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艦隊これくしょん【転移した青年の奮闘記】

作者:Bloo-D
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日常
  第4話 初の顔合わせ Ⅱ

 
前書き
前回の続き。今回は重巡洋艦と空母(正規,軽の両方)。

最近こちらで艦隊編成の件で独自に再編した為少し変更を加えました。 

 
……主人公サイド……



軽巡洋艦を回った俺は……

座蒲郎「次は重巡だな」

機動部隊や任務でよく世話になる重巡洋艦を訪ねることにして足を運ぶ……

ーーーー


重巡達は駆逐艦達とは反対側の食堂の右奥に固まり、更に普通の重巡と航空巡洋艦とに別れている。
軽く見回す限りじゃあドイツ艦のプリンツ・オイゲンと、イタリア艦のザラとポーラは見当たらなかった。

高雄「あら、提督。初めまして…でしょうか?」

座蒲郎「1度ばかり秘書艦になってはもらってたけど…まぁ初めましてだね」

高雄「まぁ…そうですね」

最初は高雄型1番艦の高雄。空母主体の第二航空機動部隊での打撃役の重巡。
その隣に……


愛宕「やっほー、提督!」

座蒲郎「やっほー」

高雄型2番艦の愛宕。主に高雄と一緒に第二航空機動部隊で戦ってもらっているけど、今のところは軽母(軽空母)旗艦の機動部隊での状況偵察が主任務になりつつある。
けど忠実じゃあ高雄より先に進水したのがどうも腑に落ちない。
とはいえ……

愛宕「パンパカパーン♪!」

座蒲郎「パンパカパーン」

こっちでもキャラは変わらないみたい……まぁその方が愛宕らしいからいいけど……

高雄「合わせなくてもいいですよ、提督」

摩耶「そうだぞ、提督!そんなんじゃ、いつか誰かにぶっ殺されちまうぞ!」

座蒲郎「合わせるか合わせないかは、個人の自由だと思うけど……」

更に今度は高雄の向いに座る摩耶(改二仕様)が声を発した。
摩耶はその特性から高雄達とは違い、対空に優れた秋月型達の部隊になってもらっていて、摩耶を出撃させての対空母戦じゃあ無敗を誇る鎮守府一の対空番長だ。

鳥海「提督、摩耶はただ提督にかまって欲しいだけですから、あまり気にしないで下さい」

座蒲郎「そうなの?」

摩耶「ああ⁈んな訳ねぇだろが⁉︎」

そして高雄型末っ子の鳥海(改二仕様)。高雄達とはまた違う第一航空機動部隊の打撃役で索敵要員でもある。


青葉「提督、ちょっといいですか?」

衣笠「お聞きしたいことがあるんです」

次に声を発したのはそれなりに古参の青葉と姉妹艦の衣笠(改二仕様)。ウチでは警戒部隊に属する艦娘だ。
今回は何か質問があるようだけど……

座蒲郎「俺が答えられる範囲でならいいよ」

衣笠「提督って、歳はおいくつですか?」

青葉「スクープの匂いがしますので、聞かせて下さい!」

内容は俺の歳だった。
高校を卒業してから専門学校に入って、卒業してから大学へ入学。誕生日は9月でまだ先だから……

座蒲郎「21…てとこかな」

青葉「へえー、もう20超えて大人なのですか〜〜。その割にはあまり(身長が)高くありませんが__」

≪バッ……ギラリッ!≫

座蒲郎「おのれ〜、俺が一番気にしてた事を〜〜!」

≪ダダダダ……≫

衣笠「うわ〜、すみませ〜〜ん!」

青葉「提督が壊れた〜〜!」

向こうでの日付に合わせて年齢を言ったけど、青葉が発した言葉にカッとなって刃を抜いてしまった。
実を言うとこ、俺は歳の割には背はそんな高くない。友達より低いし、こっちでも長門や大淀より低くて、艦娘の中では背が低めの天龍より低いからつい切なくなる。

