮せずに普通に発表しちゃうかも。


「なるほど。初代様がお前らを封印していた理由は理解できた。なかなか大変だったな」


その言葉に呂布とネネは首を横にふる。


「そうでもない…。」
「ネネたちはずっと封印されていただけですからなー」
「あ、それもそうか」


あくまでこいつらは封印されていただけ(・・・)だもんな。……ん?


「そういやあ、お前らが封印されていた間に起こった出来事とかのことは知ってんのか?」
「?いいえ、これから情報については集めようとしていたところなのです」
「なら大ざっぱにお前らが封印されていた後に起こった出来事を教えとくか?」


俺がそう言うと、ネネは少し考え込むような仕草を見せると申し訳なさそうにしながら(呂布はその間なぜか俺のことをじーっと見つめていた)「じゃあお願いするのです」と言ってきたので、俺は自分が可能な限り知っていることを彼女たちに教えた。


フェニックス家が現当主である俺の父上で四代目だということ。呂布たちが封印されていた間に二代目と三代目は三大勢力間の戦争で死亡したということ。その戦争は二天龍の介入によりうやむやのまま終了したということ。その戦争で俺たち悪魔が頭である魔王様たちを亡くし、力のある悪魔たちを新しい魔王様として擁立したということ。そしてその戦争で激減した人口を補うために開発された『悪魔の(イーヴィルピース)』についても話した。


「んで、これが俺のイーヴィルピースな」


俺は先月貰ったばかりのイーヴィルピースを呂布たちの目の前に置いた。


呂布たちは興味深そうにその赤い駒を観察している。


「こんなもので悪魔に転生できるとは。時代の進歩を感じますなぁー」
「不思議……」


しばらく俺のイーヴィルピースを手に取りいろんな角度から見ていた呂布だったが、ふとこちらをむく。その顔はどこか真剣な顔に見えた。


「?どした?」


どこか呂布の様子がおかしい気がした俺は、呂布にどうしたのか聞くと彼女はイーヴィルピースの一つを手に取り、俺へと差し出した。


そして彼女は言葉を紡ぐ。


「ライザー。私を、









ライザーの眷属にしてほしい…」





………はい?

 
 

 
後書き
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