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オズのポリクローム

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第十一幕その十二

「じゃあ今日はお部屋で寝ようね」
「そうしようね」
「じゃあ今から」
「お風呂を楽しんで」
「それからね」
「ゆっくり寝よう」
 こうしたことをお話してでした、皆でお風呂を楽しんでなのでした。皆はそれぞれのお部屋に案内してもらいましたが。
 ジョージは立派なお部屋と天幕付きのベッドを見て驚いて言いました。
「あの」
「何か」
「エメラルドの王宮みたいですけれど」
「色は違えどですね」
「凄いですね」
「これが普通なので」
「そうですか、王宮と同じだけ凄いですね」
 こう言うのでした、そしてです。
 ジョージはその天幕付きのベッドで休みました。それから。
 朝起きて朝食の時にでした、そこにです。
 団長さんが来てです、こんなことを言ってきました。
「皆さんが探しておられる雷玉ですが」
「はい、何か」
「何かあったんですか?」
「実は昨日皆さんとのお話の後で鏡を見ました」
 その鏡はといいますと。
「オズの国のお空の全てを見渡せる鏡を」
「あっ、オズマ姫が持っておられる」
「ああした鏡みたいなのですか」
「それがですね」
「このお城にもあるんですね」
「はい、ただオズマ姫の持っておられる鏡はオズの国の全てを見渡せますが」
 ここで団長さんは皆にお話しました。
「僕の持っている鏡はお空だけです」
「そこが違うんですね」
「オズマ姫の持っておられる鏡とは」
「そこがですね」
「はい、違います」
 そこはというのです。
「ただ、探すべきものはおそらの中にあればです」
「見付けることが出来る」
「そうなんですね」
「はい、それでなのですが」
 今日の朝御飯であるお握りを食べている皆へのお話です。お漬けものとお茶も一緒です。
「ここから西に行った雲が連なっている場所の雲の一つにあります」
「じゃあそこに行けばですね」
「雷玉が見付かって」
「それで、ですね」
「雷の精霊さんの長さんにお渡し出来ますね」
「そうなるかと」
 皆にこうもお話するのでした。
「では」
「はい、それじゃあ」
「御飯食べたら行ってきます」
「その雲のところまで」
 皆も笑顔で団長さんに応えてでした、その雲の連なっている場所に向かうことにしました。皆のお空の旅は最後の局面に向かおうとしていました。 
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