≪ダダダダダダ……≫

青葉「うわ〜、ごめんなさい許してください!身長を気にしてたなんて知らなくて__!」

≪ブンブン……!≫

座蒲郎「言い訳なんざ聞きたくない〜〜!」

その後無我夢中で刃を振り回しながら逃げ回る青葉を追いかけていたが……


≪ブン……ガギッ!≫

座蒲郎「なっ⁉︎」

青葉「な…那智さん!」

那智「その辺りにしろ!みっともないぞ!それでも我らが提督か⁈」

座蒲郎「……、ごめん……」

那智に説教されて止められた。
止めてくれなきゃ困るけど……

那智「全く…はしたない提督だな……」

座蒲郎「悪かった……」

那智(改二仕様)は第三航空機動部隊の打撃役で、重巡の中では結構出撃させて来た。


妙高「まあまあ…その辺にしておきなさいよ」

羽黒「そうですよ、提督が可哀想です」

足柄「確かにそうね、程々にしておかないと。今後戦いで、私が勝利出来なくなっちゃうし」

それから現れたのは、那智の姉妹艦の妙高と羽黒、そして“飢えた狼”こと足柄だった(みんな改二仕様)。
妙高と那智は第三航空機動部隊所属だけど、足柄と羽黒は第一,第二支援艦隊に属している。
足柄は重巡の中じゃ一番出撃回数が多く、何度もMVPをとったのはよく憶えている。


利根「おやおや、提督にも弱点があるとはのぉ〜、驚いたのぉ〜〜♪」

筑摩「ちょっと、提督を弄らない!
すみません提督、利根姉さんは前からこうなので」

座蒲郎「まぁ…いいけど……」

腹立つ……

今度はシメシメと言わんばかりの笑みを浮かべる航巡(航空巡洋艦)の利根とそれを咎めて謝る姉妹艦の筑摩(両方とも改二仕様)。
2人とも摩耶と同じ艦隊で、利根はその旗艦を任せている。
けどイタズラ好きなところはどうも気に入らない……


最上「やあ提督。提督なら、僕達のことは当然知ってるよね?」

座蒲郎「ああ勿論だ。最上型航巡の最上、そして姉妹艦の三隈、鈴谷、熊野だね」

「「「「はい!」」」」

その次は航巡の最上型4姉妹。伊勢,日向の艦隊に最上を除いた全員が機動部隊(三隈が第三、鈴谷と熊野が第四機動部隊)に属している。

最上「提督、一つお願いしたいことがあるんだけど……」

三隈「私達って、モガミン除いてみんな機動部隊に属してるじゃないですか」

座蒲郎「最上を機動部隊に入れて欲しいの?つまりは」

「「「「はい」」」」

最上が質問しようとして三隈が説明し、“姉の最上を機動部隊に入れて欲しい”と願い出て来たみたい。
けど……

座蒲郎「あ〜、気持ちは分かるけど…それは勘弁して」

「「「「ええ〜〜⁉︎」」」」

座蒲郎「最上は日向達の艦隊に入れた方が偵察能力が増すから外せない。
他も同じ理由だから、勘弁してくれ」

「「「「は〜〜い……」」」」

最上は伊勢の艦隊で重要な航空戦力と偵察能力を持っているから、そう簡単に艦隊から外す訳には行かない。他の三姉妹も同じ理由で異動させる訳にもいかないから、新しい艦が来ない限りは今のままで居てもらうしかない。

