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黄金バット 第七話 ナゾー博士、名古屋での死闘

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第二章

「さもなければこの球場が君達の墓場になる」
「に、逃げろ!」
「いや、爆弾を探せ!」
「それで爆弾の配線を切るんだ!」
「何とかするんだ!」
「試合があるっていうのに!」
「試合はどうなるんだ!」
 球場の中は大混乱になっていました、ですが。
 ナゾー博士はその皆を見つつ悠然として言うのでした。
「逃げるもよし、爆弾を探して配線を切るもよしだ」
「俺達がどうするかを見ているってのか」
「そうしているのか」
「わざと爆弾を仕掛けて」
「それを見るつもりだっていうのか」
「如何にもだよ」
 その通りという返事でした。
「さあ、どうする」
「俺は逃げるぞ!」
「爆弾を探せ!」
「子供は早く逃がすんだ!」
「選手達に何かあったらどうする!」
 皆それぞれ動いて何とかしようとしました、勿論試合どころではなくなっています。
 皆何とかしようと必死です、逃げる人も逃がす人も爆弾を探す人もです。
 爆弾処理班の人も来ました、ですが。
「何処にあるんだ!」
「爆弾は何処だ!」
「早く探せ!」
「急げ!」
 混乱している状況が続きます、誰もが血相を変えています。ですが。
 ここで、でした。球場の中にあの笑い声が聞こえてきました。
「ハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「!?あの声は」
「あの笑い声は」
「まさか」
「まさかと思うけれど」
 そのまさかでした、何とです。 
 名古屋ドームのスコアボード、その上にです。
 黄金バットがいました、マントをたなびかせ両手を腰に当てて仁王立ちになって。皆その黄金バットを観て言いました。
「黄金バットだ!」
「黄金バットが来たぞ!」
「名古屋にも来たか」
「この場所にも」
「来たか黄金バット」
 ナゾー博士も黄金バットの方に身体を向けて言いました。
「貴様に今回の私のゲームを防げるか」
「・・・・・・・・・」
 無言で頷いてです、黄金バットは応えました。
 それを観てです、皆は言いました。
「何とかしてくれるのか」
「爆弾を見つけて破壊してか」
「俺達も名古屋ドームも救ってくれるのか」
「そうしてくれるっていうのか?」
 中日ファンの人もヤクルトファンの人も言うのでした。
「今から」
「そうしてくれるっていうのか」
「それならやってくれ黄金バット!」
「何とかしてくれ!」
「この球場を救ってくれ!」
「この球場は名古屋人の誇りの一つなんだ!」
 それだけです、名古屋の人達にとって大切なものだというのです。
「ドラゴンズの家なんだ!」
「今は調子が悪いけれどな!」
「皆この球場が好きなんだ!」
「ドラゴンズもこの球場も愛しているんだ!」
「だからこの球場を救ってくれ!」
「ドラゴンズの家、俺達の愛するこの場所を守ってくれ!」
 皆黄金バットにお願いします、すると。 
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