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黒を纏う聖堂騎士団員

作者:櫻木可憐
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01.同じ部屋の相手

ガミガミ煩いと禿げると思います。

銀髪の赤物もそう思います。
その横に立つ黒髪の人物も同感です。

銀髪の赤物の兄が団長になってからというもの、兄が禿げるのではないかとばかり・・・
横にいる黒髪の人と兄は同じ黒髪で兄もオールバックですが、唯一違うのは横にいる方はM字ハゲではありません!!

デコは広くありません!!

むしろ狭いです。
バックになりきれない髪が前に垂れ下がっているぐらい髪があります。

「ククール、マルチェロが煩い。
あいつ、仕事と怒りを両立できるとは器用だよな。
だから団長なのか?」

「いや、仕事と怒りの両立が団長になる理由とかないし。
仕事と怒りでハゲが増す方が・・・
励ましてくるか、マルチェロを」

「はげ、ましてくる?」

ハゲを増してきてどうするんです。
ツルピカ団長マルチェロ・・・
確かにMチェロからマルチェロに進化しましたが。
二人はため息を同時につきました。

二人は同じ部屋で、聖堂騎士団員です。
マルチェロ、ククール、クロノスは美形と囁かれる方でもあるのです。
そんなクロノス、ククールの美肌の天敵・・・
その名はマルチェロ!!は二人の部屋の近くに部屋があるのです。

「マルチェロの怒りはストレス原因だよな~
お肌の天敵だよな。かわいいハニーたちがオレの可哀想な姿に涙する・・・」

「お前と同じ部屋である私が涙したい。」

「よし、一緒にドニの町に行くか」

クロノスは満面の笑みでレイピアを抜きました。
当然な行動でしょう。
クロノスには必要ないのです。ハニーなんて。
なぜなら、聖堂騎士団員の中に紛れた女性なのですから。

オディロ院長が拾い、行き場のないクロノスを男装女子として聖堂騎士団員にしたのです!!
それを知るのはマルチェロとククールぐらいですが。

「ハニー、頼むから剣を戻してくれよ。
君と戦う気なんて全然ないんだから。」

「誰かと部屋を共にしなければならないのは事実だが、ククールはないな。
マルチェロと同じ部屋ならいいんだが」

「あれは青のケダモノだぞ!?」

「あんたがマルチェロと同じ部屋に、だ!!」

ククールは残念そうな顔をしました。
マルチェロにいじめられ、クロノスにはいじられ・・・
なんだかあまり大差ないようにみえますが、ククールには大差あるのです。

大丈夫、クロノスはまだ追い出したり投げ飛ばしたりしないから。

そう、ククールはこれだけを希望にしています。
なんだか悲しい気もしますが。

「第一にマルチェロは何にキレてるんだ?」

二人は同じ疑問を口にしました。
この一週間、マルチェロの機嫌は悪くなるばかり。
あまりの機嫌の悪さに見習い聖堂騎士団員が気絶するのです。

「機嫌悪すぎてあいつ、いつ寝てるんだよ」

「存在が不思議だもんな。」

二人は黙って顔を見合わせました。
いつものことです。
今更泣きません。泣けません・・・
 
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