ーーーー

座蒲郎「じゃあ、俺はこれで」

『今後とも宜しくお願いします!』

重巡全員との顔合わせを終えて、俺は次へ回る……

ーーーーーーーーーー

座蒲郎「次はやっぱ空母だろうな」

重巡を終えた次は機動部隊の要、空母を訪ねることに決めた。


空母が集まるのは重巡の隣りで、駆逐艦達とは反対側の位置。
こっちは普通の航空母艦と装甲空母,軽空母、更に水上機母艦が固まる状態でいる……


赤城「あっ、提督。挨拶回りですか?」

座蒲郎「そうだよ」

加賀「初めまして、加賀です。今後とも宜しくお願いします」

座蒲郎「おう…こちらこそ……ここの提督として宜しく」

まずは一航戦の赤城と加賀(両方改仕様)。うちでは第一艦隊の優秀な航空戦力として、多くの任務に従事させて来た正規空母。とはいえ……

座蒲郎「赤城達って、以外と食べないんだね」

「「⁉︎」」

向こうだと結構な大食艦で有名(?)な赤城と加賀。けど見た感じ食べる量は今時の女性ぐらいで少し驚いてしまう……

赤城「ちょっと提督、それどう言う意味ですか⁈」

加賀「提督…その発言、頭に来ます」

座蒲郎「いや待ってくれ!俺が居た方じゃそんな感じだったんだから、ついそう思っちゃっただけだって!」

赤城「……だと良いのですが…よしとしましょう……とはいえ、提督の仰るのは、恐らく船自体の方ですね」

座蒲郎「船自体?」

加賀「我々艦娘は、それぞれ艦体を有していて、艦と共に出撃し、自らの意思で船を操作していますが、時には船の艤装を纏って戦う事も出来るのですよ」

赤城「そのため船自体は、燃料や弾薬などを消費します。提督の考えておられる“食べる”は、私達艦娘ではなく、船自体の方です」

座蒲郎「し…知らなかった……それじゃ、大和も……」

赤城「ええっ、私達と全然変わりませんよ」

座蒲郎「そうだったのか……」

今後からは…こんなことは言わないようにしよう……
けれど突拍子もないもない発言をしてしまったせいで、2人を怒らせてしまって訳を説明。それを聞いた2人は、俺の考えてるのが燃料や弾薬等の方だと説明して納得して、“今回のような発言はしない。”と心に誓った俺だった……


蒼龍「じゃあ提督。向こうでは私って、どんなイメージを持ってましたか?」

飛龍「私も…是非聞きたいです」

座蒲郎「蒼龍と飛龍かぁ〜……うーん……」

次は二航戦の蒼龍と飛龍(両方改二仕様)。現実世界では第二艦隊の航空戦力の要で、総力戦以外じゃ出撃させないせいか、最近出番が皆無に近い……

座蒲郎「妖精に好かれてる…かな……」

蒼龍「ああ…妖精ですか……まぁ…飛龍がそうですし……」

飛龍「確かに、肩や手のひらに乗ったりしますけど…時々散々な目に遭う事も……」

座蒲郎「まぁ確かにね……」

それは…否定出来ないなぁ……
向こうで蒼龍と飛龍はどんなイメージと聞かれて、咄嗟に妖精に好かれてるとか言ったけど、実際はそうでもないらしい。
と言うより、出撃の際に妖精が示す通りに進路を進めて、戦艦を連れて無いのに棲姫と遭遇して轟沈寸前ってパターンが、向こうでも何度もあった。そのせいで一時期妖精が嫌いになった事もあるけど、こっちでもそれは同じなのかとつくづく思ってしまった。


瑞鶴「じゃあ私と翔鶴姉はどうなの、提督?」

翔鶴「私にも聞かせて下さい」

座蒲郎「えーと…翔鶴と瑞鶴は……」

続いては五航戦の翔鶴と瑞鶴(両方改二甲仕様)。
2人共第五艦隊所属の艦娘。ウチの艦隊の中ではそれなりに消費の少ない艦娘だから、遠征だけじゃなく総力戦でも(支援艦隊込みで)出撃させた事がある。

座蒲郎「妹の瑞鶴が幸運艦で……姉の翔鶴は…不幸艦?」

翔鶴「酷いです、提督!」

瑞鶴「ちょっと提督、翔鶴姉を馬鹿にするな!」

座蒲郎「いやそんな事言われても……事実だし……」

翔鶴「うぐ……」

瑞鶴「まぁ…確かに翔鶴姉はよく被弾するしね……」

翔鶴「うぐぐ……」

2人に聞かれた俺の頭に浮かぶイメージは、瑞鶴が幸運艦で翔鶴が不幸艦であることくらい。けどそれを指摘したせいでヘコみ、更には妹の追撃で更に傷を負った翔鶴だった……

座蒲郎「これからも翔鶴を重宝してあげるから、それでどうか勘弁して」

翔鶴「はい…ありがとうございます……」

流石にこれ以上は可哀想だから、これからも翔鶴を使い続ける約束をして安心させた。


大鳳「それでは提督、私は__」

座蒲郎「艦娘史上最悪の不幸艦のお漏らし貧乳航空母艦」

大鳳「酷過ぎます!」

座蒲郎「ゴメン!」

突然出て来た大鳳(改仕様)に、つい禁句に等しい一言を言って泣かせてしまった俺。
大鳳は他とは違い、リットリオ旗艦のイタリア艦からなる第六艦隊の空母として力を奮ってもらってるけど、運が最悪過ぎてしょっちゅう被弾するから浪費が酷い。


