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新オズの腹ペコタイガー

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第四幕その十

「お肉もあるわね」
「そうですね、カレーって具も一杯ありますね」
「ルーは色々な種類のスパイスから作るし」
「御飯も必要ですね」
「宮殿にシェフさんがおられて最高のキッチンもあるけれど」
「食材は、ですね」
「オズの国の各地にですね」
「そう、だから皆で行くとなると」
 オズマを含めた皆を見回してです、ジュリアは言いました。
「相当な長旅になるから」
「問題になりますか」
「姫様が冒険に出られることはいいけれど」
「長い時間宮殿を開けることは駄目ね」
 そのオズマのお言葉です。
「やっぱりね」
「はい、そうです」
「じゃあどうしようかしら」
「パーティーで行きませんか?」
 ここで提案したのは恵梨香でした。
「ゲームみたいに」
「皆で行かないで、なので」
「はい、それぞれの食材を手に入れるパーティーをそれぞれ出して」
 そのうえでというのです。
「行きませんか?」
「それはいい考えね」
「これなら皆それぞれの食材を調達に冒険に出られて」
「一度に行くよりずっと早いわね」
「どうでしょうか」
「ええ、いいわ」
 それならとです、オズマは恵梨香の提案に微笑んで応えました。
「それならそれぞれ分けましょう」
「はい、それじゃあ」
「それでだけれど」
 オズマは今回の冒険はそれぞれのパーティー即ちグループに分かれて食材を調達していくことに決めてです。  
 そのうえで、です。カレーを食べたいと言う腹ペコタイガーに尋ねました。
「それで貴方は何を食べたいの?」
「カレーで、だよね」
「カレーっていっても色々あるから」
「カリーにしてもね」
「貴方が言っているのは日本から入ったカレーライスよね」
「うん、そうだよ」
「そのカレーライスもね」
 一口にこう言ってもというのです。
「かなりの種類があるわよ」
「ビーフカレーにポークカレーもあって」
「チキンカレー、シーフードカレー」
「あとカツカレーにハンバーグカレー、ソーセージカレーってね」
「本当に多いわよ」
「そうなんだよね」
「貴方はどのカレーが食べたいの?」
 こう腹ペコタイガーに尋ねるのでした。
「それで」
「そうだね、ビーフカレーかな」
「そのカレーなのね」
「カレーの中で一番オーソドックスだよね」
「そうね、カレーライスではね」 
 カリーは牛肉は使わなくてもです。
「そうなるわ」
「そうだよね、どのカレーを食べたいかっていったら」
「今はビーフカレーなのね」
「そうなるよ」
「わかったわ、じゃあ牛肉を調達しましょう」
 牛肉ならというのです。
「そうしましょう」
「うん、じゃあそういうことでね」
「お肉とお野菜、スパイスに御飯に」
 オズマはあらためて食材を分けていきます。 
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