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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第3話 『異質』な二人


Magic Polytechnic School

略してMPS。

日本訳すると魔法工科学校。イギリス屈指の魔法専門学校だ。

オリジナルの魔法で最優秀な成績を収めたものにプレゼントされる留学の権利を柑果は見事掴むことが出来た。

どちらかと手に入れたのは必然に近いだろう。なんせ『魔法を打ち消す』という魔法など奇想天外中の天外だ。

そんな『異質』の彼女はMPSに留学生枠として正式に入学した。

また友達の作り直しか……っと憂鬱になりそうだったが、良く良く考えてみれば前の学校でも友達いなかったっけ、と思い直すとまたさらに憂鬱になった。

友達出来たらいいなーとら少し思っていた。

だけど。

少女の淡い想いは遠くへ消えていった。




何故なら。

彼女と同等……いや、それ以上の『異質』が現れたから。


ーーーー
ーーー
ーー




無事入学式を終え、自分の寮に戻っている最中の事だった。

「やぁ」

一人の『少年』に話しかけられた。

その『少年』は男の子にしては長い白髪に少し大人びて、眠そうな顔をしていた。

服装は首に黒い正方形のストールを巻き、ボタンが無い黄土色のコートのようなものを羽織り、黒のズボンと……学校指定の制服という格好だったが、『少年』が大人びているせいかあまり似合ってない。

神代「こんにちは……あの」

「君が神代柑果さん?」

と、横から『女の子』の声がしたかと思えばいつの間にか正面に来ていた。

『女の子』は髪が少しボサボサの長い金髪で、どちらかといえば童顔だったが柑果よりは少し年上だろう。頼りないお姉さんという感じ。

服装は『少年』とほぼ同じで、ズボンが黒のスカートの違いぐらいか。学校指定の制服だ。彼女はかなり似合っている。

神代「え?え!?」

あの一瞬の間に何が起こったのだろうか?まさか幽霊?魔法があるこのご時世幽霊がそれも魔法専門学校にいてもいいというのか!?

……と、何故か『女の子』の方を幽霊と断定してしまったが、『少年』と『女の子』は優しい笑みを浮かべているだけだった。

「噂は聞いているよ。君が魔法を打ち消す魔法を創り出したんだって?」

『少年』の言葉に『女の子』も。

「君″も″留学生なんだね。仲良くしてねっ!」

……″も″という事は『女の子』も留学なのだろうか。

だが、柑果には気になることがあった。

神代「どうして私の名前を……」

その質問に『女の子』は、

「うんうん言いたい事は分かるよ。私が本気でか・ん・が・え・て!!創り出した魔法の素晴らしさが貴方のその魔法のせいで埋め尽くされたんだもん。そりゃあ覚えてるよ」



つまり怒ってるんですね分かります。



入学式早々死の危険を感じた柑果は、これは一応自己紹介をしておいて速攻逃げ出そう!と友達を作る気あるのか無いのか分からない宣言を心の中でしていた。

神代「神代柑果です。よろしくお願いします!」

と、逃げ出そうとすると、先程の『女の子』が私の前に回り込んでいた。

神代「っ!?」

「あらあら、逃げるなんて失礼だなぁ」

笑顔のプレッシャーに耐えれず、視線を落とすと、そこには驚くべき光景があった。




足が、無かった。





ここから導き出される結論は一つ。


神代「幽霊っっ!!??」

まさか本当に存在するなんて!ただの『幻想』だと思っていたけど……実際現れるとどうしたら良いのかわからなくなる。

「違うわ。ほら、貴方のその力で消してみせてよ」

……………うん?

神代「へ?」

「私は今魔法を使ってるの。″足″みたんだからわかるでしょ?」

神代「魔法……?」

「ここまで言ってわかんないの?貴方本当に神代柑果?」

残念ながら神代柑果本人です。理解力は人並みなものですいませんね。

「まあいいわ。これは自分自身を『透過』させる魔法。オリジナルの魔法よ」

手をブラブラさせながら自慢げに語る『女の子』は良く見れば幽霊には見えなかった。

「じゃあ右手が触れれば……」

恐る恐る右手を前に出し、『女の子』に触れるとーー





パリン!と、ガラスが割れたような音が響いた。





「きゃっ!?」

『女の子』は浮遊していたので魔法が打ち消され、ダン!と地面に尻餅をついてしまった。

「いたた……」

神代「あの……大丈夫ですか?」

「大丈夫よ。これでもある程度鍛えてあるんだから」

柑果が手を差し出すと、『女の子』はその手を掴んで立ち上がった。

その一連の流れを横から見ていた『少年』はフッと微笑んだ。

「どうやら本物みたいだね」

「本当。こんな小さい子がねぇ……」

柑果はそれほど有名らしい。

「あ、どうも。えっと……」

そう言えばまだ名前を聞いてなかった。それに二人も気づいたらしく。

「僕は『アレイスター=クロウリー』よろしく頼む」

「私は『ソフィ=ジョンソン』呼び方はソフィで良いわ」

神代「えっと……アレイスターさんにソフィさん、よろしくお願いします……?」

ソフィ「タメ口でいいわよ」

神代「え?でも年上……ですよね?」

アレイ「僕とソフィは今年で16歳だ。君は確か……」

神代「えっと、12歳です」

ソフィ「まあ年齢差なんて関係ないわ。これから一緒に学ぶ友達でありライバルであるもの。対等でなくちゃね」

既に競う気満々のソフィだった。





こうして、柑果にも新しい友達が二人出来た。

















この二人との出会いが、





後に人生を大きく左右する出来事に巻き込まれる。






 
 

 
後書き
アレイスターさん登場っ!そして二人目のオリキャラです!

なんか、本編から大分逸れてますね…… 
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