隼鷹「うわ〜、みんな思ってたけど言わなかった事を言ってしまうとは…今回の提督は結構物言う奴だな」

飛鷹「ええ…それは思ってたけど……」

大鳳「ちょっと待って!思ってたって、みんなそうなの⁈」

隼鷹「ああっ……正規空母で胸の小ささを気にする蒼龍どころか、龍驤に負ける程の貧乳で……」

飛鷹「しかもこの間、便所に間に合わず廊下で漏らす始末」

大鳳「……」

今後は軽空母の飛鷹と姉妹艦の隼鷹(両方改二仕様)。第三艦隊の空母で低速ながらも航空戦力を武器に活躍してくれている。
現れた早々に大鳳の傷口をえぐりにえぐり、そして飛鷹の発したトドメの一撃で行動不能状態に。
と言うのはいいとして……

≪モワーン……≫

座蒲郎「ん?……うわっ、酒臭さ!」

隼鷹「ああ悪りぃ、さっきまで焼酎飲んでたから」

座蒲郎「ううう……飛鷹、悪いけど隼鷹を下げて!」

飛鷹「わかりました」

突然何か臭うと思えば、それは酒の匂い。俺はもう大人で酒を飲める歳だけど、その強烈な匂いが嫌で酒は飲めなくて、酒の入った人が近くに居たらすぐ逃げ出したくなるくらいに酒が嫌い。
そして隼鷹から臭う酒臭さに耐えられず、飛鷹に下げるように言って離れさせた。 ̄


鳳翔「あらあら、大人なのにお酒が苦手とは、驚きですね」

座蒲郎「あの独特な匂いを嗅ぐ度に、頭が痛くなるからね。それでお酒が嫌いなんだよ」

鳳翔「そうでしたか。まっ、お酒は身体に良くありませんし、飲まない事は良い事ですが……」

座蒲郎「はは……」

今度は日本初の航空母艦、軽空母の鳳翔(改仕様)。元祖一航戦の空母だけど、ここでは第四機動部隊の航空戦力として機能してもらっている“お艦”。

鳳翔「私(わたくし)、普段は間宮さんや伊良湖さん,速吸さんと一緒にこの食堂を受け持っていますから、これからよろしくお願いしますね」

座蒲郎「あ…ああ……これから、鳳翔達の料理を食べれるとは光栄だ。期待してるよ。」

話だと、鳳翔は間宮や伊良湖や速吸と食堂に切り盛りしてるらしく、鳳翔達の料理が食べれるとなると、それはとても嬉しい事だ。


次は……

秋津洲「提督、こんにちは!」

瑞穂「初めまして」

座蒲郎「よう……」

水上機母艦の秋津洲と瑞穂(両方改仕様)。母艦とはいえ、任務以外では出さないから、このところ放ったらかしにしてた。

秋津洲「提督、あたし達の出番はまだですか?」

瑞穂「そろそろ戦いたいのですが……」

座蒲郎「悪いけど…それはまだ先だ。索敵能力が必要になった時に呼ぶから、それまで待って」

秋津洲「むう……不満はあるけど、提督が言うなら仕方ないか」

瑞穂「それじゃ、それまで十分演習で補わせていただきますね」

座蒲郎「ああ…そうしてくれ」

一応予想はしてたけど、戦いに出してくれない事にならやっぱ怒ってた。けど、水上機母艦は今はそう必要じゃないし、水上機母艦が必要な任務に使うとして、今は納得してもらう。

ーーーー

座蒲郎「じゃあ、今後ともよろしく」

『どうも〜!』

大鳳「……」

空母と水上機母艦達と話した俺は、真っ白になってる大鳳をそのままにして他へと向かう……


(続く) 
 

 
後書き
やはり長いので今回はここで区切ります。

次回も、挨拶回りの続きを書きます。 
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