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Fate/The key to an absolute victory

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0日目

 
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Fate/The key to an absolute victory                     序章




0日目

その日はいつもと変わらなかった。
いつも通りの通学路。
いつも通りの光景。

だが。違和感。眩暈。眩暈。眩暈。眩暈。眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈眩暈。

自らの視界に映る全てが気持ち悪い。吐き気がする。

「何なんだよ....これ......」

視界全体にノイズがはしっている。
意味が分からない。

辺りを見回せば白。
黒い輪郭のみしか分からない、
小説の挿絵のような世界。
だが、その輪郭は動いている。
まるで人のように。
ーーーーーー人?
これは人なのか?
人の形をした何かなのか?
意味が分からない。
この意味の分からない頭で考えた。
だが頭がまわらない。
意味が分からない。訳が分からない。もう意味が分かかかかかかかかかかかかカカかカかかカかカかかかカカカカかかかkkkkkkk。

もう俺の視界に入らないでくれ。

気が狂いそうだった。
どうにかなりそうだった。

嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だああああアアああああああああアアアアアアああああああああアアアアアアアア目ああああアアアをああああアあああアアアア背ああああああああアアアけああああアアアるああああああああなアアアアアアああああ。


目ーーーるー

        目をーけるー

              目を背けるー
                     
                     目を背けるな。

目を背けるな。そう聞こえた気がした。

そう思った時、自分の意識は
暗転していって........

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
ーー





「ようこそ。選ばれた者よ。」
そう声が聞こえた。
重々しい声。神父のような姿を
イメージさせる。
何より、
ー何とも馬鹿馬鹿しい台詞だー
まずそう思った。
厨二病の類なのか、或いはー

或いは?

或いは何だ?

俺の思考回路は疑問で満たされていく。

だが、

「おめでとう、と言うべきか否か.............まぁいい。
さっさと説明させてもらうとするかな。」
その言葉で、脳を満たしていく疑問は断ち切られたように消えた。

ーふざけんなよー
         ーとっとここから出せよー
  ー格好つけんなよー

様々な箇所から怒号や文句が聞こえる。相手がどこにいるかすら分からないのに。
デタラメに叫び続けていた。
それらを無視して、その声は、

無慈悲な事実を告げた。


「諸君らは、聖杯戦争のマスターに選ばれた。これからの行動については、手元の解説書を見て欲しい。これより強制転移を行う。
1時間後にまた会おう。」

1時間後、声はそう言った。が、
それはどうだっていい。

聖杯戦争?

聞き覚えの無い言葉。
だが、その答えはこの解説書に
あるらしい。

解説書をひらこうとしたが、
強制転移が発動し、まず、どこかに移動する事となった。
移動する直前まで、その場にいた人の怒号や文句は聞こえていた。


気付いたら、自宅にいた。
夢か?と思ったが、手には、しっかりと解説書が握られていた。

とりあえず、この解説書の通りにしよう。

まずは、サーヴァントの召喚?

まぁ、この解説書に書いてある言葉を言えばいいんだろう。

さて、


閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する

―――――Anfang(セット)。
――――――――――――
――――――――――――
――――――――――――
――――――――告げる。
――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。

誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――

唱えた。その瞬間、

光が視界を包んだ。


咄嗟に閉じた目をひらく。

立っていたのは銀の鎧を纏う騎士のような人。人だが、人を越えた力を感じる。

その騎士が口をひらいた。

「選定の声に応じ、参上致しました。貴方が私のマスターでよろしいでしょうか?」
「あ、あぁ............」
動揺の所為で、曖昧な返事になってしまった。
「分かりました。契約完了としましょう。」
その答えと同時に、右手に鈍い痛みがした。
手の甲には、赤い紋章が刻まれていた。
これが令呪だろうか?
ともかく、これでいいんだろう。
「とりあえず、待っとこう。」
「はっ。」
やっぱり、いかにも騎士だ。
沈黙が辺りを支配した。
(気まずい.......)
そういえば、名前をきいていないな。これを話題にしよう。
「そういえば.....え、えっと........
セイバー?」
クラスも知らないんだった......
「はい、何でしょうか?」
どうやら、あっていたらしい。
「名前って他にあるのか?クラスだけじゃなさそうだし....」
「真名ですか。ガウェイン、と
申します。ですが、戦場ではセイバーと呼んでいただく方が宜しいかと。」
どうして?ときく前に、セイバー改めガウェインは続けた。
「真名を公開してしまったら、
相手に対策をされる可能性があります。聖杯戦争は、情報が重要になります。これは、宝具も同様です。」
宝具?
「えっと、その宝具の説明も頼んでも良いか?」
「かしこまりました。宝具は、その真名を解放する事によって、強力な攻撃をする事が出来ます。
ですが、宝具の真名からサーヴァントの真名を当てるのは容易ですので、相手を完全に仕留める時に使用した方が宜しいかと。」
ふむふむ。分かりやすい。
「有り難う。あと、俺は雨宮和人っていう。」
「恐縮です、雨宮様。」
そこで会話は途切れたが、もう
1時間が経とうとしていた。
そろそろか.......
そう思いつつ、その時を待つ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー


強制転移。
気付いたら、そこにいた。
眩暈の先に辿り着いた場所に。
「さて、揃ったかな?...............
ふむ、人数は1054人か。もう9000人死んだか。早いな。」
9000人!?なんで...............
重々しい声は、疑問を無視して続けた。
「これより、聖杯戦争予選を開催する。ルールは解説書の通り。健闘を祈る、若きマスター達よ。」
そう言って、言葉は途切れて消えた。
沈黙が辺りを支配した。

始まった。予選が。

殺し合いの序章が.................‼
 
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