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『最低な女』

作者:零那
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『確かな想い』



複雑で不安な想いを抱えながらも日常に流されつつ、日々は巡ってく。
紘希から何回か誘いがあったけど、育児の悩みもあって不調もあって...ずっと断ってた。

姑が娘を上に泊まらせるって言った日、未桜はユックリ寝ようと思った。
体も疲れてたし精神的にも病んでた。
布団の上に倒れ込んだ。

ここ1週間くらい、まともに眠ってない。
10日間くらい眠ってない日もあったから平気やと思ってたけど、さすがにキツイ。

紘希からの着信音が鳴る。
どぉしよ...。
心ではそう思うのに体は勝手に動く。
気付いたら通話になってた。

やっと眠れそうやったのに...。
心ではそう思うのに体は勝手に動く。
気付いたら玄関に向かってる。

この前と同様、下に降りると紘希はすぐに来た。
もしかして、メールや電話くれる時って既に近場から...?
其れって少し怖いかも...とか思ったけど、其れは違うなって思い直した。
たぶん紘希のことやから他の友達にもこんな感じなんやろなって。

さっきまでの眠気が飛ぶ。
車ではm-flo(YOSHIKA)のLet goが流れてる。
数日前、この歌の歌詞画像が紘希から送られてきた。
不倫の歌か...なんだかんだ需要あるよなぁとか思いながら聴いてた。
ヤバイ...切ない。

まともに聴いたこと無かったけど、これはアユの世界観とは違う意味でヤバイ。

なんでこんな気持ちが理解できてしまうのか、その答えには辿り着きたくなかった。
車に乗ってからズット黙ってた紘希が話し出す。

『未桜チャン御飯食べた?』

『...そぉいや食べてないわ』

『あはは(笑)俺もまだ!何食べる?』

『ん~...特にコレってのは無いけど...紘希は?』

『俺も特に無い(笑)カラオケ行く?』

『今日は他の友達は?』

『来んよ!やけんいっぱい歌って貰うよ(笑)』

『ある程度飲んだらね(笑)』

紘希は、未桜の音痴具合が好きって言う変な奴だった。
紘希曰わく『未桜チャンらしい感情の込め方』らしい(笑)
要は感情的でウザイってレベルなんだろうけど...。

到着して、とりあえず色々頼んで紘希が歌い出す。
昔の歌とかも急に歌い出した。
流行りモンとか最近の歌ばっか歌ってるイメージだったから意外過ぎて感心した。

紘希が、未桜の歌うやつって言いながら勝手に入れだした。
マダほろ酔いにもなってないのに。
だから歌うことよりLive映像に集中してしまった。
紘希は『未桜チャンが歌ってくれん...』って拗ねた。
謝って次に入ってた曲は歌った。
もぉええ、酔ったる!
一気飲みした。

紘希は未桜の意志が通じたのか、デュエットやパート分かれてる歌をいっぱい入れだした。
HY、KinKi、globe...。
あと年代別メドレーとか。
最終的に、適当に押してかかったやつとか言ってたけど、知らん歌ばっかでスグやめた。

何気に楽しかった。
だから時間見たときはビックリした。

姑は、明日、娘連れて友達のとこ行くらしい。
『孫とのデート邪魔すんなよ。迎えに来るのは、明日の夜御飯と風呂が終わった後ね』とのこと。

だったら酔いつぶれても平気かな。
悪酔いだけは、せんようにせなあかんなぁ。
そう思いながら、暫く歌うのは紘希に任せた。

未桜は色々考えた。
紘希の気持ちがハッキリとは解らん。
陸との不倫をヤメさせた手前、自分が不倫するのは...って考えは確実にあるだろうな。

歌が途絶えたから紘希に聞いてみる。

『紘希は、未桜にしてくれるみたいに、誰にでもこんな感じで優しいんやろ?疲れん?』

『え...未桜チャンやけん俺優しいんよ。他の子には未桜チャンにしよるみたいな感じは無いよ!』

『そぉなん?でもB型とは思えんくらい気ぃ遣いぃやんねぇ』

『それはたまに言われるけど、人としての気遣いくらいは意識せんとなって思ってるから』

『えらい♪』

『せやろ♪』

『ところで、未桜と2人で遊んでて他の友達には何か言われたりせんの?』

『あ~...ねぇ!』

『なんだそれ(笑)言われるやろ。ヤメといた方がええよ!遊ぶなら皆で遊んだ方が変に思われんし責められずに済むし...』

『でもなんで俺が責められなあかんのん!』

『不倫になるからに決まっとるやんか!解ってんねやろ!』

『解っとるけど!陸と俺は違う!』

『ありがと...でも、紘希の友達は皆、紘希が不倫したら悲しむと思うよ。解ってるくせに』

『でも俺、未桜チャン好きやのに!』

『...あ~、言うてしもた...言わんようにしてたくせに』

『だって...』

『今はヤメとこ?友達失いたくないやん?未桜も紘希の友達良い子ばっかやし仲良くなりたい』

『...解った。今は友達として接する...』

『うん...ありがとう...』


 
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