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艦隊これくしょん!平和な鎮守府の日常?

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提督、銃を撃つ

ドォン!ドォン!!

鎮守府の一角にある射撃訓練場に響く銃声。そこでは拳銃を手にし用意された的へと射撃をする艦娘たちの姿があった。何故彼女らが銃を使うかと言われれば緊急時の武器としてである。

「命中率は75%。前よりかなり上達してるわよ響」
спасибо(スパスィーバ)。でも暁にはまだまだ及ばない」
「でも前よりも随分上手くなってるっぽい?」

彼女は基本として艦砲や機銃などを使用して戦闘を行うが相手が接近しすぎてきた場合においてそれらの武器を使用した場合自分にも被害が出てしまう危険性がある。その為提督が緊急時の攻撃手段として拳銃などの小型火器の携帯をするようにと指示を出した。実際に銃で目の前5メートルに迫った深海棲艦を倒したっという報告も上がっている。

そして鎮守府には銃の射撃訓練場が設けられ、艦娘たちはそこで日々腕を磨いている。特に身体が小さく艦砲などで体勢を崩しやすい駆逐艦の艦娘たちは銃の訓練を多く積んでいる。その中でも特筆して銃の扱いが上手いのは第六駆逐隊の暁である。

「命中率90%キープは本当に凄いよ、夕立なんて56%が最高っぽいのに~」
「ふふん当然じゃない!レディとして優秀なのは当然じゃない!」
「……目指すはやっぱり姉さんだね」

以前鎮守府内で行った射撃選手権にて他の艦娘達を押さえ付けての単独一位をもぎ取っている、しかも二位の吹雪とは20点以上の差をつけた94点という好記録を出しての優勝。鎮守府きっての射撃の名手という名誉を与えられた彼女は本番の出撃でも主砲を打てば百発百中、接近されれば即座に拳銃で相手を撃破するという超一級の力を身に着けていた。

「頑張ってるかな皆?」
「あっ司令官!みんな頑張って訓練してるっぽい!」
「よ~しよし」

そんな訓練場へと顔を出した提督。彼が来たのが解ると夕立は即座に駆け寄り頑張って訓練に励んでいることをアピールし頭を撫でて貰うように催促し、提督はそんな彼女の頭を撫でる。

「提督も撃ちに来たの?」
「ああ。久しぶりにやってみようかと思ってね、こう見えても大学校時代は結構ブイブイ言わせてたんだよ私?」
「へぇ~じゃあみたいわ。だめでも大丈夫よ、レディの私が指導してあげるから!」
「はははっそれは有難いな」

暁の好意に感謝しながら自分専用の銃の収納庫から拳銃を取り出す、それはエンフィールド・リボルバーという中折れ式のリボルバーであった。かなり年代物の銃で中折れ式、中々趣味的な銃といえる。

「リボルバーなんだ提督、自動拳銃とかじゃないの?」
「それでも良いんだけど自動拳銃だとイザという時のジャムが怖くてね。リボルバーだといざという時の信頼性が高いからね、まあ中折れ式なのはカッコいいからって理由だけどね」

耳当てを付けてから弾を込め狙いをつける、その時の顔付きは普段の物とは違いかなり真剣で鋭い物であった。まるで獲物に狙いをつける猛禽類の類のよう。そして一気に銃弾を放った、息もつかせぬ連続射撃。あっという間に装填されていた6発を打ち切った提督は耳当てを外しながら的を見て少々納得いかなさそうに首をかしげた。

「う~んやっぱり鈍ってるなぁ、普段からちゃんと練習しないとダメだし」
「す、凄いわ凄いわ提督!!全部的に当たってるし5発もど真ん中に当たってるわ!!」
「………驚いたよ。提督ってこういう事もすごいだね」
「夕立にコツを教えて欲しい~!!」

と射撃の腕前を見ていた艦娘たちは提督の射撃の腕にひどく感心していた。が肝心の提督は射撃に不満げな顔を浮かべていた。

「最後の一発が反れてるなぁ……昔は全部真ん中に行ってたのに……ちょっとショック」
「いや十分すぎるぐらい凄いんだけど?」

暁の突込みに思わず同意する響と夕立。

「まあそうだけどさぁ……っともうこんな時間か。3人ともそろそろお客さんが来るよ」
「お客さん?」
「そう……深海棲艦のトップの皆様がね」 
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